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家出回想記

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高校時代の家出していた時期の回想を書いていきます。 私の原点とも言える出来事は、この時期にある。 拙い文章となりますが、伝える想いを言葉に表そうと思います。
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記事一覧

家出時代 高校一年生〜チャリ逃走稚内編④〜

自転車を乗ると、今でも昔の事を思い出します。

果てしなく続く一本道。

坂の上で見た夕陽。

商店のおばちゃんの心配そうな顔。

いろんな景色や思い出。

楽しい気持ちと罪悪感。

自転車にはたくさんの想いが詰まっている。

二日目の朝

遠くで、ブォーっと低い音が鳴っている。

周りは、まだ暗い。

漁船が出航するエンジンの音で目覚めたようだ。

昨日は、商店の方に案内されたテントで寝た。

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家出時代 高校一年生〜チャリ逃走稚内編③〜

海は、今でも好きです。

見るだけでいつでもワクワクします。

ウミネコの鳴き声

磯の香り

まっすぐな水平線

あの水平線の向こうには、何があるのだろうか?

どうして、もっと向こうまで見えないのか?

いつもとは違う、日常じゃない感覚が海に私はある。

海が好きなのだ。

夕暮れ

日が落ちてきた。

16:00を過ぎた頃だろうか。

昼にあった湿気混じりの夏の暖かさはもうなくなり、冷たい風

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家出時代 高校一年生〜チャリ逃走稚内編②〜

いつだって、思い返すのは子供の頃の記憶。

おぼろげで、あやふやな記憶だけど幸せな日々だった思い出しかない。

学校の後には日が暮れるまで遊んで、家族とご飯を食べて、寝て。

ありきたりで普通だけども、たしかな幸せのカタチ。

きっと今でもあの日々を探している。

12号線上にて。

 岩見沢を過ぎた頃に、近くにあった道の駅で制服から着替えた。

夏前でも、朝から制服で自転車を漕ぎつづけるのは暑す

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家出時代 高校一年生〜チャリ逃走稚内編①〜

高校時代は、何度も家出をしていました。

今でも理由を聞かれるのですが、一度も本当の理由を話した事が無かったので当時の回想と自分の中の区切りとして書き起こしていきます。

はじめに…

私が今まで生きてこれたのは、家族と友人の支えが一番大きい。

高校時代は自分は誰からも嫌われていると思い込んでいたので、素直に受け入れられなかった。

今日、こうして当時の事を振り返ろうと思えるのも大好きな友人やい

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