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【そして五人がいなくなる】本当の意味での''懐かしさ''は30歳手前でやってくる

人の行動ってだいたい''後悔''が元になっていると思います。
あれがしたい、あぁなりたいって、大なり小なり悔しい思いがあって生まれたもの。

その後悔って、懐かしいという表現に似てるんじゃないかなって。

必ずしも、叶えられなかった、失敗したという意味を含まない''懐かしさ''は、過去を対象に想いを巡らせるという意味では、後悔と同じなのではないでしょうか。

隣り合わせっていう感じかな。

例えば、昔やっていたテニスを久しぶりにしてみると、あの頃の記憶と今の現状を比べて懐かしいと感じたり、あの頃夢見た未来と今の自分の差異に悔しいと感じたり...

私も来年で30歳。

これまでも、過去を思って懐かしいと感じたことはもちろんありました。

けれど最近は、映画でも見るように自分の過去を俯瞰的視点を持って振り返るようになりました。

懐かしい、悔しい、そういったものを、感情という枠にはめ込むのではなく、そこから生まれる新たな考えを自分で引っ張り出せるようになりました。

過去と少し距離が離れた分、全体像が把握しやすくなったからでしょうか。

こうした考えができるようになってからの私の後悔は、小さい頃にあまり本を読まなかったこと。
「お母さんに怒られるくらい〇〇を読み耽った」などの本好きあるあるに共感できないことに、何度か悔しい思いをしたことも。

それでも、読んだ本がゼロではない私。たとえば、こまったさんシリーズ、わかったさんシリーズ、怪談レストランシリーズなどは図書館で借りたり親に買ってもらったりして読んでいました。

本屋さんに寄った際に、こういった本が並べられているのを見ると、懐かしい気持ちがフワフワ溢れてくるのです。

ただ、それでも過去の読書を取り戻したい私。先日、はやみねかおるさんの「そして五人がいなくなった」を初めて手に取りました。
※ネタバレ避けます。

主人公は名探偵と自ら名乗る夢水清志郎と、おちゃめでちょっぴり危なかったしい三つ子の4人。

三つ子の家の隣に夢水清志郎が越してきたところから、物語がスタートします。

ミステリー作家さんと言われているので、お分かりの通り、事件が発生して夢水清志郎が解決していく...という流れというのは言わずもがな。

この本の魅力をあえて違う視点で言うなら、自分の叶えたかったことが全てここにある、ということ。

ぜひ皆さん、ぜーんぶ自分の過去と無理やり紐付けで読んでみてください!

しょうもないことを事件っぽく取り上げて友人、または兄弟で探偵ごっこしたしたこと、友達のお母さんが出してくれたジュースの味、とにかく全てが面倒に感じて空ばっか見てたこと...

自分が経験したことをパワーアップさせて体験できます!

たとえ楽しかったことでなくても、今本を通して改めて体験することに意味があります。

その全てが、懐かしさとなって皆さんの心をくすぐるでしょう。

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