カメウサ 得も損もなく ゴールが点々と見えている
幼ければ幼いほど、経験したものごとの数もおなじくらいで、よこならび。だからこそ、意味がある「早いほど、いい」
歩く速度、手早い作業、小さいうちからレッスン。
本当は、速ければいいことなど、たいしてない。
友人に、ゆっくり食べる人がいた。わたしが驚いたことに、その人は、咀嚼しているあいだ、箸を置くのだ。
わたしは、自分が案外、作業などが速かったこともあって、その人のことをなかば蔑んだきもちで見ていた。いちいち箸を置いていたら、食べるのに時間がかかってしかたない、と。