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私の2019年11月ハーフ1:19:15(3:45/km) → 2020年11月1:09:15(3:17/km)までの1年間の練習メニュー

先日、旧来の練習相手である10000m28分台ランナーに引っ張ってもらい21.1km走をしたところ、ちょうど1年前の今頃よりも10分ジャスト速いタイムで走破できたので、この1年間の練習メニューを以下で振り返ってみたい。

この数年間の出場レースと2019年11月から2020年5月までのメニュー

【出場レース】
2017年:1月 新宿シティハーフ10km 32:58
(30歳)3月 多摩ロードレース5km 16:15
     4月 かすみがうらマラソン5km 16:31
    10月 水戸漫遊マラソン5km 16:17
2018年:3月 多摩ロードレース5km 16:42
(31歳) 9月 ベルリンマラソン スタートから500m地点でDNF...
     9月 カウアイマラソン 5:26:27
    10月 水戸漫遊マラソン5km 17:07
    11月 宮古島マラソン 6時間...
    11月 荒川リバーサイドマラソン 10km 35:00
    12月 タロコ峡谷マラソン:5時間切りぐらい...
2019年:3月 いとまん平和トリム ハーフ 1:27:49
(32歳)11月 おかやまマラソン 3:44:39
    12月 奈良マラソン 3:40:46
2020年:出場レースなし
(33歳)

2018年に5km17分台にまで走力が落ち、マラソンは5時間を切るのがやっと。そして、2020年11月現在で公認大会のマラソンのサブスリーは2015年4月以来達成していない。

【この2年間の練習内容(TT)】
ハーフ
2019年
11月 1:19:15(3:45/km) 👟 Vaporfly Next%(Nike)
11月 1:19:25(3:46/km)👟 飞电1.0(李寧)
12月 1:24:00(3:59/km)👟 Glideride(asics)
2020年
1月 1:16:48(3:38/km)👟 飞电1.0
1月 1:16:05(3:36/km)👟 竞速160X(特歩)
2月 1:19:34(3:46/km)👟 Vaporfly Next%
9月:1:13:59(3:30/km)👟 飞影PB(乔丹)
10月:1:12:13(3:25/km)👟 adios pro(adidas)
11月:1:09:15(3:16/km)👟 飞影PB

3000m
2019年
12月 9:41 👟 Speed6 Hyper(Skechers)
2020年
1月 9:28  👟 竞速160X
4月 9:35  👟 竞速160X
8月 9:35 👟 High Bounce (Workman)
11月 9:04 👟 飞影PB

その他
5km:15:48(2020年11月)👟 Rocket X(Hoka)
10km:32:40(2020年10月)👟 飞影PB
マラソン:2:38:43(2020年11月)👟 飞影PB

【2019年と2020年の練習ベスト(去年のマラソンのみレース)】
3000m:9:41 → 9:04(37秒更新)
5000m:記録なし → 15:48
ハーフ:1:19:15 → 1:09:15(10分更新)
マラソン:3:40:46 → 2:38:43(1時間02分03秒更新)


自分が“好きな練習”を多くやっていた2019年11月-2020年5月

練習内容【2019年11月/12月】
11/4(月)21.1km走 1:19:15(3:45/km)👟 Vaporfly Next% @代々木公園
11/10(日)おかやまマラソン 3:44:39 👟 Glideride
11/15(金)21.1km走 1:19:25(3:46/km)👟 飞电1.0 @代々木公園
11/16(土)6kmジョグ(かなりゆっくり)
11/20(水)12kmテンポラン 48:59(4:04/km)@織田F
11/27(水)3×1600(R5')① 5:30(3:26/km)/ ② 5:30 / ③ 5:32 @織田F
【11月:110km(マラソン含む)】
12/1(日)21.1km走 1:24:00(3:59/km)197mD+ 👟 Glideride @自宅付近
12/5(木)10×600(R45"-1')all 2:10(3:36/km)@墨田F
12/8(日)奈良マラソン 3:40:46 👟 Glideride
12/12(木)10kmテンポラン 36:10(3:45/km)+ウェイト @墨田F
12/18(水)52'イージージョグ(11.6km, 4:27km)@長居
12/19(木)5×1000(R200m75")3:17 / 3:14 / 3:15 / 3:16 / 3:07 @墨田F
12/24(火)2×1600(R8')① 5:18 / ② 5:16(3:17/km)@墨田F
12/28(土)午前 観光ラン13.2km(かなりゆっくり)@シンガポール
       午後 3000mTT(9:41)3:15 / 3:13 / 3:13 👟 Speed6 Hyper
12/29(日)マクリッチトレイル10.4km(ゆっくり)@シンガポール
12/31(火)午前 7.5kmイージージョグ 午後 4.2kmイージージョグ
【12月:143km(マラソン含む)

奈良マラソンはタフなコースであるが、当時は単純に走り込みができていなかったのでこれぐらいのタイムしか出ないよね...(後半失速する)という感じだった。


練習内容【2020年1月/2月】
1/4(土)30km走 2:03:20(4:05/km)👟 Glideride @駒沢公園
1/7(火)8×400 + 2×1000 @墨田F
400(74-76)R200jog(55-60)/ SR5' / 1000(3:04, 3:04)R200m66"
1/10(金)21.1km走 1:16:48(3:38/km)👟 飞电1.0 @荒川
1/16(木)3000mTT(9:28)3:09 / 3:11 / 3:06 👟 竞速160X @墨田F
1/17(金)1000m 3:04 + 15×60m坂ダッシュ(最大努力)@自宅付近
1/21(火)3×2000m R5' / ① 6:30 / ② 6:33 / ③ 6:31 @墨田F
1/24(金)21.1km走 1:16:05(3:36/km)👟 竞速160X @荒川
1/29(水)8km変化走 2(1k / 3k fast) 27:58(3:30/km)@織田F
3:40 / 3:24 / 3:22 / 3:24 ‖ 3:51 / 3:25 / 3:27 / 3:19 👟 飞电1.0
【1月:107km】
2/4(火)3×3000 ① 9:53 / R5:32 / ② 9:58 / R6:31 / ③ 9:50 @墨田F
2/8(土)21.1km走 1:19:34(3:46/km)👟 Vaporfly Next% @荒川
2/11(火)21.5km走 1:18:42(3:39/km)※21.1km 1:17:14 @駒沢公園
2/18(火)9kmテンポラン 31:19(3:29/km)@墨田F
2/25(火)12×400m R200jog (80-90")👟 Streak 6 @墨田F
71 / 70 / 72 / 72 / 71 / 72 / 72 / 71 / 71 / 71 / 71 / 69
【2月:67km】

2月の中旬にコロナウイルスの影響でエントリーしていたハーフとマラソンの中止が決定。それまで21.1kmの距離走を入れていたが、いきなりショートインターバルを3月からたくさん行うようになった。


練習内容【2020年3月】
3/3(火)40'ファルトレク 20(1'/1')10.0km(4:00/km)
3/12(木)11×400m R200jog(70-75')👟 Sortie Magic VR @墨田F
73.8 / 70.8 / 71.6 / 71.2 / 71.7 / 71.2 / 70.5 / 71.7 / 70.8 / 70.5 / 71.4
3/17(火)12×400m R200jog(55-60')👟 竞速160X @墨田F
71.6 / 71.5 / 71.4 / 70.9 / 73.2 / 71.0 / 72.0 / 71.5 / 71.7 / 71.1 / 70.8 / 72.3
3/24(火)4000+(2×400)+4000 👟 竞速160X @墨田F
4000 13:13.8(3:18/km)/ SR7' / 2×400 ① 74 ② 74
 / SR7' / 4000 13:04.0(3:16/km)Last 3k 9:44.9
3/27(金)2(400 / 300 / 200)SR5' 👟 Chrono Dist @墨田F
①:400 62.39 / 300 45.96 / 200 29.53 R1:40
②:400 62.31 / 300 47.22 / 200 30.54 R1:40
3/31(火)4×600 R1:45 👟 Sortie Magic VR @墨田F
1:47.9 / 1:45.4 / 1:47.1  / 1:47.5(3:00/km)
【3月:34km】

私がショートインターバルを多く行っていたのでは単純にその練習が自分の好きな練習であるから。しかし、この時期の1km3分ペースを切るようなペースでの練習は、それまで開発してきた能力とはほとんど噛み合っていなかった。


練習内容【2020年4月】
4/3(金)8×600 R1:35-1:40 👟 竞速160X @墨田F
1:49.4 / 1:45.3 / 1:47.4 / 1:46.0 / 1:48.8 / 1:47.1 / 1:48.0 / 1:46.2(2:57/km)
4/6(月)60分芝生ジョグ(13.2km, 4:33/km)
4/9(木)3000mTT(9:35)3:11 / 3:15 / 3:09 👟 竞速160X @河川敷
4/11(土)60分クロカン(15.0km, 4:00/km)芝生で @尾久の原公園
4/14(火)5km+2×1km / 5km18:13 / R5' / 1km2:57 / 3:04, R5' @自宅付近
4/16(木)10×500 R1:30 👟 竞速160X / 1:29.6 / 1:26.2 / 1:27.9 / 1.29.7 / 1:29.0 / 1:28.5 / 1:28.2 / 1:29.0 / 1:28.3 / 1:25.6(2:51/km)@河川敷
4/19(日)2×4.8km R950m3:56 👟 Vaporfly Next% @自宅付近
16:29(3:26/km)/ 16:50(3:30/km)Total 10.5km 37:15(3:32/km)
4/21(火)3kmイージージョグ(かなりゆっくり)
4/26(日)10kmイージージョグ(4:30/km)
4/27(月)10km有酸素ランニング(4:05/km)
4/28(火)10kmイージージョグ(5:18/km)
4/29(水)10kmイージージョグ(4:45/km)
4/30(木)10kmテンポラン 36:34(3:39/km)👟 竞速160X @自宅付近
【4月:114km】

3月末にクロノディストを履いてレペをしたところ、「これは故障をするな」と感じたので、この11年間は週に3回以上走ることはほとんどなかったが、4月下旬からジョギングを初めた。

【この6ヶ月間:575km】ジョグ数回のみ
練習ベスト
3000m 9:28(2020年1月)
ハーフ 1:16:05(2020年1月)

この6ヶ月間の記録の伸び
3000m:9:41 → 9:28(13秒更新)
ハーフ:1:19:15 → 1:16:05(3分10秒更新)

この半年間はこれまで私が若い頃によくやっていた追い込む練習を基本としており、自分の好きな練習を多く組み込んだ。結果的にタイムこそ速くなったものの、練習での消耗度や精神的なストレスがやや高く、休養を多めにとってはいるもののすぐに故障しやすい状態にあったと思う。

走行距離は半年間で575kmなので、1ヶ月あたり100km未満である。


陸上経験者が再び多く練習するようになれば半年間でハーフが6分50秒も速くなるのか?(1:16:05 → 1:09:15)

私は高校1年から陸上競技を初め、大学4年で競技引退した。大学時代のハーフのPBは1:06:46だった。

大学卒業から4年後ぐらいに再び練習を再開し、2年間でハーフ1:07:50ぐらいまで競技力を上げた(2014年)。そして2016年に再び競技から退き、2020年から再び本格的な練習を再開した。

いわゆる“ブランク”については、4年間のブランクを2回経験している。1回目のブランクからの復帰時はまだ運動習慣があったので、体重が重くなかったから競技力を上げるのには苦労しなかった。

しかし、2018年(31歳の時)にはマラソンで5時間や6時間かかっていることを考えると、この頃は単純に筋力が落ち、体重が増えていた。つまり、ブランクから復帰するときのハードルが以前よりも高かったと感じた。

この1年でハーフのタイムを10分縮め、69分台に突入したことについて、「陸上経験者だから戻りが早いね」と言われたりする。

私の考えでは、確かにその半分は「その通り」であり、もう半分は「実際はそんな簡単なことじゃない」というところである。

「その通り」だと思うのは、練習のメソッドをある程度自分で確立していける点と、故障になる前のサインに気付けることが挙がる。ただ、練習のメソッドは「加齢によって変化を加えるべきである」ということは最低限理解しておきたいし、経験則でのルーティーンは年齢の増加とともに、いつかは壁に当たることがあるということを知っておかなくてはならない。

そして、その壁を感じたのが3月や4月頃で、その時は当然ハーフ70分切りやマラソンサブ2:40のイメージは頭になかった(そもそも私は公認大会のマラソンで1回もサブ2:40を達成したことがない)。

そのため、私はそこから軌道修正をするべく、この半年間は「故障をせずに半年間練習を継続すること」を最大目標にし、それと同時に「そのためには大会に出場しないこと」という自分にとってとても重要なことを決めた。

ここで1番大切なのは「モチベーションの作り方」である。

陸上経験者であっても、大半の30歳以上でブランクのあるランナーが学生時代かそれよりも少しぐらい下の走力まで戻すことが難しいことは以下の2点の要素が特に大きいと感じる。

・高いモチベーションを維持し続けることの難しさ
・加齢による筋力低下とそれに伴う故障の増加(それまでと同じ強度・ボリュームの練習が維持できない)

私の場合はどうやってモチベーションを維持していたかというと、

「こういう練習で、こうやったら、だいたいこんな感じで走れるようになっていくだろうな」というイメージを具体的に持つこと。そして、それを1つ1つ確認していくような過程に、人から言われてやるのではなく、自分自身で意味を見出すこと

そこで私にとって重要だったのが加齢によって落ちてくる筋力、すなわち臀部やハムストリングスといった長距離走の要となるような部分の強化であり、そのイメージをより細かく分解して1つ1つ再構築していくという過程である。

つまり、基礎持久力や基礎体力はランナーなら誰しもが向上させていくものであるが、年齢や性別、身体組成によって各々が取り組む練習というのは少し違いがあるということを理解することから始めないといけないのだ。

自分の持っているイメージと、実際に練習でできたことの擦り合わせは非常に大切であるが、これがうまくいくと概ねモチベーションは保てると感じる。

そうなると、自分のイメージを形成する前にまずは綿密なトレーニング計画というものがとても大切になる(とりわけ期分けが重要)。そして、それを阻害するような要素、例えば故障や体調不良などを極力減らしていくという当たり前のことを継続していった結果、1年前よりもハーフで10分速く走れるようになった。

トレーニングにはいろんな考え方があり、仕事と共通するように目先のことを1つ1つ一生懸命になってこなしていくという時期もあれば、長期目標、中期目標、短期目標を立てて一喜一憂せずに期分けをして1つ1つの練習に余裕を持って取り組むというやり方もある。

若い時の私は前者のトレーニング方法であったが、今の私は後者のトレーニング方法を採用しており、半年から1年間のスパンをかけて斬新的にベースを引き上げるという考えである。

以下の練習メニューはこれまでのものとはガラリと内容が変わっているが、全て私が立てた練習メニューである。


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