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ドラマ「ハルカの光」で、名作照明と出会う

ただいまNHKのEテレで放映中の「ハルカの光」をご存知でしょうか。

スウェーデン在住の私は、残念ながら見ることができませんが、なんとかストーリーだけは入手しています。

このドラマに登場する名作照明が見ものです。

先週の月曜日に放映された第一回目に登場したのは、フィンランドのアアルトのペンダントライトでした。

このドラマの話しを聞いて、北欧の照明のこだわりについて書いてみたくなりました。

北欧の人たちは目が青い人が多く、黒目の日本人に比べて光に強くないため、日本人と北欧人との光に対する反応の違いを感じていました。

日本では蛍光灯で明るく照らすことを好むのに対し、北欧人は蛍光灯を好まず、白熱灯や間接照明の柔らかい光りを好みます。

私の夫はスウェーデン人で、照明の明るさで何度ももめています。彼は暗いのが好きで、室内に照明を付けないで薄暗くてもまったく気にならないようですが、私は暗くて見えないからと、明るく照らそうとします。暗くても確かに見えなくはないですが、なんだか不安なのです。

でも北欧の人は、その暗さが心地いいようです。目にやさしいこともありますが、瞳の色が薄い彼らは、明るすぎる照明はキツすぎるのです。太陽が照ると一斉にサングラスをかけるのも、目が弱いからです。

そんな瞳の違いから、北欧人による柔らかい光りを放つ照明が次々と生まれてきたのではないかと思います。

瞳の色が薄い欧米人は北欧以外にもいますが、北欧人が照明にこだわる理由は、暗い時間が長く、室内を照らす照明を使う時間が長いからです。

また、天井から全体を明るく照らすのではなく、間接照明を使い、1つの部屋にいくつもの照明があります。ダイニングテーブル、ソファ、読書灯、それぞれに照明を配置します。

名作照明は、時を越えて、世界中の人々から愛されています。特に北欧の照明は間接的に光がこぼれる設計のものが多く、その光加減か絶妙です。

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光加減が美しい名作照明の代表は、デンマークのポール・ヘニングセンの照明です。PHアーティチョークやPHスノウボールは人気で、北欧の公共施設でもよく見かけます。

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ストックホルムで名作照明が見られるのは、Nordiska Gallerietというショールーム兼ショップです。北欧やイタリアなどのヨーロッパ系の照明を数多く扱っています。久しぶりに訪ねてみたくなり、ショップ内を撮影した画像をご紹介します。

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ショップで見つけたカラスやネズミやロボットの照明は、イタリアのSelettiのテーブル用照明です。こういう奇抜なデザインは北欧照明では見かけませんが、室内が楽しくなりそうです。

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フォームがかわいい照明はオランダのMoooi。

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かわいいけど、飾り方が難しそうなのがフランスのChallièresの鳥の照明。でもほしくなってしまいます。

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こうやってみると、意外とスウェーデンのブランドの照明がありませんでした。クラシックで人気のスウェーデン製の照明は、ヨナス・ボリーンのKvistという、枝という意味の照明です。電球の部分をあちこちに向けられて、好みの光加減が演出できます。

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あれこれと照明を見てきて、自宅のダイニングテーブルをやさしく照らすペンダント照明がほしいと思うようになりました。今までは天井に張り付いた照明だったのですが、吊るすペンダント照明でテーブルをほんのりと灯したくなりました。じっくりとお気に入りを探してみたいと思います。

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