現場介護職員から見た「企業の社会的責任」について その1


こんにちは。私は日々介護現場で働いている介護福祉士ですが、介護職員として働く中で、日々感じる日常の疑問点・改善点などを書いてみたいと思います。同じく福祉施設で働いている介護職員さんや、現場リーダー、経営者さんなど、何らかの形で参考になれば幸いです。

突然ですが、私はライフワークとして、①哲学②社会福祉③芸術表現の3点を追求しています。30代まではこれらを別々のテーマとして追及してきましたが、40代を迎えてから、3つのテーマが統合され、重なり出すようになりました。哲学に「弁証法」という考え方があります。弁証法とは「矛盾対立する命題の善い部分を生かし、総合する方法」と言っても良いかと思います。このような発想を踏まえて、私は、介護職員としての日々の日常業務も哲学的な考察の対象とするようになりました。では「哲学的な考察」というのはどういう事を言うのでしょうか?いろいろな意見があると思いますが、私は「事象の本質を見抜くこと」こそが「哲学的考察」の本質だと思います。では「本質」とは何でしょうか。一言でいうと「あるものを“それたらしめている”本体」のようなものです。ちょっと解りずらいでしょうか?例えば、「トマトの本質」と問われたら、トマトをトマトたらしめている根本原因の事を言います。すなわち、トマトから“それ”を抜き取ったら、トマトなるものがバラバラに解体してしまいトマトでなくなってしまうというものです。本質論についても、プラトンやアリストテレス以来様々な議論がありますが、今回詳細は省きます。先ほど、「哲学の本質は事象の本質を洞察する事」と書きましたが、だとすると、哲学とは万象と関係することになります。日常生活やビジネス、家庭生活、医療や介護福祉などの領域にも「哲学的思考」は発揮することができます。

例えば、「経営学の神様」などと言われるピーター・ドラッカーは『経営の本質(目的)は顧客の創造である』と言っています。これも見事な哲学的考察の在り方と言ってよいでしょう。 (続く)


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