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映画の話264 第9地区

 エイリアンの容姿そのものが、どう見てもかなりグロテスクで、ストーリーの良さなどの前に抵抗感を覚えてしまいます。
 でも、この映画が、人種差別の比喩として描かれているとするならば、このエイリアンたちの極端な容姿に対する嫌悪感もまた、差別心につながるものだと思わずにはいられません。
 ストーリーも、変身が進行していく主人公の、妻への愛が悲しく描かれていて、実は悲恋の物語だと言えます。また、エイリアンと共に宇宙船の燃料を取り返しにいくシーンなどもアクションとして面白いです。
 にも関わらず、エイリアンたちの容姿に対する印象が大きく残ってしまいます。そこにこの映画のメッセージ性を感じました。
 


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