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家禽疾病学

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記事一覧

鳥類は飛びやすく進化した

鳥類は飛びやすく進化した

鳥類が恐竜から進化したというのは知っている人も多いかと思います。

恐竜というとかなり幅が広いですが、鳥類は恐竜の中でも獣脚類という分類の恐竜から進化したと言われています。

獣脚類というのはティラノサウルスなどの肉食の恐竜のことです🦖

ティラノサウルスの姿からするととても飛ぶように進化できるとは考えられませんが、様々な進化を経て、現代に生きる鳥類へと姿を変えてきました。

その進化のいくつか

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抗体の種類

抗体の種類

わたしたちを病原体から守ってくれる抗体ですが、抗体には5つの種類があります。

Yの形一つが1つの抗体で、Y1個からなるものは単量体、2個からなるものは2量体、5個からなるものは5量体といいます。

IgM 5量体

感染してすぐの時期に増加して、IgG抗体を増加させる作用をもちます。
IgG抗体が増加しはじめるとIgM抗体は減少します。

IgG 単量体

病原体を弱毒化する作用(中和)が5つの

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名前に「黒」がつく病気

病名に「黒」が付く病名をまとめてみました!
他にもたくさんあると思います^_^

黒死病

黒死病というのは肺ペストの別名です。
肺ペストはエルシニア・ペスティス(Yersinia pestis)という細菌による感染症です。
野生のげっ歯類がこの菌を持っています。
この菌はノミによって媒介され、菌をもったノミが人間を吸血することで、人にうつります。
主な症状は肺炎で、その他にも頭痛や嘔吐、呼吸困難

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鶏のレバーに入ってる緑のもの

鶏のレバーに入ってる緑のもの

スーパーに並んでいる生のレバーの中に緑色のものが入っているのをみたことがありませんか?

なんとなく腐っていそうなので、それは選ばないようにしがちですが、実は腐っているわけではないんです。

では、緑のやつは何かというと、胆嚢(たんのう)です。
胆嚢というのは中に胆汁を含む袋で、胆汁が緑色🟢をしています。
胆嚢ごとついているものもありますが、レバーを処理する段階で胆嚢が破れてしまうと、レバーに緑

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徴候と症状の違い

症状と徴候
どちらも似たような意味ですが、厳密には違いがあるようです。

ウィキペディアでの定義はこのようになっています。

簡単にいうと症状とは頭痛や体の痛みなど、人が自分で異常を知覚したことによるもので、徴候とは発疹や発熱など、客観的に分かるものです。

つまり、感覚的に体の不調を感じたものが症状で、数値や外見として客観的に分かるものが徴候ということになります。

この定義に則ると人は頭痛な

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#家禽疾病学
介卵感染する細菌性感染症

サルモネラ症
大腸菌症
鳥マイコプラズマ症

監視伝染病一覧

※この記事の内容は専門的な内容です。また、間違っていることもあるのでご参考程度にお願いします。獣医学の勉強にお役立てください。間違っているところがあればコメントで教えてもらえると助かります。

 監視伝染病とは家畜伝染病予防法上で定められている疾病が発生した際に家畜保健所への届出が必要な感染症です。保健所に届出の必要な疾病もあるので混同しないように注意してください。
保健所に届出が必要な疾病は感染

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#3家禽疾病学
家禽とは

家禽とは家畜として飼われている鳥のことです。

家畜伝染病予防法で家禽には以下の種類が指定されています。

家禽:鶏、あひる、うずら、七面鳥、ほろほろ鳥、だちょう、きじ

#2 家禽疾病学
家禽コレラ

パスツレラ マルトシダによる細菌感染症

急性型では無羽部にチアノーゼが引き起こされ、肝臓に壊死がみられる。

慢性型では斜頸がみられる。

家禽疾病学#1
鳥インフルエンザの分類

高病原性、低病原性鳥インフルエンザ、鳥インフルエンザの3つに分類されます。

高病原性の亜型→高病原性鳥インフルエンザ

低病原性のH5orH7亜型→低病原性鳥インフルエンザ

H5,H7亜型以外の低病原性亜型→鳥インフルエンザ