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2021.12.18 日記 「マトリックス レザレクションズ」を見る&レビュー

今回は日記。
まあ日記というかタイトル通り「マトリックス レザレクションズ」を見て感想を述べるだけですが。

※※今回は「マトリックス レザレクションズ」及び旧作「マトリックス三部作」のネタバレを全て含みます。※※









感想はここから。

まず思ったより続編でしたね。予告映像とかは見てなかったですが、断片的に触れる限りリブートっぽい感じなのかな?とか思ってましたけど思ったより続編でした。というか完全に続編。旧作の3部作は見ておかないとダメですね。

「マトリックス レボリューションズ」の最後では、仮想世界マトリックス(以後仮想世界)でエージェントスミスがコンピュータウイルスのように増殖、機械側としても驚異になりネオが代わりにスミスを排除することで停戦となります。その後ネオは機械側にどこかへ運ばれ、生死は不明となってましたね。そんな感じの終わり方。

結局これは機械側に生かされていて、ネオは二度目の仮想世界に閉じ込められることになります。で、その情報を知った60年後の人類が救出、人工子宮で目覚めたネオは別の人工子宮にトリニティーが眠っていることに気付き、助けるためになんやかんや…みたいなお話。

まあ大筋の話だけなら割と普通に思えますけど、個人的にはかなり微妙でした。10点満点中なら4点くらい。とりあえずあとは箇条書きでまとめますね。こういうのまとめ方が難しいですよね…数こなすしかないんでしょうが。


・話が始まるまでが長い

序盤は仮想世界で天才ゲームデザイナーとして生きるトーマス・アンダーソン(ネオ)の描写から始まるんですけど、いやこれが長い。そんなにいる?ってくらい長い。仮想世界で「マトリックス」をゲームとして作ってるネオは、続編を作るんですがここらへんがかなり自己批判とメタ描写満載で長い割にくどい。ゲーム会社の従業員がバカの一つ覚えっぽく「バレットタイム!バレットタイム!」「同じ話を繰り返せばいい」「リメイクでもリブートでもいい」とか叫んだり(うろ覚え)、ラナ・ウォシャウスキー監督のワーナー(マトリックス?)に対する愚痴なのか自己批判なのか分かりませんけど、話の本題はここから目覚めてからだよなあ…とか思ってたので長いなー…とか思ってました、ハイ。ここらへんに時間を割いてるから上映時間2時間半なボリュームになったかもしれませんが。


・スタイリッシュなアクションはどこへいった?

まあこれは正直、マトリックスの続編に何を求めに行ったかで変わると思いますが。ただ僕はやっぱりネオが黒いサングラスを付け、黒のロングコートを羽織り、余裕たっぷりにアクションを行うところが格好良くてこのシリーズが大好きになったのでそういう観点からだとかなりガッカリします。良くも悪くも予告の映像から逸脱してないですね。映像表現としても、2021年の進化しきった現代っていうのもまああるんですけど、目新しさは特になく。

あと一つどうしても納得出来ないのが、予告映像でもちょいちょい出てくる念動力というかサイコキネシスというか超能力の使い方。なんであれ両手でうおー!って感じなんですかね。ちょっとヘッピリ腰だし。旧作の頃の雰囲気はどこへ。

「マトリックス リローデッド」の1シーン

60年ぶりに仮想世界から解放され、ブランクを持ってる設定と言えなんかもうちょっと見せ方考えて欲しかったなあ…という感想。あと今回の主役はトリニティーっていうのもあるんでしょうが。

ただジョン・ウィックでもバリバリやってますけど、57歳のキアヌがガッツリアクションをやるところはやっぱり驚嘆すべきところ。肝心の映像がかなり寄り気味で分かりづらいのは、やっぱりカメラワークで動きを誤魔化しているのかなと感じましたが。


・いつの間にかゾンビ映画に

今回主敵はアーキテクトの後継者となってるアナリストと呼ばれるキャラなんですが、敵はエージェントというより仮想世界の一般市民…作中だとボットと表現されておりアナリストの指示でゾンビ映画さながら走って肉弾戦をしかけます。まあもちろん警察とか軍隊は銃火器ですが。

で、後半で仮想世界に囚われたトリニティーを救出するため、現実世界へ帰るためにネオと一緒にバイクに乗って逃走するシーンがあります。その時に追いかけてるのが大量の一般市民。「Left 4 Dead 2」ですよねこれ。「ワーールドウォーZ」でもいいです。で、飛びかかってくるボット達を超能力よろしく手を上げてブォンって吹っ飛ばしていきます。いやーうん、これマトリックスでやる必要があるのかな?って本当に。最終的には止めるためにビルからボット達を投身自殺させるアナリスト。ぐしゃ、ぐしゃっといっぱい落ちてきます。いや、うん、何の映画?


・やっぱり入るジェンダー要素

正直これは個人的な感想なんですが、やっぱり見てる間は強く思っちゃったのでちょっと書きます。

今回1番重要なのが、ストーリーの中心がネオではなくトリニティーに据えられているところ。最後のビルの屋上で逃走するシーンでは、飛べる能力が復活しないネオに代わりトリニティーが空を飛んだりして、スーパーマンみたいにネオを運んでくれます。ラストシーンでも、終始罵倒を繰り返すアナリストをネオではなくトリニティーがしばき倒したり、強い女性として描かれています。正直うーんとは思いましたけど、まあとりあえず置いておきます。

で、主敵のアナリストは、レボリューションズの最後で死んだネオを回収し、ネオを使って新しく仮想世界を作った様子。ただネオを仮想世界に留めるためにトリニティーが必要なことに気付き、トリニティーも回収して蘇生。分かりやすく敵で、トリニティーもネオを繋ぎ止めるためだけの道具にしか見えてない感じ。いわゆるミソジニーとして描かれているように見えます。

気になるのがラストシーンの罵倒を繰り返す場面で、「空を虹色に塗ればいい」とアナリストが叫ぶところ。いや、これ明らかに多様性を意味する虹色を意識しての発言ですよね。マトリックスの根底にあるのは愛の物語ですけど、その愛を邪魔する敵というより本当にミソジニーしか見えなくなってくるんですよね、こういうの。本当に映画の内容としてこういうのいるのかなあ…って考えちゃうんですよね。

まあもちろん、なんでこういう要素が入るのかといえば理由はあります。旧三部作の監督ラナ&リリー・ウォシャウスキー姉妹は元々ラリー&アンディ・ウォシャウスキー兄弟と呼ばれてて、性転換して女性となった2人。今回のリザレクションズではコンビではなく姉のラナの方だけですが。そこからでも分かる通り、元々敏感でマトリックスは元々トランスジェンダーの物語だったっていう監督の話もあるくらいです。

こういう要素が入るのは必然というか、マトリックスシリーズが白人による救世主伝説みたいな扱い方をされてる話もあったので改めて作品を通して主張したように思えます。

ただうーん、やっぱり映画って娯楽作品なところもあるので個人的にはこういう要素自体が気になります。特に空を虹色になんとか。まあ映画は観客のための物ではないので、的外れでもあるんですが。あくまで僕が感じたこととして捉えて頂けると助かります。


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総評すると微妙でした。
まあただ言いたいことは上に書き連ねておきました。はい。

それにしても長髪ヒゲのキアヌリーブスはジョン・ウィックにしか見えませんね。特にぶん殴られてふらつきながら立ち上がるところとか、ジョン・ウィックにめっちゃ見えて。

マトリックス レザレクションズのポスター
ジョン・ウィック:パラベラムのポスター

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そんな感じですかね。
ヴェノムもまだ見てないですし、キングスマンとかハウスオブグッチとかスパイダーマンとかクライマッチョとか1月中旬くらいまで新作ラッシュが続くので楽しみです。

おわり。

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