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20231227「ひかり指す方へ」

ひかり指す方へ
ほこりがゆっくりと降りていく
そのままを見ながら
わたしのどこかへと
積もっていく
降って来るから
溜まるだろうに
どこかへ行ってしまって
わたしの欠片を見失う
確かにわたしのものだと
そう思っていた
けれどもそうではないことぐらい
わかってたはず
わたしごとのようだけれど
本当のとこは他人事
わたしのそれを払ったら
さぞかしせいせいするだろう
重なる時間を募っても
そのずれを跨ぐこともない

隠れて集めたがらくたさえ
宝物だったのに
もうどこにやってしまったのか
記憶のどこかに預けておいたなら
いつでも思い出せるだろうに
その一瞬一瞬の瞬きで
遠退きつつ現れるもの
ふわりと浮かび
そっと閉じる
手のひらを上に向けて
待てばいい
白い羽が落ちて来るまで
わたしは待っていよう
自分らしさから象る陰影で
素知らぬ自分をどう見ているのか
それさえわかればいいのに
誰かのおかげで違うわたしを見つけている
きっとあなたもそうなら
見出すそれをわたしが映す番として

見えない背中を追い越して
来る日もまた違う場面
風向で代わる変わる季節のこと
かき混ぜられた空気を吸って
誰それの所へ戻って来る
息継ぎならバタフライ
布団の上で何度ももがき
まだ息継ぎをしている
飛べそうで飛べないわたしたち
降りるばかりが運命でもあるまいに
そこここで騒がしく
今ここで生きている
茶番だが面白味を拾って
追い打ちながらも逃げ延びて
ぬくぬくと生きのびよう
さあ廻れ
自転のままに進んで
拾いつつその方へと摘んで
存ぜぬ泳法で進ませる

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