見出し画像

変形性関節症の2023年。“OpenCAP” がくる!


📖 文献情報 と 抄録和訳

変形性関節症の2023年:バイオメカニクス

📕Diamond, Laura E., Tamara Grant, and Scott D. Uhlrich. "Osteoarthritis year in review 2023: biomechanics." Osteoarthritis and Cartilage (2023). https://doi.org/10.1016/j.joca.2023.11.015
🔗 DOI, PubMed, Google Scholar 🌲MORE⤴ >>> Connected Papers
※ Connected Papersとは? >>> note.

[レビュー概要] 変形性関節症(osteoarthritis, OA)の発症と進行において、バイオメカニクスは重要かつ複雑な役割を果たしている。バイオメカニクス因子の変化とそれらの複雑な相互作用を明らかにすることは、OAの病態生理学に対する新たな洞察を得るとともに、明確に定義され修正可能な力学的治療標的を同定するために極めて重要である。本総説では、2022年3月から2023年4月までのバイオメカニクス研究を統合し、そこからヒトの歩行に関連する3つのテーマが浮かび上がった:
(1) 計算モデリングと機械学習を用いたOAの病態に関する新たな洞察
(2) OAに対する技術強化型バイオメカニクス介入
(3) OAの実験室外バイオメカニクス評価。
※ OAにおけるバイオメカニクスの分野を発展させ続ける可能性のある、将来に焦点を当てた分野を強調し、特に、実験室外でOAのバイオメカニクス的メカニズムを理解し治療するための技術の活用に重点を置いた。

✅ 研究室外での関節のバイオメカニクスを評価する方法『OpenCAP』
・OpenCAPとは:OpenCAPとはStanford大学Scott Delp教授を中心としたチームがオープンソースでの開発を進める動作解析技術。スマホ2台とA4印刷したキャリブレーションシートのみで3次元空間座標データをAI画像解析により精緻に取得可能な事から、世界中の幅広い研究分野での動作解析において活用されている。
・OpenCapのようなツールを使えば、研究者は2台のスマートフォンの映像を用いて関節の接触力を推定することができる。
・これらの技術を活用することで、変形性関節症の実際の生体力学的メカニズムの理解と治療が大きく前進する可能性がある。

🌍 参考サイト >>> site.

🌱 So What?:何が面白いと感じたか?

「あー、VICONあるんだ、いいなぁ。うちはないから(できない)」
「へー、屋外でも撮影可能なんだ、いいなぁ。そんな最新機器買えないから(できない)」

僕たちは、ついつい “できない理由” に飛びつき、やらないという結論を下してしまう。
だが、やりようはいくらだってあるのだ。

オーケー、誰も助けてくれないなら、自分たちでやるまでだ
スティーブ・ジョブズ

こんな言葉を言いながら、常に自分の「できる理由」を探し、ただ自分の身体を動かし、自分たちで創り上げてきたスティーブ・ジョブズの何分の一でいいから、自分たちから作り出す気持ちを持ちたい。
そして、OpenCAPは動作解析において、それを実現してくれる重要なツールに思われた。
なにせ、スマホ2台でいいのだ、誰にでもできるであろう。
さらに、今回の論文「変形性関節症の2023年:バイオメカニクス」の主要3テーマのうちの1つに入った。
Osteoarthritis and Cartilage誌はワールドリーディングな雑誌の1つ。
次のトレンドの1つに、OpenCAPが、くる!

⬇︎ 関連 note & 𝕏での投稿✨

○●━━━━━━━━━━━・・・‥ ‥ ‥ ‥
良質なリハ医学関連・英論文抄読『アリ:ARI』
こちらから♪

↓↓↓

‥ ‥ ‥ ‥・・・━━━━━━━━━━━●
#️⃣ #理学療法 #臨床研究 #研究 #リハビリテーション #英論文 #文献抄読 #英文抄読 #エビデンス #サイエンス #毎日更新 #最近の学び

この記事が参加している募集

最近の学び