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最長トレッキングに挑戦

フランツジョセフには、数多くの氷河が見れるトレッキングコースがあります。
引っ越してから、最初の2週間でほぼ行き尽くし、残るは1番長距離の「アレックスノブ」というコースのみになりました。

ハウスキーパーの仕事を終え、レストランでのバイトが休みの日。
これから、あのコースに行こう!と急に思い立ちました。

モーテルを1時半に出発し、トレッキングコースの入り口まで1時間ほど歩きます。
最初は天気が良かったのですが、徐々に重たい雲が広がっていきました。
しかし、雨は降らない予報だったので、特に気にしませんでした。

トレッキングコースの入り口に辿り着くと、ご夫婦に遭遇。
「どこまでいくつもり?まさか、最終ポイント?」
「はい、そうです!」

「僕たちは朝7時に出発して、やっと帰ってきたところなんだ。今が3時だから、そう、往復するのに8時間かかったよ。最終ポイントまで行ったら、帰り道は真っ暗で危ないよ」

確かに言う通りだな、暗くなって見えなくなったら怖いしなあ。
そう思い、途中までに目的地変更。

「わかりました、途中まで行って戻ることにします。ありがとうございます!」

帰り道のことなんて何も考えずに来たので、教えてもらえて良かったです。

しばらくすると、1人で歩いていた男性とすれ違いました。
「これから登るの?」
「はい、でも途中まで行って引き返そうと思います」

彼は最終ポイントまでに、2つ眺めの良いビューポイントがあることを教えてくれました。
最初のポイントまではここから1時間くらいで行ける、と言われたので、そこを今日の目的地にすることにしました。
「そこまで行ったら、戻ろうと思います!ありがとうございます」

さらに進むと、2人の男性に出会いました。
「ここからだと最終ポイントまで2時間だよ。このまま行くかはあなた次第だけど、曇りで氷河は全く見えなかったから、あまりオススメしないよ。ジャケットはある?寒いから」
「持ってきました!ありがとうございます!」

それからすぐに、最初のビューポイントに辿り着きました。
残念ながら、氷河は重い雲に覆われていました。しかし、高いところから山や川が見下ろせて、きれいでした。

木に腰掛けて眺めていると、女性が下ってきました。
「雲で氷河は見えませんね!」
「ほんとだ、残念ね。まだ上に行くの?それとも、ここまで?」
「はい、ここまでにして引き返します」

連れの人が追いつくのを待っているんだな、と分かったので、もう少しお喋りを続けてみました。

「ご旅行ですか?」
「そう、ホリデー中で、夫婦で旅行してるの。6週間よ」
私はワーホリで、1年間ニュージーランドに滞在することを話しました。

お互い出身を聞き合い、女性はネザーランドと答えました。
何となくヨーロッパの方かな?と思い、帰宅後調べたらオランダでした。
オランダは英語でネザーランドなのか、と1つまた勉強になりました。

旦那さんが下りてきて、挨拶してくれました。

奥さん「no view」
旦那さん「a little bit view」デジカメで写真をパシャリ。
素敵なご夫婦でした。

しばらく景色を眺めました。
パンとチョコレートを2欠片持ってきていたことを思い出し、チョコレートだけゆっくり食べてから、来た道を帰りました。

帰り道、話しかけてくれた人たちを思い返しました。

皆さん、初めて会う私のことを心配してくれたり、気にかけたりしてくれて、本当に優しいな。ありがたいな。嬉しいな。

途中までに変更して正解でした。
500ミリの水筒は、最初のビューポイントまででほぼ空っぽ、足どりも、レストランのバイトでの疲れが溜まっていたのか、少し重いものでした。
明るいうちに下山し、7時頃モーテルに帰宅しました。

次回は、水筒+水を2本、お菓子をもう少し、そして天気が良い日の午前中に出発するぞ!

自分の無謀さと、人の優しさを思い知りました。

ただ、無謀なままでもいいのかもしれない、とも思いました。

無謀すぎたら、人がアドバイスしてくれる。気にかけてくれる。

完璧でないからこそ、助け合える。

完璧な人はいない。
完璧でなくてよい。

そんな大切なことを、自分の経験を通して学べた、とても貴重な日になりました。

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