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大学一年生のわたしへ

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自分が大学一年生の頃にであいたかった文章やその他諸々のコンテンツをあつめた共同運営マガジンです!新しく大学生になる人がなるほどなと思えたり、勇気をもらえるマガジンにしたいなぁ
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記事一覧

悩める高校生よ、「心理学部」を選ぶのはまだ早い

あなたが"心理学に興味があると言っている高校生"に出会ってアドバイスを求められたら、とりあえず「心理学部には行くな」と言っておくとよい。 現在、大学の心理学部で行われている「心理学」とは、概ね、統計を用いて、できるだけ自然科学的に妥当な手法で人の心を明らかにしようとする学問であり、基本的には認知心理学や行動心理学などである(※1)。 だが、上記のような、一般に心理学部で行われている「心理学」と、その他のあらゆる人文学問を混同している人も多いようだ。 社会学、教育学、経済

122. 試合に出れていないあなたへ

今、試合に出場できていないあなたへ。ベンチに入れない君へ。 競技を続けていると、たいていの選手はどこかで必ず壁にぶち当たる。なんの困難もなくトントン拍子でステップアップしていけるのはほんの一握りで、それ以外の選手は、上を目指している限り必ずどこかのタイミングで自分の自尊心をぽきっとへし折られるような経験をする瞬間があるだろう。 地方で点を取りまくっていた選手が、東京に出てきて全く試合に出られなくなる。高校では敵なしだった選手が大学に入り輝きを失う。日本ではスターと呼ばれた

「好き」がみつからない

「好きなものがみつからないの」 と娘はいう。 「一旦夢中にはなれるのに、すぐに飽きちゃって、続かないの。何をやっても、好きなものが見つけられないの。なんでみんな趣味とか好きがちゃんとあるのかなぁ。わたしがダメなのかな。」 こんな風に自分を責めることを彼女はずっと続けている。 好きって、そもそも見つけるものだろうか なくてはいけないものだろうか 以前、心のバランスを崩したことがあって、それからの彼女は、生きていくことだけで精一杯だった。 だから、好きなものを見つけ

お前が“付加価値だ”と思ってるものなんて。

「で、一年目終えて、どうだった?」 「いやー、なんつーか、あっという間でした」 「そうだよなあ。入社前のイメージと、違った?」 「そうっすね。いやー、なんか、思ったより、地味じゃないスか?」 「あははは、まあ1~2年目だもんねえ」 「いや、でも、シューカツのときは、『即戦力を求めてます!』とか、『若いうちから活躍できる職場です!』って、言われてたんすよ」 「まあ、そう言うだろうね?」 「それがフタ開けてみたら、“去年の書類の日付を今年に直すだけ”とか、“センパイの後ろにくっつ

人生とは打率ではなく打数だ

明日の言葉(その10) いままで生きてきて、自分の糧としてきた言葉があります。それを少しずつ紹介していきます。 ボクはある時期から、この言葉を大切にするようになった。 人生とは打率ではなく打数だ。 人生を打率で計ってはいけない。人生とは打数なのだ。 迷ったときは、打席に立つ。 空振りしてもいいから、恥をかいてもいいから、打席に立つ。 打率を上げることは考えない。 打率を上げようと考えるから、いろいろ悩み、プレッシャーがかかる。 それよりも打席に立つ。 たとえ打てなく

夢についての考察と激励

どうせ夢が叶わないのだとしたらなぜ夢を見るのかという質問があった。まず最初に合理的であるとはどういうことかを考えたい。費やしたものに対し返ってくるものが大きい場合それらは合理的と言える。夢が叶わないのだとしたら努力を費やすのは合理的ではないのではないかという質問として捉え直せる。 確かに夢を叶えることが全ての目的であり、夢が叶わないのが自明であれば合理的ではないので取り組む必要がない。しかし実際には三つの反論がありえる。 1、夢が叶うかどうかはわからない 2、夢が叶うのは一

息子が「ハカセになりたい」と言ったら

 拙宅山本家の三兄弟の下に妹ちゃんができて、人間関係に少しは変化でも起きるかと思ったらまったく起きないのである。まだ妹は一歳、関係を変えるにはまだ起爆剤として幼すぎるのか。  コロナウイルスで3月終わりからなし崩し的に学校も休みとなった。小学校5年生と小学校4年生という、中学受験に向けて勉学に走り出すべき時期に差し掛かっているはずの長男と次男は、このたび小学校に上がったばかりの三男を連れて、団子になって馬鹿なことばかりしている。なお、三男はまだまともに学校に通ったこともない

君の味方は、いつも僕で。僕の原点は、いつも君で。

あの春の日、君は期待に胸を踊らせていた。坂道を登るその足はいつもより軽やかで、まるでご機嫌な幼児のスキップだったろう。 坂を登り終えた君は人混みに目をやる。真新しいスーツに袖を通した大学1年生がキャンパスには溢れかえっている。 今と相変わらずバカな君は人混みの中で周囲を見渡す。「かわいい子がいっぱいいる」なんて思って内心にやけている。それを隠しながらキャンパスに一歩を踏み出す。その一歩一歩は歩き始めた子供のようでたどたどしいけど、未来への期待に溢れた確かな一歩だった。

18歳の私へ。18年後の私からアドバイス

◇こちらは共同運営マガジンへの寄稿記事です◇ 昨夏、私は36歳になった。大学一年生の頃からちょうど倍の年をとったことになる。社会人になってしばらく経ち、さまざまな仕事や結婚、出産を経て、今に至る。 そんな私が、あの頃の私に伝えられることは何だろう。偉そうなことは語れないし、きっと響かないだろうけれど…それでも少しだけ、私なりにメッセージを綴ってみようと思う。 ◆ 大学一年生の頃の私へ 入学おめでとう。受験、よく頑張ったね。 私はもう36歳になったよ。今のあなたには