映像も音楽も世界観も、これはもうジャパニメーションの真髄で、よくこんなものを創ったもんだと思います。初めて観た時は『攻殻機動隊』そのものを知らず、そのスピンオフだというのも知りませんでした。でもあっという間に『イノセンス』の世界に引き込まれて何度も観ていました。
　圧巻なのはやはり、作中の択捉経済特区で捜索するシーンです。アジアなんですが、多国籍というか、無国籍というか、神秘的な祝祭の中にオリエンタリズムやレトロモダンが詰め込まれています。日本のアニメってやっぱりすごいと思います。