いらっしゃいませ。

人。
宝くじ屋さんに来る人は、買う人。当たりか?ハズレか?を調べに来る人。
換金しに来る人。
通りすがりに、ただなんとなく世間話しをしていく人。まったく知らない人なのだけど、立ち止まって微笑みながら会釈をしてくれる人。
いきなり話しかけてくる人。
『もうすぐね、トランプがまた復活して、台湾は民進党になるから!世界は変わるよ!』突然言われて呆然とする。
『だろ?お姉さんもそう思うだろ?覚えといた方がいいよ』
って言われてもねぇ…無難に『へぇ〜そうなんですね〜』と返しておく。

転びたての人が来た。
歩道と車道を隔てる柵をまたごうとした男性が(推定年齢40代前半)柵に足を引っ掛け、コケた。
箱の中から目撃しちゃった私は『ああぁっ!!』思わず声が出てしまう。
マイクはオンだ。
倒れ込む前に両手を宙でバタつかせたその動きを見て、私は不覚にも笑ってしまった。
立ち上がった男性と目が合う。男性がこちらに向かってきた。(やだ!来る!来たー!)
『ちょっとひどいなぁお姉さん、人の不幸を笑わないでくれよ』
仰る通りです。けど、目に入ってきちゃったんだもん。
『大丈夫でしたか?』などと言いながら、手の平に滲む血を見て、ティッシュを渡した。
男性は『恥ずかしいよな〜。痛てーな、くそっ!運を取り戻してやる!』と言って、宝くじを買ってくれた。
『当たりますように』

『今キャリーオーバーしてるの?日本のどこかで、当たってる人がいるんだもんね!羨ましいわぁ』
妙齢の女性が話しかけてきた。
『億なんて、私はそんなに欲張らないわよ、1千万くらいでいいのよね』
『ですよね〜、当たるといいですね〜』
『本当にそう思ってくれてる?』
『思ってますよ〜、ぜひ当ててください』
たまにいる、ものすご〜く感じの悪いお客さん。以外は、皆んなに当たって欲しい!心からそう思ってます。(笑)

ヘソ出し男が来た。
ニット帽にダウン。マフラーぐるぐる。寒いもんね!
でっぷりとしているその男性は、おヘソが出ていた。
しっかり防寒しているのに、ベルトの上に乗っかってるお腹。そしておへソがこんにちは。

『うちのワイフに頼まれてさぁ』(なぬ?今、ワイフって言った?)
男性は、なにが可笑しいのか、豪快に笑っている。
悪い人ではないんだろうな。ヘソ出しルックとワイフがマッチしていないけど。
『ポイントカードお持ちですか?』
『あっ、持ってます持ってます、これ忘れたらワイフに怒られちゃうよ〜』
(それより、ヘソ出して出歩いてる方が、ワイフに怒られちゃうかもね〜)
『ワイフがさぁ、宝くじいつも買ってんだよね、わりと当ててるみたいで……』
豪快に笑うたびに、お腹が上下に揺れている。
(ワイフはもういいから、ヘソしまえ)
お腹出してると風邪ひいちゃうよ!!の気持ちを乗せて『寒いですからね。気をつけてくださいね〜ありがとうございました〜』
『はいはーい』

人は見かけによらぬもの。か否か。
おへそ…
ワイフ…
「うちのワイフ」より「うちの母ちゃん」がよかったな。




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