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読書日記~大塚英志「二階の住人とその時代 転形期のサブカルチャー私史」編。

 アパート時代にはとにかく貧乏だったので、活字中毒だった私はフリーペーパーやフリーマガジンに文芸PR誌が手に入る日には出勤前に書店回りをすることを必ずしていました。
なので、未だに20日、28日に10日にはワクワクしたり、身体がムズムズしてしまうのです。

 毎月10日にはスタジオ・ジブリのフリーマガジン「熱風」が配布されて、一時期はかなり早い時間に配布終了となってしまうので、レジカウンターの中に申告する形になってしまった記憶があります。
ちなみに「熱風」を配布しているのは全ての書店ではなく、かなり厳選された書店のみで配布された形だったので、メチャクチャ書店が充実した街に住んでいましたが、配布していたのは一店舗のみでしたね。

・大塚英志「二階の住人とその時代 転形期のサブカルチャー私史」(星海社新書)

 「熱風」はアニメーションのみについてのフリーマガジンではなく、対談やエッセイ、落合博満さんが映画についての文章を書いたりと多岐に渡った内容でした。

 その中で私が一番夢中になって読んだのが、大塚英志さんによる連載「二階の住人とその時代」だったのです。
小学生の頃大好きだった雑誌「テレビランド」や、中学生になって夢中になったアニメ雑誌「アニメージュ」について詳細に書いてあったのが、とにかく面白くて毎月10日には出勤前にオリオン書房ノルテ店に直行し、いただいてから出勤し、何があっても残業は絶対せずに定時上がりで帰宅したものでした。

 この本の凄さは実際読んでいただくしかないのですが、アニメ史、アニメ雑誌史のみならずサブカルチャー全体を捉えるのに適した本の一つであります。断言しちゃいますけど。

 他の大塚英志さんの本にも多大な影響を受けていますが、これは特別ですね。
登場人物の紹介だけでもした方がいいかな?と思いましたが、自分にとって大切な本については不親切になってしまう気持ち、ご理解ください。そんな感じです。

 あまりにもしつこく読み返してしまったので、私の持っているこの本はボロボロです。
早く買い直さなければと思いつつ。

 ちょっとエネルギーを使ってしまったので、明日はあまり力が入らない記事になる予定です。お楽しみに。

 ではまたー。

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