タマミ

1畳程の売店で夢を売る仕事をしています。箱の中から見る人観察記、人間模様。ノンフィクシ…

タマミ

1畳程の売店で夢を売る仕事をしています。箱の中から見る人観察記、人間模様。ノンフィクション+フィクション+個人の感想+創作+エッセイ+店員のぼやき等… よろしくお願いいたします。

最近の記事

心、ざわざわ

トイレで。 清掃中だった。 立ち入り禁止ではなかったので、清掃作業の邪魔にならないように使わせてもらう。 使用中で閉まっていたドアが勢いよく開いた。出てきた若い女の子。二十代くらい。 清掃している人に向かって 『ねぇ、ちょっとぉ、ペーパー入ってないよ!』 うーーーーーっ!! (あんたさぁ…そんな言い方はないでしょう?) 自分の親、それ以上かもしれない年齢の人に対しての物言い。 (あなたの親が、あなたみたいな子にそんな言い方をされたとしたら?どう思うよ?) トイレを出ると、中の

    • 箱入り地蔵

      な〜んか私って、道端のお地蔵さんみたい。 お地蔵様を拝むように私を拝んだところで、もちろんご利益などは微塵もありませんよ〜。 なに?なに?なに〜?! 窓口の前で不意に立ち止まる人。 微笑みながらこちらに向かってペコリ。 こんな人がたまにいる。 ほとんどがご老人なのだが、若い青年が立ち止まり、笑顔でペコリと頭を下げてきたこともある。 知り合いの誰かと間違えている? どんな勘違いをしているのだろう?謎でしかない。 しっかりと目が合うので、私も頭を下げて一礼はするものの、どこか釈

      • 推しは尊い

        「推し」とは?改めて検索してみた。 「推し」とは、人に勧めたいほど好感を持っている人物のことだそーだ。 去年、私は恋に落ちた。偶然で奇跡的な出会い。 去年からずっと、私は彼に夢中だ♡ 寝ても覚めても、仕事中も(笑)彼のことばかり考えている私。 彼は私の推し…? 彼を人に勧めたいとは思わないので、推しではない。「好きな人」ということになる。 テレビを流し見していると、「推し」についてやっていた。 インタビューを受けていた若い女の子2人が、推しについて語る中で『推しは尊い』と

        • 見ちゃう 言っちゃう 聞いちゃう

          ずっと独り言を言っている年配女性。気になるし、気味が悪い。 当選結果が記してある表を見ながら呟いている。物の隙間からそっと観察する。《見ちゃう》 とくに変なところはないのだが、あまりにも長時間いるし、ブツブツ言っているので、 『どうかなさいました?』声をかけてみる。《言っちゃう 聞いちゃう》 気色ばんだ顔で 『いいの、いいの!時間潰しなんだからぁ!』 (時間潰し?あ〜そうですか。ごゆっくりどーぞ。時間の潰し方なんて他にもあるでしょ〜に。) 普段私は、日に何十枚と受け取る申し

        心、ざわざわ

          かんちがい

          駆け込むようにやってきた外国人女性。 パッと見で40代。 『oh my god、oh my god……』あとは聞き取れないが、胸に両手を当てて興奮気味になにやら言っている。 興奮している人や怒っている人への対応は、敢えて抑えたトーンで冷静に! これ鉄則!接客の仕事をして覚えたことの1つだ。 優しくやさ〜しく、落ち着いたトーンで 『いらっしゃいませ〜どうしましたか〜?』 『ア、アタリ!コレアタリネ!ワオッ、アタリネ!アタリ!……』続く言葉は、何を言っているのやら、サッパリわか

          かんちがい

          こんな雨の日に…

          昨夜遅くに降り始めた雨が本降りになっている。 こんな日に仕事なんか行きたくないよー! 嫌だ嫌だー!と言ったところで、どうしようもない。行くしかない。 この冬、手袋を無くしてしまった。 新しく購入しようと出かけてみると、2月なのに、もう春物ばかりになっていた。 冬物は隅の方に置いやられている。品数も少ない。 なんで?季節ジャストじゃダメなの? そんなに先取りしなくてもいいのに… まだまだ寒いのにさぁ。 逆も。毎年思う。まだまだ暑いのにさぁ。 秋冬物を見ているだけで暑苦しい。

          こんな雨の日に…

          イケメン。イケオジ。イケジイさん。

          執拗にナンパしてくるお爺ちゃん。 7〜80代?わからない。お元気だこと。 「カスハラ」なんて言ったところで、きっとわからないだろうね。 女性が1人で働く仕事場には、しつこく声をかけてくる迷惑な男性がたまにいる。 『◯◯さ〜ん、また惜しかったんだよ〜、ナンバーズ1つ違い。次は当たりそうだな。当たったらどうしようかな?どうしよう?なにしたい?どこに行きたい?◯◯さん、欲しいものある?』同じことを何度も何度も言っている。 (ボケちゃったのかな?) 『ねぇ、◯◯さん、どうしようか?当

          イケメン。イケオジ。イケジイさん。

          Woman vs Woman

          同世代女性が来た。 『すみません、ちょっといいですか〜?』 『なんでしょうか?』 『あの〜、こちらは○○社さんの宝くじ屋さんですよねぇ?』 『そうです…』 近々この会社の面接を受けるという女性は、聞きたいことがあると言う。 『分からないことがあるのでしたら、会社の方に直接問い合わせれば…』 『あの〜、私、現場の方の話を聞きたいんです!』 (現場の方の話し?) 『ネットに口コミとか出てますよ〜』 『ええ。知ってます。ネットは全部チェックしましたから。実際に働いてる方の意見、生の

          Woman vs Woman

          ウィンク(外国のお人No.6)

          『どうしたの?目が痒いの?花粉?』常連客のお姉様に声をかけられて、ハッとする。 言えるわけないじゃん。ウィンクの自主練してました!なんて。 『そうなんですよ〜、花粉かも。な〜んか目が痒くって』 『あたしもクシャミ連発よぉ、早めに耳鼻科行かなくちゃ』 『そうですよね〜』 常連の外国人客。スラリとした白人男性。年齢不詳。 芸人の、ひょっこりはんを彷彿とさせる容姿、イケメンではなくて(私基準)ひょっこりはんぽくても、このお客さんの去り際は、オーランド・ブルームだ!ではないけど、

          ウィンク(外国のお人No.6)

          寒いよーー!(外国のお人No.5)

          今日って、もしかして…日本人のお客さんより、外国人のお客さんの方が多かった?! なんて日が稀にある。 宝くじがお好きな外国人の常連さん達。 常夏の国から来たある女性客は、日本の冬がツライと嘆く。 『ワタシ、フユハイツモ、ゲンキナイダカラネ、フユ、キライ、カエリタクナルヨ』 話しを聞くと、冬の期間は少し鬱っぽくなってしまうらしい。 なんとな〜く元気のない彼女の背中に 『あったかくして、風邪ひかないようにしてね〜!』こんなことしか言ってあげられない。 観光客らしき人達がますま

          寒いよーー!(外国のお人No.5)

          「億」のは〜なし。

          『あのさ、宝くじなんか当たらない!とか言う人達っているじゃない。そういうこと言ってるヤツらって、なにも知らないんだよな。賢い人はさ、当たりが高額になればなるほど、当たったなんて、人には言わないから。黙ってるもんだよ、賢い人はね!』50代くらいの、別段賢そうにも見えないスーツ姿の男性が話しかけてきた。 (なんですか?俺は当たったことがあるんだよ!とでも言いたいんですか?) なぜか急に、突如として、その男性の話しかけに興味を失くした。 話しを長引かせたくないときの常套句。 『

          「億」のは〜なし。

          いらっしゃいませ。

          人。 宝くじ屋さんに来る人は、買う人。当たりか?ハズレか?を調べに来る人。 換金しに来る人。 通りすがりに、ただなんとなく世間話しをしていく人。まったく知らない人なのだけど、立ち止まって微笑みながら会釈をしてくれる人。 いきなり話しかけてくる人。 『もうすぐね、トランプがまた復活して、台湾は民進党になるから!世界は変わるよ!』突然言われて呆然とする。 『だろ?お姉さんもそう思うだろ?覚えといた方がいいよ』 って言われてもねぇ…無難に『へぇ〜そうなんですね〜』と返しておく。

          いらっしゃいませ。

          羞恥心て、なんやろね?

          羞恥心についての雑感記。 よしっ!今だね! お客さんが途切れたのを機に、休憩を取る。 「◯時◯分〜◯時◯分まで休憩」の札を出す。ブラインドを半分下げて、内側から施錠もした。 いざ!重いドアを開けて外へ。鍵をかけていると、 『おーーい!おーーーーい!』 遠くから聞こえてきた。雑踏の中の雑音。 さてと。 『宝くじーー!休憩なのーー?どっか行っちゃうのーー?』 声のする方に目を向ける。 ニット帽をスッポリかぶり、遠目にも着膨れているのがわかる年配女性が、自転車を横に携えて私に向か

          羞恥心て、なんやろね?

          待っててね♡薫ちゃん。

          noteでこっそり、また憂さ晴らししちゃおーっと。 これ、宝くじの運営会社の人に知られたら、どう思われるだろうか。 まぁ、気にせずに、けどバレないようにこっそり、フィクション、ノンフィクション、チャンポンで書き記します。 30代くらいの女性がスクラッチを買いに来ました。 スクラッチは、番号が振ってあるケースに入れて並べられている。お客さんが好きな番号を選ぶのだ。 選ばなくてもいい。 好きな番号を選びたくなければ、棚に積んである方から出して売るので、問題はない。 たまにいま

          待っててね♡薫ちゃん。

          関西弁のじぇんとるまん

          お酒が入っていなくても笑い上戸な私。 嫣然にアハハッと、そして品よく振舞うのが理想だけれど、マイクをオンにしたままで、ギャハハハッと高笑いしてしまうこともあり、通行人に好奇の眼差しを向けられることもある。 『楽しそうですねぇ。こういうお店は、店員さんが明るくて賑やかな方が縁起がいいよ』 と言われたときは恐縮しきりだった。 頭に帽子をちょこんと乗せたおっちゃん。 『はい、こんにちは〜。お姉ちゃん、あれ、あれや、あれ、あれを貸して欲しいねん』 『あれ?あれって…なんですか?』

          関西弁のじぇんとるまん

          人に7癖 我が身に8癖

          相も変わらず、日々、お客さん観察をしている。おもしろい。そして益々興味深い。 クセが強い!!人を見ると、得した気分にすらなる。 人は皆、なにかしらの癖があるもので、自分でわかっているものもあれば、自分では気づいていない無意識下でやっている癖もあるだろう。 話し方、食べ方、場面によって出る癖…等々。 私自身はといえば、話し方に癖有り!これは、自他ともに認めている癖。 悪い癖もある。若かりし頃は、すぐに舌打ちをしてしまう癖があった。 家族や友達に『チッチ、チッチうるさい!下品

          人に7癖 我が身に8癖