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なぜ日本の組織では言いたいことを言えないのか?

対話による組織変革の会社Co-Evolutionの
末広信太郎です。

日本の組織では、なかなか本音が出ません。

会議で偉い人や発言力がある人が言った
ことに「ちょっと違うんだよな」と
思っても、言わない。

違和感を感じても、衝突したくないので
伝えない。

不満があっても、仕方がないことだと
諦めて伝えない。

組織の中で、私たちは言いたいことを
なかなか言いません。

一方、欧米の企業で働いていた人の話を
聞くと、社長が言ったことに対しても
社員からガンガン質問が飛ぶ。

疑問に感じたことや違和感が表現され、
扱われる。

日本の組織ではみんなが言いたいことを
言わないので、みんなが「違う」と思って
も軌道修正が起こらない。

個人の気づきが全体で共有されまいまま、
物事が進んでいく。

人体に例えると、体のあちこちを痛めて
いるのにも気づかず、走り続けている
ようなもの。

組織学習が起こらない。

変化のためのフィードバックループが
回らない。

なぜ、私たち日本人は、組織の中で
言いたいことを言わないのでしょうか?

その答えは「依存」です。

それはどういうことでしょうか?

依存している状態とは、その依存している
何かがなければ生きていけないということ。

例えば、会社に依存している状態は、
会社をクビになったら生活していけないと
感じているということ。

仕事がなくなったら自分が食っていけない、
家族を食わせられないという「怖れ」がある。

「依存」は「怖れ」を産みます。

怖れがあると、人は感じたことをそのまま
言えなくなります。

会社で上司と大喧嘩してしまったら、
会社にいられなくなるかもしれない。

今の居場所を守りたい。

そのためには多少不満があっても、我慢
しよう。

もし会社から出てしまうと生きられないと
すれば、何とかして会社の中でうまくやる
方法を探るしかありません。

そして私たちは、自分を抑える、我慢する
ということを学んでいきます。

私も会社員時代、やりたいことが
見つかった時、会社を辞めずやれないか、
ずっと模索し続けました。

住宅ローンを抱え、家族の生活を支えな
ければと思うと、会社は辞められない。
そう感じていました。

言いたいことを何でも言えるようになる
ためには、怖れから解放される必要が
あります。

その会社じゃなくても生きていける自分に
なる。

つまり 「自立」しているということが
必要になります。

会社に「依存」しなくていい自分になる。

とはいえ、どこまでスキルをつけたら
自立していると言えるのでしょうか?

どこまで実績を積んだら自立していると
言えるのでしょうか?

変化の激しい時代です。

今の会社では通用するスキルも、外では
通用しないかもしれない。

環境変化で、今の自分のスキルも役に
立たなくなるかもしれない。

実は、「自立」のために必要な要素は、
「スキル」の他にもう一つあります。

それは、「マインド」です。

スキルは大切ですが、事前に準備する
ものというよりは、結果。

振り返ってみたら結果的についてる力。

やったことがなくても、今の自分の
スキルでは対応できなくても、やってみる。

やってみると、様々な体験ができる。
そうした体験の中で、スキルが培われる。

だから、実はスキルが足りないから自立
できないのではない。

自立した「マインド」があれば、スキルは
後からいくらでもついてきます。

では、自立したマインドとは何か?

それは、前回話した自分の「軸」・
WILLを持っていること。

自分の「想い」が明確にあること。

どんなことに痛みを感じ、どんなことに
喜びを感じるのか?

何を大切にしたいのか?

どんな世界を創りたいのか?

どんな人たちを、どんなふうに助けたいのか?

そうしたあなたの想い。

想いが明確であれば、

誰が言ったからやらないといけないとか

やりたくないけどやらなきゃいけないとか

生きるためには働かなきゃとか

「外側」にある理由だけで動くことは
なくなります。

あなたの動機の源泉は、あなたの「内側」
にある「想い」になります。

そして、「想い」が強ければ、今はどんな
に弱い自分だとしても、想いのために
強くなっていくことができます。

想いのためにチャレンジできるし、
想いを実現するために必要な鍛錬もできる。

そうしたプロセスで、想いを実現する力、
スキルが身についていく。

私自身、ITのプロジェクトマネージャ
だった頃、日本の組織の進化を心から
願う、自分の「想い」を大切にすると
決めました。

想いを大切にしてチャレンジし続けた結果、
組織の変化を創り出せるスキルが身について
いました。

だから、「自立」とは、どれだけ自分の
「想い」が明確か、ということ。

現時点のスキルではなく、マインド、
心のありよう次第。

あなたはどんな想いを持った人でしょうか?

その想いを本当に大切にしたいと思った時、
自分の想いを実現したいと心から願った時、
人はその思いに向かってどこまでも成長します。

能力ベースで人を見る世界観から、想いや
あり方で人を見る世界観へのシフト。

想いがあれば、スキルは後で身につきます。
人は成長するものです。

それを信頼すること。
自分の可能性を信じること。

私たちは自信がなさすぎる。

自信を持ちましょう。

自信の根拠はあなたのスキルではなく、
あなたの想いです。

だから、大切なのはあなたの想いを育むこと。

何を大切にしたいのか。

どんな世界を創りたいのか。

想いはどのように育まれるのか?

その答えは「対話」です。

対話は、想いのレベルのコミュニケーション。

まだ明確でなくても、自分の想いを表現
してみる。

相手の想いに耳を傾けてみる。

そうすると、お互いの想いが共鳴しあい、
それぞれの想いがより広がったり、
共通の想いが生まれてきます。

そうした関わり合いの中で、あなたの
想いは育まれていきます。

仕事の中で、事柄の話ばかりでなく、
想いの話をする。

「何をするか」だけでなく、
「なぜそうしたいのか」を話す。

今日のテーマは、

「なぜ日本の組織では言いたいことを言えないのか?」

でした。

その答えは、あなたが「依存」を脱却して、
「自立」すること。

そのために、自分自身の「想い」を明確化
すること。

そして、想いを育むために、様々な人たち
と対話すること。

そうして想いが明確になり、自立した
あなたは、もう言いたいことを留めなく
なるでしょう。

そんなあなたに影響されて、周りでも
「言っていいんだ」となって、本音を
伝え合える組織になっていくでしょう。

あなた組織が学習する組織になる。

すごいスピードで成長していくでしょう。

今日は、あなたの想いは何か、自分の
ハートに問いかけてみましょう。

そして、誰かに伝えてみましょう。

そして、相手の想いも聞いてみましょう。

それではまた次のメールで。

末広信太郎

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