砂拭

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フリーランスの編集者・ライター。医学系出版社やHRメディアなどでの経験を活かして活動中。noteではアニメの雑記中心に実もない話を。

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雑記:『無職転生Ⅱ』15話特別ED「ツバサ」のセンスの良さについて語りたい

遅ればせながら『無職転生Ⅱ』第15話「遥か」をみて「やりやがった! マジかよあの野郎ッ やりやがったッ」となったので、雑に書き殴ってみます。 ※原作未読な上、近年のアンダーグラフからも遠ざかっているので、ガチ勢の人は生温かい目でスルーしてください 『無職転生』の楽曲に感じる職人魂と「ツバサ」について『無職転生』は大原ゆい子に多くのOP・EDを任せて、楽曲からも作品の世界観を作り上げている。 アニソンの地位が著しく向上している現在、この試みは並大抵のことではないと思う。TK

    • 2024冬アニメ感想【自分用】

      Twitterのモーメントがなくなったので、継続視聴するアニメを確認する場として。

      • 2023秋アニメ感想【自分用】

        Twitterのモーメントがなくなったので、継続視聴するアニメを確認する場として。 メモ 『呪術廻戦』『SPY×FAMILY』『葬送のフリーレン』の順当な覇権争い、『ゴブスレ』『陰実』『Dr.STONE』『刃牙』など続編もののラインナップもえぐい。 ただ、最強戦力が揃うクールとなっているのに、妙に豊作とは感じない。オ リジナル作品が軒並み低調なせいで、サプライズ感がないのも大きいか。

        • 『アリスとテレスのまぼろし工場』感想ー岡田麿里200%と新海誠とのシンクロニシティ

          『アリスとテレスのまぼろし工場』を傑作と呼ぶのは、少し違うと思う。世界観や仕掛けについて説明不足だし、疑問に思う部分も多い。 けれど自分のなかでは、ここ数年で最もぶっ刺さり、心揺さぶられる作品となった。その魅力を言語化すると鮮度が失われてしまうような気もするが、感想をしたためてみたい。 【ネタバレ前提です】 コロナ禍のメタファーではなく岡田麿里の自叙伝本作は、コロナ禍の閉塞感を表現した作品に思えて、やはり岡田麿里監督の自叙伝なのだと思う。もちろん、原因不明の事故によって

        雑記:『無職転生Ⅱ』15話特別ED「ツバサ」のセンスの良さについて語りたい

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          14本

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          2023夏アニメ感想【自分用】

          Twitterのモーメントがなくなったので、継続視聴するアニメを確認する場として。 メモ 覇権は『呪術廻戦』、『BLEACH』と『無職転生』が続く。やはりエンタメの天下はジャンプ作品か。 現時点では、『AIの遺電子』に痺れた。またノーマークだった作品のなかでは『アンデッドガール・マーダーファルス』に期待。 何の個性もない「異世界転生」が多く、平均値低めの記録的な冷夏のクールになりそう。『あやかしトライアングル』と『魔王学院の不適合者』はいいクールに延期したよ。

          2023夏アニメ感想【自分用】

          『PSYCHO-PASS PROVIDENCE』感想 陳腐化に繋がった原点回帰と常守朱の魅力

          【ネタバレあり】 つらつらと不満点 『劇場版PSYCHO-PASS PROVIDENCE』(以下、本作)は、『PSYCHO-PASS Sinners of the System Case.3 恩讐の彼方に』とTVシリーズ3期の空白を埋める物語であり、まずその点ではしっかりと穴埋め作業は行われていたと思う。 ただ、物語の整合性が作品の面白さに繋がるわけではなく、むしろその後の展開がわかっているだけに驚きや緊張感が欠けてしまう部分があった。 また、3期に思い入れがない人間

          『PSYCHO-PASS PROVIDENCE』感想 陳腐化に繋がった原点回帰と常守朱の魅力

          2023春アニメ感想【自分用】

          Twitterのモーメントがなくなったので、継続視聴するアニメを確認する場として。 メモ 『鬼滅の刃』『【推しの子】』『水星の魔女』が覇権として注目される一方で、ラブコメ、青春ものの大激戦区となっている。 『バディゴル』や『Dr.STONE』あたりの準覇権候補も変わらないクオリティで、冬クールの焼け野原っぷりが嘘のよう。

          2023春アニメ感想【自分用】

          『すずめの戸締まり』は世界を肯定するためのセカイ系だった

          ネタバレ前提です 世界を肯定するためのセカイ系個人的に、クリエイターは初期衝動から逃げたら終わりだと思っている。自分のなかの衝動が枯渇したからと、取って付けたようなテーマや手法に手を出したらインスタント食品のようなものしか出来上がらない。 『すずめの戸締まり』は、やはりボーイミーツガールとセカイ系だった。まずは、この初期衝動を描き続ける姿勢に、心から賞賛を送りたい。 本作は、ある意味「世界も救うし、お前も救う!!!」ドン!!! という凡庸な物語だ。だがセカイ系として見る

          『すずめの戸締まり』は世界を肯定するためのセカイ系だった

          雑記:『よう実』12話のガチ過ぎる戦闘シーンについて語りたい

          今期、作画崩壊のほうで悪目立ちしていた『ようこそ実力至上主義の教室へ』。その『よう実』が、なぜか格闘シーンで神作画を見せたので雑記を残したい。 「総合格闘技を見るのが好き」レベルの知識しかないが、そんな素人目でも「格闘技アニメ(漫画)かな?」と思わせる、スタッフの異様なこだわりが感じ取れた。 なお、原作は未読なので、その点はご了承ください。 綾小路のガチすぎる格闘スキル 基本的に格闘マンガ原作でもない限り、格闘シーンはわかりやすいパンチやキックで派手に戦うものだ。

          雑記:『よう実』12話のガチ過ぎる戦闘シーンについて語りたい

          君はピルクルを飲み干すべきではなかった

          最近、ひょんなことからピルクルの摂取目安量は65mlだと知った。 これまでにピルクルを飲んだ記憶はほとんどないので、生きていく上で何の役にも立たない情報……のはずだった。 ピルクルの摂取目安量は65ml。この事実から、僕の埋もれていた記憶が突如掘り返され、あまりにもどうでもいい謎がひとつ氷解した。 同級生の苦悶の表情と、ピルクルへの恨み節。 そもそもピルクルなる飲料が記憶に刻まれたのは、ある同級生のエピソードがきっかけだった。 その同級生(仮にAくんとする)は、とに

          君はピルクルを飲み干すべきではなかった

          投げ銭は現代の「お布施」なのか

          僕は以前、エンディング業界の某企業で広告制作に携わっていた。現在もその経歴を活かし、ある葬儀屋でホームページのコンテンツ制作を担っている。 エンディング業界は激動の時代が続いており、価値観の変化が著しい。制作するコンテンツにも変化は色濃く反映され、「お布施」にまつわる否定的な内容はとかく目にする機会が多かった。 現在はお布施というと、クリエイターや推しに金を落とす意味合いで用いるほうが多いかもしれない。実際「投げ銭」は拡大し続け、億単位の金が動いているというニュースが話題

          投げ銭は現代の「お布施」なのか

          雑記:『86ーエイティシックス』再会シーンの彼岸花による演出で身震いした

          約3ヶ月の延期を経て放送された、22話「シン」。 モルフォとの戦いは決着し、作画的に一番重い部分を乗り越えたはずなのに「なぜここで延期なのだろう」と思っていたが、見事にその疑問が氷解する演出にお目にかかれた。 Aパートでは、主人公のシンが死の呪縛に捕らわれている様が描かれる。幼少期に兄に殺されかけ、戦場で数多くの仲間を見送り「死神」と呼ばれた過去から、死に場所を求めて戦い続ける。 差し違える覚悟で挑んだ戦いにも一人生き残ってしまうが、残敵が現れ、刃が振り上げられた。その

          雑記:『86ーエイティシックス』再会シーンの彼岸花による演出で身震いした

          『グッバイ、ドン・グリーズ!』感想 地元よりは遠い場所での話

          【ネタバレを含みます】 道中の魅力が少ないロードムービー青春ロードムービーに、大層な目的はいらない。打ち上げ花火が丸いのか平らなのか確認しに行くでもいいし、遺体を探しに行くでもいい。重要なのは課程での成長や恋模様であり、濡れ衣の汚名返上でも、ドローン探しでも、旅の目的自体は副次的なものだ。 積もるところ、『ドングリーズ』は課程の部分に魅力がない。他のレビューを見ても脚本上の粗がいくつも挙がっているし、100万回は見たようなテンプレートな展開に終始している。 なかでも、ド

          『グッバイ、ドン・グリーズ!』感想 地元よりは遠い場所での話

          eスポーツライターなんてやらないほうがいい

          ゲーム業界は巣ごもり需要で絶好調。eスポーツ業界には大手企業が次々と参入。このご時世で、景気のいいニュースばかりが目に入る。 しかしその実、eスポーツ界隈では、解散するチームや閑古鳥が鳴くイベントも多い。最近はこうしたeスポーツの影の部分も取り沙汰されるようになってきたが、問題視すらされない不遇の存在がいる。 eスポーツライターだ。 実際、eスポーツ専門のライターとして生計を立てている人間など、全国でも数名いるかいないかだろう。話題に挙がらないのも当然だ。 なぜeスポ

          eスポーツライターなんてやらないほうがいい

          僕はまだ『新呼吸』から抜け出せない――Base Ball Bear 20周年ライブのあとで

          ※チラシの裏に書きなぐったような散文で、ライブレポートではありません。 バンドや作家をずっと好きでいるのは難しい。 バンドの中でさえ「音楽性の違い」が生じ、脱退や解散が起こるくらいだ。ファンが「なんか響かなくなってきた」と感じるのは当然のこと。「唐突に環境問題を歌い出して、ファンが離れていく」なんてのは、もはやバンド好きのあるあるネタだろう。 Base Ball Bear『DIARY KEY』から受けた感覚は、そうしたものとはまた違う。音楽性はきっとずれていない。自分の

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          eBASEBALL てぃーの選手引退の真相――主人公が生まれなかったeスポーツ

          インタビュー時にオフレコとした「引退」2021年10月、eBASEBALL 読売ジャイアンツ代表のてぃーの選手が引退を表明した。 だが、彼が引退を決めたのは昨日今日の話でない。去年の今頃には、すでにその意志を固めていたのだ。 彼はどんな思いで、2020シーズンをプレイをしていたのか。 今さら掘り返すのも野暮かもしれないが、インタビュー時にオフレコとせざる得なかった部分を公開したいと思う。 ※ご本人も了承済み 昨年12月以降のインタビューや雑談から再構成したものであり、

          eBASEBALL てぃーの選手引退の真相――主人公が生まれなかったeスポーツ