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お米祭り

月に一度あるか、ないか。
私は無性にお米が食べたいという欲望の波に飲まれる時がある。
それはもう、どうしようもなく。白米食べたい!お米!お米が食べたい!と、朝夕とわず襲ってくる大きな波で、抗えない欲望なのです。

そんな時に始まる、私のお米祭り。
まず、2合の白米を炊きます。炊けるまでとてももどかしいので、シャワーを浴びたり、お散歩に出かけたりすると、程よくお腹も空いて良いです。

ピーッピーッ、と炊飯器に呼ばれれば、ポコっと蓋を開け、あちあちの蒸気を浴びれば、祭りの始まりです。

最初の1杯目は、そのまま白米を味わいます。
はふはふしながら、頬張れば、ほんのりお米の優しい甘さが顔を出す。一生食べても飽きが来ない自信がある。ああ、日本に生まれてよかった・・・と感動しながらペロリといただきます。

2杯目はふりかけ。私のお気に入りは、丸美屋のまぜこみわかめシリーズ。今回は若菜をチョイスしました。
おいおい、お弁当用のふりかけじゃないか。あれはお米の蒸気や水分でわかめや具材がしっとりするまで時間がかかるんだから、すぐに食べるには向いていないぞと思った、そこのあなた。侮ることなかれ、そんなことわかっている。
私が欲しているのはお米を縁取る塩味。濃いめの塩味を所望しているのだ。この点、まぜこみわかめシリーズは優秀で、お米に混ぜ込んでお米に味が吸われるのを計算した上での味なので、塩が濃い。その、ちょっと濃いめの塩味と旨味が白米を彩ってくれる。確かにちょっとわかめとかの具材が硬いけど、それも良いアクセントということで。

3杯目は卵かけご飯。今回はただの卵かけご飯じゃない。先ほどから小鍋の熱湯の中で控えている温泉卵を召喚する時が来た。
冷水で軽く冷やし、パカっと割れば、とぅるりと姿を表す。白い米に白い温泉卵、魅惑の白の共演に思わず笑みが溢れてしまう。さて、さらに新たな白を落とし込んでしまおう。取り出したのは白だし。今回は醤油ではなく、この白だしでいただきます。塩味はさっきいただいたので、かけすぎ注意。ちょろっとだけかけて、いただきます。
ぷるぷるやわやわの白身の先には、今にも弾けそうな黄身の姿。プツッと箸を刺せばとろりと黄身が溢れ出て、白いお米が黄色に染まっていく。
白だしと軽くあわせて、ちゃちゃちゃとかきこむのがおいしい。

4杯目。お腹がだいぶいっぱいになってきたので、これが最後かな。
コンロに火をつけフライパンを温める。最後は卵チャーハンです!
油をたっぷり引いて、ジュワッと卵を広げる。ぱらっと仕上げるコツとしては、卵に火が通る前にご飯を入れて一緒に炒めること。
味付けは鶏ガラスープの素と、塩胡椒。パパパと入れてジャっと炒める。
学生の時からお世話になってるシンプルチャーハンは、このお米祭りのフィナーレを飾るにふさわしい。
最後なので、炊飯器などの洗い物を済ませてからいただきます。
しっかりめに胡椒を効かせてるから、お腹がいっぱいでもぱくぱく食べてしまう。

はぁ、食べた。お腹いっぱい。
1人で2合弱食べたのは初めてだった。流石に食べすぎた。
でもこれが私のお米祭り。お米でお腹いっぱいになったということは、それで大成功ということで。
あぁ、日本人バンザイ。お米農家さんありがとう。おかげさまで、今日も私は幸せです。

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