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読書日記~「ロック画報 17 特集めんたいビート」編。

 昨日、久々にサンハウス『クレイジー・ダイヤモンズ』を聴いていたら、この本を読みたくなってしまって、山積みされた音楽雑誌が入ったレコード屋さんの袋の中身をチェックしました。
柴山俊之さんと鮎川誠さんの対談やサンハウス・ストーリーにルースターズ関連記事をとにかく読まなければモードを突入してしまった、と。
じゃ、行ってみよー。

・「ロック画報 17 特集めんたいビート」(ブルース・インターアクションズ)

 今さらなんですけなど、めんたいビート特集なんですよね。めんたいロックではなくて。
ちなみにこの特集の冒頭は松本康さんによる「ビート・フリークたちの熱いきずな~サンハウスを中心とする博多のロックとその独自性」です。
松本康さんの名前を私が知ったのは、シーナ&ロケッツの(雑誌『ミュージック・ステディの)レコード評で「松本康という人の書いた歌詞がいい」とあったを見てからでした。
まだその時には松本さんが博多のロック・シーンでどんな存在だったかは全く知らなかったのですが。

 松本さんが語る博多のロック・シーンはサンハウスからそのルーツだったり、同時代で影響を受けた音楽に触れる形で、サンハウス以降にメジャー・デビューすることになったバンドについても書いてあります。
ちなみに松本さんは専業作詞家ではなく、1977年にジューク・レコードを開店以降は影なり日向ぼっこと博多のロック・シーンを支えた人だと知ったのは、お名前を知ってからしばらくしてのことでした。
昨年、松本さんが亡くなられた時はかなりショックを受けてしまった私です。

 サンハウス・クロニクル「史上最もスリリングな日本語のロック」を書いているのは前田栄達さん。
前田さんは私が日本のロック、ポップスのアーカイブと活動中身のアーティストとのライヴを紹介するイベントの絡みでやり取りをしました。
ま、それだけなんですが。。
それに続いては柴山俊之さんと鮎川誠さんの対談。インタビュアーは前田栄達さん。
鮎川さんのキャップはサンハウス時代からのものだし、サンハウス時代の写真の衣装をシーナ&ロケッツ時代のP.V.で着ていることにを気づいた人は濃いめのファンかもしれませんね。

 ザ・ルースターズ・クロニクル「宿命のジグソウ・パズル・ブルース」は志田歩さんによるものです。
これはメチャクチャ力作で、大江慎也さん、花田裕之さんに下山淳さんに綿密なインタビューをしていて、当人も知らなかった事実が判明して、絶句してしまう場面も。
それぞれのバンドに対する立原の違いもとにかく興味深い。
この時点では明らかにされていないが、ザ・ルースターズとかつての所属事務所とは契約上問題がクリアになっていなくて、未だに正当な利益がメンバーにもたらされていないのだった。。
続いてはこの本が発売される直後に発売予定のザ・ルースターズの『オフィシャル・パーフェクト・ボックス』の誌上先行紹介が。
これも前田栄達さんによるものです。これまた力作。

 柴山俊之さんによる「博多ダンスホール・メモリーズ ロカビリー~GSの忘れがたきシンガーたち」はサンハウス結成前の博多バンド事情が伺えるのが素晴らしい。

 MARU さんによる「俺の音楽ば聴いちゃり! 博多の生き証人、山部善次郎」と、吉留大貴さん「ロックを一番吸収出来たあの頃 森山達也が語るTHE MODS結成前夜」、志田歩さん「すべての若き野郎どもが歌った場所 ライヴハウス 80'S FACTORYとその時代」で特集は終わります。
THE MODSはともかく山部善次郎さんや80'S FACTORYをまとめた文章はかなり珍しいので必読ですね。

 加藤和彦さんインタビュー(後編)が掲載されているのもこの号だったのか!と驚いてしまいました。
加藤さんについてかなり掘り下げたインタビューで、加藤さんは相当疲労したとのことでした。 

 連載を除いた記事の紹介だけでこれだけの文字量ですから、読むとこれ以上に疲労してしまいます。冗談ですが。。

 ロック画報の特集は毎回読み応えがあるというか、頭をフル回転させる内容です。
ホントなら面白い!の一語でいいのかもしれませんが。それでも書きたくなるのが私です。。

 明日は全くの未定です。お楽しみに。

 ではまたー。

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