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続ける思考(其の弐)

前回の記事の続きです。

☆☆☆☆☆☆☆

何かを続けるのに、意味や目的なんてなくていい。
大切なのは、「目的」より「仕組み」を先に考えることだと著者は言います。


「時間があったらやりたいな」と思っていることを人はなかなかやらない。
「時間ができたらやる」は、ほぼ実現しない。そんな時間はどこにも存在しない。
「やろう」と思ったら、今すぐやるしかないのだ。

p.89

これは「あるある」ですね(笑)。
継続するための仕組みをつくるには、具体的にいつ「やる」のか決める

そもそも時間がある時にやろうと思ってる時点で、それは本当に心の底から望んでいることではないのだと私は思います。

少なくとも、現時点では。

だって、本当にやりたいことだったらすぐにやるもんね。
すぐにやるのが無理でも、いつならできるかすぐに考えて、その時間になったらすぐやるもんね。

つまり、そういうことなんだと思う。


「やり抜く」ということは、「小さく終わらせていく」ことの連続だ。
「続ける」ことが当たり前になれば、あらゆることが勝手に終わっていく。
「やり抜く」なんて当たり前になるのだ。

p.150

なるほど、なるほど。
「やり抜く」ためには、「やる」ことをとことん小さくして、生活の中で何の苦もないくらい小さくすれば、勝手にコツコツと積み重なっていくということかと。

 例えば明日から毎日読書をしようとする。
 これを具体的に小さく考える。
「毎日10ページ読むぞ!」これなら小さい。
 けどそれでも気が重く感じる······かもしれない。
 それなら毎朝、「本を手に取ってページを開くだけはやる!」
 これなら1秒で終わる。
 このくらい小さく刻んでもいい。

p.73

自分の中でなんなくクリアできる最小単位を考えてみるってことですね。
なんなら、やるフリをするだけでもOKだそうですよ。


 ひとりでコツコツ積み上げられるものは無限にある。
 要はやるかやらないかだけだ。
 そして近道なんてどこにもなくて、コツコツやり続けた先にしか道は拓けないのだ。
 逆に言えば、コツコツやることを続けるだけで、何か大きなことが起こせるかもしれないってことでもある。
 なんとも希望のある話だとは思わないか。

p.160

1ヶ月以上書かなくてもOK、一文字も書かずにシールを貼るだけでもOK、それくらいゆる〜く続けてきた日記ですら、短いスパンだとわかりづらいけど1年前、3年前、5年前…と長いスパンで見てみると、確実に自分の変化に気づきます。

4月から、今勤めている会社での勤務は10年目に突入します。
9年前の自分は、「人付き合いは苦手だけれど、なるべく自分から歩み寄る努力をしよう」とか、「本当はそんな風には思えないけど、同調しておこう」とか、他人軸もいいとこだし、自己犠牲も当たり前な感じでした。

それが今では、自他ともに認める裏表のない人間となり、自由にありのままの自分でいられる、別に嫌われてても仕事に支障がなきゃいいとまで思えるマインドが育ちました(笑)。

たとえブランクがあろうとも、長年続けていれば嫌でも変わる。
それを毎日欠かさずやったら…と考えると、自分はどこまで成長できるのだろう!と楽しみしかありません。


「何かに挑戦する!」なんて意気込むと尻込みするけど、適当に小さく実験してみようってはじめたら、意外にスルッと楽しく続けられる気がする。

p.177

何かを続ける時に邪魔になるのって、完璧主義かなと思います。

「すべての準備が整ってからでないとはじめられない」とか、「最低限、このレベルに達していないとダメだ」とか。

まさに私あるあるです(笑)。

大切なのは、内容であったり意味や目的ではないのです。
毎日続けることなのです。

それですら「いつでもやめてもいい」とセットで標準装備ですからね。
ハードルなんて、ないも同然です。

☆☆☆☆☆☆☆

著者は、ジャンル問わず読むほど、一時期は「このマンガがすごい!」の選者をしていたくらいのマンガ好き。

しかしある時、最近読んだマンガについて聞かれて答えられなかったそう。
一生懸命に記憶をたどって、半年で1冊、しかも途中までしか読んでいないという事実に愕然としてしまいます。

 考えてみたらマンガを読む時間ってすごくぜいたくだ。
 マンガだけに集中しないといけないし、じっくり味わいたいから読むのに時間もかかる。ぜいたくすぎる時間だ。
 ぜいたくすぎるから、時間がたっぷりあるときに、じっくり味わおうなんて思う。
 でもそんな時間はなかなか訪れない。
 好きなことだからこそ、きちんと向き合おうと思う。
 だから時間がつくれない。

p.236〜237

そこで著者は、朝の習慣として1日5分、マンガを読むことをはじめた。

 1日たったの5分程度のマンガの時間。読んでいる数は少ない。
 読めても月に5冊程度。
 でもそれまで0冊だったんだから大きな進歩だ。
 革命的と言ってもいい。 
 
(中略)
 
 ゼロよりイチだ。
 ふつうに考えるとマンガを読むために努力するなんてバカくさいことだ。
 でもバカみたいなことをおろそかにして、大事なことばかりやっていると、本当につまらない人生になってしまうんじゃないかと思う。

p.239〜240

これ、すごく共感。
おそらくマンガに興味がない人からしたら、「そんなことのために努力するとか…(嘲笑)」って感じだと思うのですが、好きなことで自分を満たしてあげるのって本当に大事!

私は昔からヲタク気質なので、推し活やらヲタ活やらガチ勢ではないにしろやっていますが(よく考えたらこれも続いていることですね)、興味がない人には「時間とお金がもったいない」とか言われたりするんですよね。
私の場合、主に親ですけど。

星活ですら(といっても、プラネタリウムに行くくらいですが)、「それ、面白いの?」とか言う人がいますからね。

推し活もヲタ活も星活も、やらなくても命を取られるようなことはありません。
でも、心は死んでるも同然になりそうで、とてもじゃないけど私はやめられないです。

☆☆☆☆☆☆☆

おそらく、「継続できていることなんか1つもない」という人はいないと思います。
生活していれば、何かしらやっているからです。
それがなぜ続けられているのか?と言ったら、習慣化しているからですよね。

それって、もう面倒とか感じないレベルに小さなことの積み重ねだと思うのです。

この本を読んだらきっと、何か新しくはじめてみたくなると思います。
続けるか続けないかは、はじめてみないとわかりません。

私は数日前から寝る時に「今日も1日ありがとうございました。明日も1日よろしくお願いします」と、感謝の気持ちが宇宙全体に届くイメージをしてから眠るようにしています。

そんなことをしたからといって何が変わるわけでもないのかもしれないけど、何か変わったら面白いなと思います。




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