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ダークタワーへの長い道のり


 スティーブン・キング原作の映画「ダークタワー」を見ることができました~。諸般の事情により映画館で見れなかったのですが、ようやくDVDで...

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 感想としては、「え、もう終わり?」って感じかですかね....とにかく、短くまとめられてる印象でした。

 ガンスリンガーや黒衣の男もいい雰囲気なのに~、いきなり原作のクライマックス(手前部分)が描かれていて、原作ファンがものたりなく思うのは当然だと思いました。

 見どころは、原作では伝わらない「ガンスリンガーのリロード(弾込め)の速さ!」、速い速い、たしかにリボルバーによる銃撃戦なんで、急いで込めないと次が撃てないですもんね。もはや職人芸並みのリロードでした。

 まだ、最終ボスのクリムゾン・キングとの戦いは描かれてないので、いずれ続編があることを楽しみにしています。


 大作の多いスティーブン・キングの著作の中でも、「ダークタワーシリーズ」は超大作になります。
 他の作品ともつながってたりして、まさにキング作品のメインストリームといえる作品になってます。

 自分も、この「ダークタワーシリーズ」だけでなく、他の関係作品も読みながら、時間をかけて楽しませてもらいました。

 今回は、その道のりをページ数(文庫本)で振り返ってみようと思います。

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<ダークタワーシリーズ>

 正編は7部+外伝1作。
 執筆期間が長いのでいろいろな版型がありますが、巻数でいうと角川文庫版でも14巻になります(新潮文庫版では7部を16巻で構成)以下のページ数は角川文庫版です。

 DT Ⅰ:ガンスリンガー(400頁)
 DT Ⅱ:運命の三人(736頁)
 DT Ⅲ:荒地(944頁)
 DT Ⅳ:魔導師と水晶球(1392頁)
 DT Ⅴ:カーラの狼(1312頁)
 DT Ⅵ:スザンナの歌(752頁)
 DT Ⅶ:暗黒の塔(1488頁)
 DT IV‐1/2:鍵穴を吹き抜ける風(512頁)

 7部作+1の合計7536頁!
 一応、作者としては長ーい物語としてますが、それぞれエピソードとしてまとめられています。

 個人的には、ZZ-Topが大音響で流れる町や高機能列車ブレインの出てくる第Ⅲ部「荒地」、荒野の7人のような、正統派ウェスタン(ミステリー風味)の第Ⅴ部「カーラの狼」が面白かったです。

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カバーは新潮文庫版です。

 


<ダークタワーの前に読んでおくべき大作>

 また、ダークタワー世界にも関係もあるし、キングを読んでいく上でも欠かすことのできない2つの大作が「ザ・スタンド」と「IT」です。


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ザ・スタンド」全5巻(2470頁)、新型インフルエンザで壊滅した世界で、残された人々と、DTシリーズでも出てくる "黒衣の男" との戦いが描かれています。


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 「IT」全4巻(1940頁)、1、2巻あたりが怖い怖い物語なんですが、実は、DT Ⅴ「カーラの狼」と関係があります。
     これはDTシリーズを読み進めていく中で気がついていくんです。


<ダークタワーシリーズに登場する人物たちの物語>

 シリーズ後半の第Ⅴ~Ⅶ部には、別の作品に出ていた人物が再登場するので、ぜひ、第Ⅴ部の前に読んでおくといい作品です。

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 「呪われた町」全2巻(779頁)、人物だけでなく、DTシリーズの中で、この「本」自体も登場するので、必読かもしれません。


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 「不眠症」全2巻(1304頁)、人物だけでなく物語世界も関係しています。

    あと、連作中編集の「アトランティスのこころ」全2巻(1149頁)や、短編集「幸運の25セント硬貨」(452頁)あたりも関作品があります。
    特に「アトランティスのこころ」の中の中編「黄色いコートの下衆男たち」は、シリーズに直結した物語で面白いです。


以上、総計すると 15630頁(30巻分!)

 振り返ってみると、まあ、長ーい長ーい道のりですね。
 自分の場合、スティーブン・キング歴が浅いので、間を空けながら読んできたのですが(2年ぐらいかけたのかな)、それでも、ダークタワーシリーズを読み上げてる人って、それなりのキングファンだと思うんですよね。
    そう考えると、自分も立派にファンと言えるようになったのかなって思ってます。


 このシリーズを読み上げても、他にもキングの著作はたくさんあるんで、まだまだ楽しませてもらってるところなのです。



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