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「どく友会」(読書会)レポート お勧め書籍 2024.02.17開催分



1.読書会(通称:どく友会)とは何か?


僕は数年前から隔月で読書会(通称:どく友会)を主宰しています。

仕事だけの人付き合いや情報では思考に偏りが出てしまう。もっと幅広く自分の好きなことで刺激を受けることはできないかな?と考えていたのですが、世間で開催されている読書会は意識高い系で少し敷居が高いし、好きでもない課題図書を指定されて事前に予習して読み込むのも気が進まないし。

そう考え自分で主催して始めたのが数年前。いつの日かとっても喜んでくれる参加者が増え、とても濃厚で濃密な少人数コミュニティになっていました。

2.どく友会の3つの特徴


主な運営上の特徴は3つです。

①指定の課題図書なし(好きな本を持ち込み)

②少人数制(集客せずにクチコミのみの10名前後・会員は20名ほど)

③SNSへの顔出し写真はアップしない(写真アップは書籍写真のみ)

「自由さと気軽さ」をコンセプトに始めました。自分のビジネスにつなげようとか、流行りのオンラインサロンのように発展させようとか、下心ゼロです。

これにより、講師と受講生という主従関係のようなものは払しょくできます。単純に好きな本を片手に好きなことを好きな人たちとで語り合いたい。僕の気持ちはそれだけです。

ここまで思い入れがある読書会ですが、一つだけ弊害が生じました。盛り上がりすぎて毎回時間が足りずに、今では5時間が標準時間。

それでも、まだ足りないくらい・・・という感じで、休日に酒も飲まずに喫茶店で熱弁するコミュニティの摩訶不思議さと面白さは日常にはないことです。

世の中はシェアサービスで熱くなっていますが、”頭の中のシェア”も面白いものです。

本を読みたいけど、読むのが面倒な人は、人の推薦図書のプレゼンを聴いて読んだつもりになるのも一瞬で見識が広がる面白い試み、これが自由に本を持ち込む読書会のだいご味なのです。

普段、自分なら選ばないであろう本をガチで熱弁されますからね。(^^)



3.当日はこうやって進めます


1人10分、推し本をプレゼンし、10~15分質疑応答と感想レビューとなります。

一番のポイントは、なぜその本を選んだのか?自分の心境や状況と結びついたときに、本だけではなく、参加者の人間性への理解が深まりますので、絆も強くなるという副次効果付きです。

我が会はメンバーが20名ほどいますが、たいてい10名前後がご参加になります。


※顔と名前は非公開

※運営も非公開でメンバーの一般募集もしておりません。参加者を増やすことより少数で質を追求したいためです。不定期ですが、主宰者のメルマガでのみ年に1回ほど気が向いたときにだけ募集。

<実施概要>
・参加者:8名+懇親会6名
・時間:13時~18時(5時間!)+18時半~21時(懇親会)

懇親会でも熱いトークが続きます。

<1次会>

<2次会>


4.今回持ち込まれた推し本を公開!


というわけで、どんな本が持ち込まれたのか、以下一覧をつけておきますね。特徴的なのは、皆がベストセラーばかりを持ってくるわけではないことです。

だからといって、教養を広げよう!みたいな意識高い系のスタンスは誰もありません。単純に面白いから読む、話す、聴く、「気づき」を得る。それだけです。自然体が一番というのをいつも痛感しますよ。


※以下順不同

(1)テイラー・スウィフトの生声


【Amazon紹介文より】

テイラー・スウィフトが自ら語った、本人の言葉だけを収録!人生に役立つ、何度も読み返したくなる言葉が満載!1ページに1発言だから、手軽にサクッと読める!発言が時系列順だから、さまざまな状況での発言や思いがわかる!英語の原文も掲載! 本人が発言したニュアンスをより正確に知ることができる!

(ざっくり所感)

今や、世界を動かすほどの存在になったテイラー・スウィフトが語る人生哲学を過去のインタビューより抜粋した言葉集。僕が持参して熱弁しました!

でも、これでは、どんな本なのか分かりづらいと思うので、1つだけ印象的だった言葉を紹介します。

人生で最も大切なことは、周囲に溶け込んで生きることじゃない。生きていく上で一番重要なのは、自分のドラムが鳴らすビートに合わせて踊ること。そして、お高くとまってる人たちよりも楽しそうに生きること。

『テイラー・スウィフトの生声』(文響社)P.126より引用

※関連本


(2)男の粋な生き方


【Amazon紹介文より】

仕事に行きづまった時、自分に嫌気がさした時、過酷な決断を迫られた時……そんな折節に男はどう振る舞うべきなのか。文壇と政界の第一線を走り続けてきた著者が、自らの体験を赤裸々に語りながら綴る人生の公理、普遍のダンディズム。仕事、女、金、酒、別れ、挫折と再起、生と死などなど、豊かで味わい深い人生を切り開くための全二十八章!

(ざっくり所感)

常に賛否両論と物議をかもす石原慎太郎氏。怒っているイメージが強いですが、独自の世界観を貫きとおして生きた石原氏から、学べる人生哲学もある。
昭和的な男の価値観の賛否は別にして、自分の世界観を持つことの格好良さは不変だと思うな。


(3)葉隠入門 三島由紀夫


【Amazon紹介文より】

「武士道といふは、死ぬ事と見付けたり」の一句で名高い「葉隠」は、死を中核に据えた、自由と情熱の書である。三島は“わたしのただ一冊の本"と呼んで心酔した。「葉隠」の濶達な武士道精神を今日に甦らせ、乱世に生きる〈現代の武士〉たちの常住坐臥の心構えを説いたこの『葉隠入門』は、人生論であり、道徳書であり、三島自身の文学的思想的自伝でもある。「葉隠」の現代語訳を付す。

(ざっくり所感)

賛否を呼ぶ武士道の死生観を三島由紀夫独自の解釈で展開される書籍。死を称賛することではなく、逆に死と向き合うことでよりよく生きるための哲学がここにある逆説的な文章だとしたら奥が深いと感心。


(4)HSPブームの功罪を問う


【Amazon紹介文より】

HSP(敏感すぎる人)という言葉は、人々の生きづらさを巧みに表したことで共感をよび、広く使われている。だが、本来は心理的特性を表す考え方が独り歩きし、医療やカウンセリング、資格ビジネスやマルチ商法まで、問題のある理解や取り上げ方も多い。気鋭の心理学者が「HSPブーム」の実態を明らかにする。

(ざっくり所感)

以前、『繊細さん』という書籍が売れてから、HSPのプチブームが起き、そこにセミナービジネスを中心に金儲けをたくらむ人や企業が増えたけど、本当にそれが良いことだったのか、僕も疑問してたので共感。

医学的に裏付けれているとは言えない、かといってあながち間違っているとも思わない。位置づけが難しいメソッドには変な金儲け主義が必ず入り込んでくるので注意しようと思うね。

※関連本


(5)僕たちが選べなかったことを、選び直すために


【Amazon紹介文より】

「34歳のときに治らないがんの告知を受けた。後悔はない。それは、すべてを自分で選んできたからだ。生きにくさを感じている人に、生きやすさを感じてもらえることを願って――。」

家族、友人、仕事、お金、自分の居たい場所、そして生と死。命を見つめ続けてきた写真家が、大切にしてきた「選ぶ」ということ。自らが取材したがん患者や、患者の関係者たちとの対話を通して見えてきたもの。

最後に選択するという安楽死について。生きにくさを超えるために、自ら「選びとる」ことの意味を、強くやさしいことばで綴る。「子どもって人生において選択肢を選べることが少ないですよね。“与えられた”や“奇跡”という綺麗な言葉で言い換えることもできますが、親や家族はもちろん、生まれ育った地域で最初の友人も決まるわけです。

社会の大人からいい子であることを求められて、子どものころから選ぶ習慣がないから、大人になっても自分の人生を選べない、考えることが苦手な人がいるんだなぁと感じます。子どもの頃って、どうしても選ぶことができないけど大人になったり、病気で人生が短くなってくると、じつはなんでも選べるし、選ばないといけないんですよね。

生きにくさを感じている人に、生きやすさを感じてもらえることを願っています。(タイトルによせた著者)」

(ざっくり所感)

貴重な生を全うする中で何を選び、何を選ばないかが大切であることを改めて痛感させられるお話でした。これは人間関係においても同様で。。。健康なときであっても、選択と集中を自分に素直な感情で行いたいものです。

(6)銀行王 安田善次郎


【新潮社サイトより】

日本を代表するメガバンク・みずほフィナンシャルグループ。この巨大企業の礎を築いた安田善次郎は、渋沢栄一らと共に国立銀行の設立に尽力し「元祖銀行王」と称されている。富山の貧しい下級武士の生まれながら、たった一代で巨万の富を掌中にした安田が如何なる時も肝に銘じた「陰徳」とは――。混迷の時代に生きるビジネスマン必読。『陰徳を積む―銀行王・安田善次郎伝―』改題。

(ざっくり所感)

どれだけ寄付をしたり、国へ貢献しても、自分の名前を出さなかった安田財閥の創始者。何のために仕事をし、どのような心意気で社会に貢献して生きていくのか。立志伝からは、単なるサクセスストーリーというだけでなく、学びが多いですね。

※参考情報

僕は北康利さんが描く評伝が好きです。ぜひ、書籍一覧もご覧ください。

最近読んで、面白かった本は以下です。


(7)ある行旅死亡人の物語


【Amazon紹介文より】

現金3400万円を残して孤独した身元不明の女性、 あなたは一体誰ですか?   
はじまりは、たった数行の死亡記事だった。警察も探偵もたどり着けなかった真実へ――。

「名もなき人」の半生を追った、記者たちの執念のルポルタージュ。ウェブ配信後たちまち1200万PVを獲得した話題の記事がついに書籍化! 2020年4月。兵庫県尼崎市のとあるアパートで、女性が孤独死した。 

現金3400万円、星形マークのペンダント、数十枚の写真、珍しい姓を刻んだ印鑑鑑......。記者二人が、残されたわずかな手がかりをもとに、身元調査に乗り出す。舞台は尼崎から広島へ。たどり着いた地で記者たちが見つけた「千津子さん」の真実とは?「行旅死亡人」が本当の名前と半生を取り戻すまでを描いた圧倒的ノンフィクション。  

(ざっくり所感)

まず、行旅死亡人という言葉を初めて知りました。身元引受人がいない死者を指すそうで。。。何気なく調べ始めたある死者の背景を新聞記者が丹念に取材していくルポタージュのストーリーは圧巻の一言でした。

世の中には謎が多い。何も未解決殺人事件での死亡事件でなくとも。。

※参考情報

以下、プレジデントの記事と合わせて読むと把握しやすく興味をそそられることでしょう。


(8)熟達論


【Amazon紹介文より】

基礎の習得から無我の境地まで、人間の成長には5つの段階がある。では、壁を越え、先に進むために必要なものは何か。自分をどう扱えばいいのか。「走る哲学者」が半生をかけて考え抜き、様々なジャンルの達人たちとの対話を重ねて辿り着いた方法論が一冊に。経験と考察が融合した現代の「五輪書」誕生!

(ざっくり所感)

なんとなくのセンスや才能で片づけずに、自分の経験を秀逸なまでの言語化によってメソッドに高め、人の成長に必要な要素を哲学的に構造化した為末さんの境地に驚きの一言です。


以上

さて、いかがでしたか?

興味がわいた本はありましたか?

普段、あまり手に取らない本だらけだけど、息抜きがてらに紐解くと、ハッとさせられることが多いものです。

5.どく友会のサマリー


<主旨>

新たな本に出会い、新たな知恵を日常生活で実践するキッカケとする。

<進め方>

開催は、隔月の第3か第4土曜日が基本。(1・3・5・7・9・11月)

参加者が持参したお勧めの書籍の内容レビュー、感想を”ゆるく”、時には熱く、情報交換することが基本の流れです。

(レビュー頂く内容)

①著者の紹介
②ザックリと書籍の内容をレビュー
③印象深い点、気づき、学びを3つほど発表
④質疑応答

<ルール>

(1)一人一冊、必ずお勧めの書籍を持参。
(2)人生や仕事に役立つ本を持参のこと。

※著者・出版社の方は自分(自社)の書籍のPR持参もOK!

●年齢は30代、40代が多いですが、職業もバラバラなので個性的です。
●3分の1は初参加の方です。
●男性6:女性4の構成
●普通にお友達をお連れ頂くのもOK。

<経緯>

毎月平均8冊程度本を読んでいますが、ただ学んでいるだけでは面白くなく、他人がどういう視点で解釈しているのか。また、学びをどう実践するのか。そこに関心がありました。でも、なんだか世間の読書会でぴったりくるのがなかったので、自分でやってみようと思いました。

「新たな書籍との出会い×他人の価値観の学び×日常への実践活用」

この掛け算が僕のコンセプトです。

本好き集まれ!!!!!

著者・思考の整理家® 鈴木 進介



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