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今日のソレイユ

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カフェのこと、お酒のこと、音楽のこと、人生のこと。 カフェにいて思ういろんなことを綴っています。
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記事一覧

時には気障(きざ)になってみる

時には気障(きざ)になってみる

お酒は粋に飲みたい。そして粋に飲むという文化がある。

お酒はどんなお酒でも種類、銘柄がたくさんあって、知的探求の宝庫である。
材料、作り方、作られた地方、作った人たち、ブランド、歴史、それらを思い描きながら楽しむことができる。

お酒は飲むと「酔う」という作用がある。
ある意味、お酒は「酔う」ということに魅力がある飲み物だ。
だから、酔うことを目的に飲みたい人も大多数いるのは事実だ。

もちろん

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あんな無茶、もう二度としない

あんな無茶、もう二度としない

憧れている人やスタイルというのは真似したいし、好きなことはそういう憧れていることの真似から入ることが多い。特にお酒とたばこの飲み方・吸い方は憧れと真似で好きになっていったものだ。

かつての文豪やその小説の登場人物のお酒の飲み方は破天荒だったりもするがそのスタイルはカッコよく映ったものだ。

「日はまた昇る」はまさにそんな小説だった。そして、その登場人物はその作家のヘミングウェイ自身とその友人たち

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いい曲だなと気づかせてくれたのは、聞きなれた歌声だった。

いい曲だなと気づかせてくれたのは、聞きなれた歌声だった。

好奇心の広さは昔からだけど
こういうものが好きということを明確にわかってはいなかった

冷静に分析したことがなかったからだろうと思うが
近頃、ようやくわかってきた気がする

例えば 音楽。

少しだけわかってきたことは、明るいだけの歌より、
”憂いのある歌詞”の曲が好きだということ
詩的で暗喩な言い回しをしている歌詞も好き
メッセージ性がある歌詞だと心に響く

なかには、少々難しい歌詞のこともある

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一期一会を実感したあの日の出会い。でもできればもう一度会ってみたい。

一期一会を実感したあの日の出会い。でもできればもう一度会ってみたい。

その人はふらりと現れた。
高身長のいい感じに口ひげを蓄えた精悍ですらりとしたその男性は、いくつかしかないテーブルから店の中ほどにある2人掛けの席に腰を下ろした。

7年前の夏のある日のこと。
店は相変わらず暇にしていた。

初めてうちに来たとすぐわかるそのお客さんは、

「とりあえず、ビールをください」

とお決まりの注文をしたあと、

「じゃあ。カプレーゼとバゲットをください」

とちょっと粋な

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静かな夜

静かな夜

街がすっかり静けさを帯びてくる頃
僕のカフェは開店する
そして僕の時間が始まる

今日は新しく届いた CD を聴いている
オムニバスの洋楽が流れている
誰もいないカフェはおしゃれだ
そんなカフェで僕の時間は過ぎていく

この街はとても静かだ
人通りは少なく
時折、車が走っていく音がする
誰かを迎えに行くのだろうか
そんなことを思いながら
僕の時間は過ぎていく

僕のカフェはたいてい静かだ
人がいな

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雨降り

雨降り

外は雨が降っているらしい
換気扇のフードに当たる
雨粒の音が聞こえる

雨の日は好きだ
家にじっとしていている時は
雨が降るのを眺めながら
外が見えるテーブルで
本を読んだり
物書きしたり
するのが好きだ

雨の音はBGMのように聞こえる
雨が他の音を消してくれる

雨が降れば人の活動も少なくなり
自然にいつもより静かになる

本当はそうして過ごしたい

でも、今から出かねなくちゃ
出かける時の雨

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こんな歌を聴きながら、店でグラスを傾けるのは悪くない。

こんな歌を聴きながら、店でグラスを傾けるのは悪くない。

近頃、妻が聴いていたのに影響されて
ビリー・ジョエルをよく聴いている。

今のマイブームは「ピアノマン」。

僕がビリー・ジョエルを初めて聞いたのは、中3だっただろうか。
その頃とても流行っていた「ストレンジャー」のシングル盤を買って、今も持っている。
さびしげに始まるピアノの音色と耳に残る口笛。
そして、おもむろにバンド演奏に変わって、ギターとドラムの
リズムを刻むサウンドになる。
何度も繰り返

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お酒のチカラ

お酒のチカラ

酔っぱらいたいときもあるだろう。
酔うことで何かを忘れようとすることもある。
酔うことで何かが起こることも期待する。

お酒に酔うことは普段の自分とは違う自分になることと思うのもわかる。
そうして、普段の自分を、日常の何かを変えたいと思って
酔っていく自分を感じながら、
理性を飛ばして、何かが変わることを感じてみる。

だから酔うこと、酔いたいことは理解できる。

でも何も変わらないこともある

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踊ろうマチルダ

少し前のある日の午後。
radikoで聞いていたTraveling without movingから流れてきたハスキーボイスの唄が、心にジワっときた。

聞いた瞬間に、これは好きな曲だと感じた。

「踊ろうマチルダ」って誰?

野村訓市さんが読むリスナーの話によると、もう活動をやめてしまったとか。

歌とともにいよいよ気になって、アマゾンプライムで検索してみると

あった。

「踊ろうマチルダ」と

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本格焼酎と紅茶と父の思い出

本格焼酎と紅茶と父の思い出

20年ぐらい前に、全国的な焼酎ブームが来た。
そのころに「焼酎ブーム」というブログを書いたが、一部再編集して書き直してみる。

 そのブームは昭和50年ごろのブームから数えて、おそらく3度目ぐらいのブームの頃で、「黒霧島」が大人気となった。
 今はウィスキーが復権して、ブームではなくなっているが、本格焼酎はすでに南九州だけのものではなく、全国に一定のファンがいるようになった。

 焼酎は、甲類と乙

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懐かしい夏の日。BGMはOh!クラウディアがいいかな。

懐かしい夏の日。BGMはOh!クラウディアがいいかな。

月曜日はウォーキングの日だ。
去年の9月から週に2~3回のウォーキングを続けている。
7月・8月は暑さの中で歩きに行けるか心配だったけど、日が陰るのを待ってから歩き始めることにした。
今日は曇り空で、いつもより暑くない。
でもその雲も夕方になり、あちこちに少し厚い雲が流れている。
すると遠くで、ゴロゴロ言い始めた。まだ歩き始めたばかり、せめてあと少し待ってくれないかなと思っていたのだけど、

やっ

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あの切ない曲の感じがその時の気持ちに寄り添ってくれた

あの切ない曲の感じがその時の気持ちに寄り添ってくれた

あいみょんが歌う「君はロックを聴かない」の最後のところの言葉が好きです。

僕はこんな歌であんな歌で
恋を乗り越えてきた

恋のこともありますが、他にもいろんなつらいことや悲しいことがあったとき、好きな歌を口ずさむことで、心を揺さぶられて、もう少し頑張ろうって思わせてくれたのです。

落っこちてしまったけど、ある試験の帰りの道すがら、試験が全然だめですっかり悲しくなってしまったときに、スピッツの「

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会えない時間が愛育てるのさ。目をつぶれば君がいる。

会えない時間が愛育てるのさ。目をつぶれば君がいる。

コロナ禍にあり、テレワークやリモート会議などが普及し、人と人が会うという機会や価値観が変化していますが、それでもリアルに人と会いたいという欲求はむしろ高まっているのではないかと思います。
高まるだけでなく、人に会えないこの時間が、人と人が直接会うことの大切さの気づきにつながっています。

コロナはネガティブな発想ばかりを生んでいますが、アフターコロナでも飲食店にはちゃんとお客は戻ってくると思います

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雨の歌は悲しい歌ばかりではなかった。

雨の歌は悲しい歌ばかりではなかった。

雨が降り続いている。

雨が降るのを見ているといろんなことを考える。

それは皆同じなのかなと思う。

僕は雨が降るのを見るのがなぜか好きだ。

雨音も好き。雨の音はいろんな雑音を消してくれる。
人の活動も止めるから、自然に街の騒音も少なくなる。
時折、水をはじきながら走り去る車の音が心地いい。

こんな日は、雨の歌を聴いている。

雨のことを歌った歌は多い。

洋楽だと
カーペンターズの「雨の日

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