見出し画像

DX・Smart Cityセンター 新ビジョン・ミッション策定までの裏側【前編】

こんにちは、DX・Smart Cityセンターです。
私たちDX・Smart Cityセンターはこの度、組織として掲げる"ビジョン"と"ミッション"の再定義・言語化を行いました。

さまざまな環境の変化に晒されている今だからこそ、「自分たちが何者か」「これからどんな価値を生み出していくのか」をしっかりと見定め、関わる方々に対してもわかりやすく伝えていきたい。

そうした思いから、昨年の9月に「言語化プロジェクト」をスタートし、メンバー全員でのワークショップなども織り交ぜながら丁寧に作り上げてきました。

早速ですが、そうして新しく定めた私たちのビジョン・ミッションがこちらです。

これから全3回に分け、新たなビジョン・ミッションが生まれるまでの経緯や、そこに込められた意味について、まとめていきたいと思います。



1 | プロジェクトの背景

「そもそも、DX・Smart Cityセンターが何をしているかよく知らない」

そんな方のために簡単に説明をしておくと、
私たちは、LINE Fukuoka株式会社という企業の中で、まちづくりに関わる事業(LINE SMART CITY FOR FUKUOKA)を担っている組織です。

「まちづくり」と言っても様々な形・アプローチがあり、なかなか実態が伝わりづらいところがありますが、具体的なプロジェクトを並べてみると少しわかりやすいかもしれません。

▼参照記事

<事例① 粗大ごみ受付窓口チャットボット>

<事例② 福岡市LINE公式アカウント「道路公園等通報機能」>

<事例③ こども病院LINE公式アカウント>

ご覧の通り、自治体では国内最多の友だち数を誇る「福岡市LINE公式アカウント」などを筆頭に、これまでさまざまな市民向けサービスをつくってきました。

発足した当初は、「We create "WOW" from Fukuoka」を掲げるLINE Fukuokaの象徴的存在として、「とにかく社会にインパクトを与えることをしよう」と、がむしゃらにやってきた私たちでしたが、

メンバーが増え、プロジェクトの内容も多様になりはじめた頃から、「自分たちは何者なのか」「組織として、どんなロマンを追いかけているのか」ということについて、はっきりと明文化する必要があると感じはじめていました。

ビジョン・ミッションという形で組織のアイデンティティを再定義し、それを内外へ向けてはっきりと打ち出すことができれば、

一体感のある組織づくり

想いを同じくする共創パートナー

一貫性のある取り組み

組織の価値向上

さらに価値の高いプロジェクトの創出

という、良いサイクルに入っていけるのではないかと考え、今回のプロジェクトを開始するに至ったのでした。

2 | メンバーからの情報収集

まず着手したのは、DX・Smart Cityセンターに在籍しているメンバー(当時計19名)からの情報収集です。

今の組織や取り組みについて、それぞれどんなことを考えているのか。以下の「パネル」「アンケート」によって、みんなの意見を拾い集めていきました。

パネル


オフィスに掲示したパネル

ちょうどこの時期、社内のミーティングにてしばしば議論することのあった「もっと愛される組織に」というテーマ。

このテーマについて、それぞれの考える「現状」と「理想」を付箋に書いてもらい、ステークホルダーごとに貼ってもらいました。

これによって、メンバーそれぞれが考える理想と現状のギャップ、すなわち課題感が少しずつ浮き彫りになります。

アンケート


続いて実施したのが、メンバーそれぞれへのアンケートです。

組織の特徴やこれまでのプロジェクトのことなど、全部で14の質問を通して、現状に対するそれぞれの捉え方の深掘りを試みました。

実施したアンケートの内容

今回のプロジェクトを通して、組織のビジョン・ミッションを再定義していくわけですが、「再」とあることからもわかる通り、私たちには2019年に組織が発足した時から掲げていた旗があります。

それは、「福岡を世界に誇れるスマートシティに」というビジョン

アンケートの中で、今回、この言葉に対するメンバーそれぞれの納得度や考えについても聞いていくことにしました。

3 | ワークショップ Day1

パネル、アンケート、すべての情報が揃ったところで、メンバー全員でのワークショップを開催しました。

プロジェクト全体で達成したいことなど、要件の部分についても、このタイミングで改めて共有をします。

プロジェクト説明の様子

プロジェクトのアウトラインを全員で確認できたところで、「ブラウン班」「コニー班」「サリー班」「ムーン班」の4班に分かれてワークショップを行います。

初回のワークショップでは、「意見の共有」「要素の順位づけ」を行いました。


ワーク#1 | 意見共有


「ワーク#1 | 意見共有」は、個人での「発掘タイム(15分)」とグループでの「共有タイム(15分)」で構成される合計30分のセッションです。

「発掘タイム」では、前述のアンケートの結果を全て記載した資料が一人1セット配られます。

各自これを読みながら、「なるほど」と思う気づきを"発掘"し、その部分にマーカーをつけていきます。

続いて、「共有タイム」では、班内でそれぞれ「どんな気づきがあったか」について"共有"していきます。

普段なかなか話すことのない考え方や価値観の部分について、どんな新しい発見があったか。

それらを共有する中で、お互いの意見にどんな共通点や違いがあるかを議論します。

普段一緒に働くメンバーがそれぞれどんなことを考えているのか、この組織のことをどう捉えているのか。

そのあたりがある程度理解できたところで、次のワークへ移っていきます。

ワーク#2 | 要素の順位づけ


「ワーク#2 | 要素の順位づけ」では、まず各班のテーブルに1セットずつ、「DX・Smart Cityセンターを表すキーワード」のカードが配られます。

これは、事前実施アンケートの中の、以下の設問で集めた回答をカードにしたものです。

アンケート 11〜13問目

カードは緑と赤の2種類
緑は上記(1)で集められた一般的なキーワード群であり、赤は(3)の設問で集められた"ユニークな"キーワード群になります。

このワークではこれらのカードを使い、班ごとに「私たちの組織を表すキーワード」という視点からトップ10までのランキングをつくっていきます。

また、班ごとの特徴を際立たせ、アイデンティティ構築の上でより"ユニークな"示唆を得るために、トップ10の中には必ず赤のカードを3枚含めなければならないという制約があります。

似ている要素のグルーピングから始める班、一人ずつ交代で要素を選びながら進める班など、アプローチもさまざまです。

そして、「福岡」という要素ひとつにも、「福岡発」「福岡愛」「福岡モデル」など、複数のカードがあり、どれが最もふさわしいのか、真剣に議論が交わされます。

ランキングが決まった班は、前方のホワイトボードに選抜されたカードを貼り付けていきます。

結果は、このようになりました。

各チームの結果

すべてのランキングが揃った後、選定の方法や理由などについて、各班の代表がひとりずつ簡単なプレゼンテーションを行ないます。

以上が、初回のワークショップの内容です。

事前に実施したパネルワークとアンケート、そしてこの日のワークショップ、これらの内容を元に、ここから新たなビジョン・ミッションを探っていくことになります。

〜【中編】に続く〜


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?