監獄 ③/全7話【短編台本・世にもになるまで書いてみた・91作目】
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翌朝。
主人公 気持ちよさそうに寝ている。
そんな彼に向かってバケツ一杯の冷水が掛けられる。
主 (飛び起きて)つめた・・・!
所 やぁ。おはよう。目覚めはどうだい?
主 ふざけんなよてめぇ! こんな起こし方あるかよ!
所 いやいやいや。ここでは冷水をかけるのがルールだから!
主 はぁ・・・?
所 あ、そうだ。これ朝食。たーんと食べて頂戴な!
所長が渡したのは食パン1切れ。
主 ・・・これだけ?
所 何? まだ文句あるの? だったら没収しちゃおっかな~
主 いいよ! 食うよ! ったく・・・
所 食べ終わったらすぐ刑務作業始めるから! じゃ、そういうことで~
所長 その場から離れていく。
〇 とある荒れ地
一台の護送車が荒れ地にやってくる。
ドアが開くと、刑務官が乱暴に主人公を降ろす。
主人公 イヤホン&アイマスクを着用させられている。水ダウのクロちゃんスタイル。
主 いてっ!! おい! 何が起きてんだよ!!
運転席側から所長がやってくる。
所 (刑務官の一人に向かって) おい、イヤホンとアイマスク外せ。
刑 了解。
刑務官 主人公のイヤホンとアイマスクを外す。
主 ・・・まぶしっ!
・・・・・・ってここどこだ?
所 ここかい? 今日から君が開拓してもらう土地だよ。
主 は? 開拓?
所 そう! 君一人でこの荒れ地を人が住める場所に・・・
主 やだね! 誰がそんなめんどくさいことを・・・
所長 刑務官たちに目で合図を送る。
合図を受けた刑務官 主人公を殴打。
主 いっ・・・! 何すんだいきなり!
所 ごめんごめん! ここでのルールを説明するのを忘れてたよ!
(声色を変え)・・・「この開拓地では我々に歯向かったり、刑務を怠ればお仕置きを執行する」。
いいね?
主 ・・・・・・わーったよ。
所 じゃ早速だけど刑務開始! 今日は小石を拾ってもらおっかな!
はい、きびきび動く!
主人公 かったるそうに刑務を始める。
〇 刑務所・居室
その日の夜。
主人公 かなり疲労困憊。よく見ると顔や首元にはアザが。アザを触ると痛みがある様子。
主 いっ・・・!
(心の声で)チクショウ・・・ 楽に過ごせると思ってたのに・・・
そんな彼の前に所長がやってくる。手に何か持っている。
所 よう。お疲れさん! はい!これ今日の晩飯!
所長 主人公に夕飯を投げ渡す。
主人公の前に転がってきたのはコンビニのおにぎり(鮭)
主 ・・・これだけかよ。
所 出ないよりかはマシだろ?
主 (舌打ち)
所 じゃ、明日もよろしくねぇ~
所長 嬉しそうにその場から去ろうとする。
主 おい所長。一つ聞いてもいいか?
所 もちろん! じゃんじゃん聞いて!
主 受刑者って俺一人なのか? 普通もっといるもんじゃないか?
所 いい質問ですねぇ。 実はこの刑務所「君専用」なんだよ。
主 ・・・は?
所 一人の方が落ち着くでしょ? ね?
主 いやいやいや。そんなムショあるわけ・・・
所 いいから細かいことは気にしない気にしない~ じゃ、また明日ね~
所長 主人公を適当にあしらい、その場から逃げるように去る。
主人公 悔しそうにおにぎりを頬張る。
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