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ケースから一掴みの5曲~南佳孝編。

 昨日は来生たかおさんを取り上げましたが、これまた誰につなぐか難しい選択をしてしまったな、と。
それなら来生たかおさんの曲の歌詞は来生えつこさんが多く手掛けていますから、来生えつこさんが書いた印象的な作品を歌っているということで南佳孝さんに決めました。ちょっと無理矢理?

 南さんの代表曲のひとつに「モンロー・ウォーク」がありますけど、これは来生えつこさんが歌詞を書いているんですね。
ちなみに郷ひろみさんの「セクシー・ユー」は前半は全く同じ歌詞で、後半は手を加えています(当時のインタビューで「モンロー・ウォーク」の後半は舞台が夜なんだけど、「セクシー・ユー」は昼が舞台になっているとのことでした)。

 知る人ぞ知る存在だった南さんがブレイクするきっかけは「モンロー・ウォーク」のヒットや林美雄さんの「パックインミュージック」の「ユアヒットしないパレード」だったと思うのです。
勿論、その時期、長らく南さんの活動をサポートしていたYMOのブレイクも大きいのですが。

 南さんも活動期間が長くて、名曲が多いアーティストなので、5曲選んでも必ずしも私のベスト5ではありませんし、曲順もこう並べたら気持ちいいかな?という程度ですね。
それではよろしくお願い致します。

・南佳孝「忘れられた夏(シングル・ヴァージョン)」
from CD『夏の終わりに僕は君を失う』(SRCL-2713/ソニー・ミュージック・エンターテイメント)

 南さんのセカンド・アルバムのタイトル曲なんですが、アルバム・ヴァージョンとは違って、ギター鈴木茂さん、ベース小原礼さん、ドラムス林立夫さんというスカイのメンバーに、キーボード佐藤博さんと矢野誠さん、パーカッション浜口茂外也さんが加わった顔ぶれです。
(アルバム『忘れられた夏』も含めて)エンジニアは松本隆さんの弟さんの松本裕さんですね。
このヴァージョンはベスト盤にもなかなか収録されていないので、ちょっと貴重かもしれません。
アルバム『忘れられた夏』は全曲、作詞作曲が南さんなので、南さんの個性が強く出ている作品ですね。

・南佳孝「Rainy Blue」
from album『PURPLE IN PINK』(KSC2 275/キューン・レコード)

 この曲はアルバム『PURPLE IN PINK』収録曲ですね。
1999年5月発売ですから、キティからアルバムを2枚出した後に移籍してキューンから発売した作品ですよね。
歌詞の半分近く(11曲中5曲)を加藤文丈(かせきさいだぁ)さんが書いているのが特徴ですね。
ちなみにこの曲は元パラシュートの安藤芳彦さんが歌詞を書いてます。
もうひとつ特筆すべきはコーラスにブレッド&バターが参加していますね。
ブレッド&バターがコーラスに参加しているのは『SOUTH OF THE BORDER』収録の「朝焼けにダンス」以来なのかな(もしそうだとすると、10年ぶりの参加です)。
カフェ・ブレッド&バターに南さんが通っていたり、お互いのアルバムに参加するようになりましたから、これまた要チェックです。

 この『PURPLE IN PINK』も目立たないけどいいアルバムですから、是非探してみてください。

・南佳孝「プールサイド」
from CD『30th STREET SOUTH』(MHCL-10004~5/ソニー・ミュージック)

 このアルバムは南さんのデビュー30周年記念盤なんですよね。ジャケットもそれでこれなんでしょう。
ちなみにこの曲の作詞が来生えつこさんなんです。
トカゲ色という言葉をポップに使っていることが初めて聴いた時、ものすごくショックでしたね。中学生の頃だったからかもしれませんが。
元々は『SOUTH OF THE BORDER』収録曲で、ジャケットは池田満寿夫さんの作品が使われています。
演奏は編曲とキーボードが坂本龍一さん、ベースが細野晴臣さん、ドラムスが高橋幸宏さんと、ギター鈴木茂さん、林立夫さんと浜口茂外也さんがパーカッションで参加しています。
つまり、ティンパンアレーからYMOへ変化する過程での録音だったということですよ。
ジャケット、歌詞を含めて日本のシティ・ポップの最高峰にあるアルバムだと思います。

・南佳孝「吸血鬼のらぶしいん」
from album『摩天楼のヒロイン+5』(UVPR-30038/ウルトラ・ヴァイヴ)

 このアルバムを初めて聴いたのは中学生だったんですが、とにかくショックでしたね。
確か帯がオレンジ色でしたから、徳間ジャパンからの再発盤だったと思います。
南さんの特集をしている雑誌を見て、とりあえずこれは買わなきゃ!となっていたら、再発されたのかな?ちょっとあやふやになってますね。

 とにかく買った当時はA面の流れが大好きで、ひたすらA面ばかり聴いてましたね。
ムーンライダーズにはまった時期だったので、クレジットのバイオリン武川雅寛さんが嬉しかったのもあります。
まだその頃は駒沢裕城さんを意識してなかったのか。。

 デビュー45周年盤はボーナス・トラックもライナー・ノートもよくできているので、ついプライス・ダウンした盤も購入してしまいました(画像は1000円盤です)。
松本隆さんの名前を強く意識するようになったのもこのアルバムでした(太田裕美さんの作品の方が少し先だったかも)。
未だにこのアルバムを聴いてドキドキしてしまう私です(既に50歳を過ぎてしまってますが)。

・南佳孝「スタンダード・ナンバー」
from CD『ゴールデン・ベスト 南佳孝/1978-1993』(MHCL-128/ソニー・ミュージック)

 南さんのベストは何かどこか足りない感じがして、結局は何枚も買ってしまってます。
オリジナル・アルバムを揃えるよりは簡単だというのもありますね。
現時点でかなりプレミアが付いてしまっている作品があったりするので。。

 で、なぜこの曲を選んだかといいますと、ここではお馴染み水道橋博士のツイキャスで話題になったのが忘れられないんですよ。
博士が森田芳光さん作品を語るイベントに出演するというので、作品を見直してツイキャスで語っていたんですね。

 それで薬師丸ひろ子さんの「メイン・テーマ」と南さんの「スタンダード・ナンバー」の歌詞の比較をしていたことが頭に残っていたのでした。
そういえば、南さんと来生たかおさんの共通点のひとつに女性アーティストへの提供曲が多いということが挙げられると今思いました。

 南さんは好きな作品やコラボ作品で紹介したいのもまだまだありますので、ケースから一掴みが一段落したら、また取り上げるかもしれません。お楽しみに。
明日は何にするか、まだまだ考え中です。すみません。

 ではまたー。

 








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