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資本主義を超越した奇跡の会社・鎌倉投信。目指すは彼らのデザイン会社ver. "綺麗事で生きていく"経営者の本音note

突然ですが、あなたは「鎌倉投信」という会社を知っていますか

控えめに言って、日本が誇る、存在そのものが奇跡と言える会社です。自分の会社ワンソードを起業するキッカケにもなった会社なんです。最初に知ったのは2014年くらいだったかなぁ。

どう奇跡なのか?

ざっくり言うなら、現行の資本主義経済に異を唱え、それとは似て非なる、全く別の力学で金融事業がまわり続け、力強く成長し続けているところが奇跡です。今日は彼らの凄さをあらためて自分なりに整理して、なるべく噛み砕いて文章にまとめてみました!

「投信」という若者には普段馴染みない世界なのであまり若い人には知られてない会社かもですが、めちゃくちゃ「ロック」で「パンク」なことをやってのけてるカッコいい大人たちの物語です。ぜひ、ご査収くださいませ。

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このnoteは、普段ソーシャルグッドな企業に特化した戦略デザインの伴走支援事業をおこなうONE SWORD(ワンソード)株式会社を経営している僕、安部謙太郎の個人noteです。

こういう綺麗事を謳って経済もちゃんと成り立たせようぜ、というスタンスの会社の代表のリアルな葛藤や本音ってなかなか見れないだろうということで、いいところもまだまだなところも含めてこうしてnoteにしたためていくことにしました。

まだ始めたばかりでブルブルです。ぜひスキやコメント、シェアしてくれたら泣いて喜びますm(^_^)m

それでは今日もはりきって参ります。

鎌倉投信とは

鎌倉投信は鎌倉を拠点とする投資信託の会社です。もともと外資系の運用会社で一緒だった鎌田社長と新井ファンドマネージャーら4人で2008年に立ち上げられた会社です。大手傘下ではなく独立系の投資信託会社として、個人向け投資信託商品「結い2101」を販売されています。

どこがすごいの?鎌倉投信

この質問に対する答えを、実は2年前に動画に撮ってまして笑 短い動画なのでぜひご覧ください。(動画見れないよ、文章のほうがいいよ、というかたは下へ↓)

鎌倉投信のすごいところ超まとめ
社会にとっていい会社にしか投資しない
ポートフォリオ(投資先一覧と配分)を公開している
・年一の「受益者総会」を開催し、投資家がボランティアで運営
利益をずっと出し続け、2013年、2014年に続き、「R&Iファンド大賞2019(NISA/国内株式部門)」 (この年は最優秀ファンド賞)を受賞

金融や投資の世界にいる人なら、おそらくこの4行だけでもアリエナイ内容だと思いますよ。だって、「社会にとっていい会社にしか投資しません!」とか綺麗事を言って、1円でも多く稼げば勝ち!という世界観の金融の世界において、まさかの利益を出し続けているわけですから。また個人投資家だけで構成される、他にはない独自の生態系がつくられていて、投資家と投資を受ける企業のお互いの顔が見える関係性を創っているのも渋すぎて鼻血が出ます。

創設者であり、設立からファンドマネージャーとして2019年まで活躍された(現株式会社eumoの)新井和宏氏の著書は出会った当時からずっと僕のバイブルです。

この記事にも上記の内容が分かりやすくまとめてありましたのでよければぜひチェックです!

鎌倉投信のエグい選定基準とそこに隠されたメッセージ

この記事の中の一節にもある通り、鎌倉投信の投資先企業の選定基準は非常に明確且つなかなかエグいことで知られています。

――銘柄の選び方を教えてください。
いいことをして稼いでいるかどうかです。稼いだお金をいいことに使っている会社は対象になりません。また、いいことをしていても会社が存続しなければ意味がありません。つまり、社会性と事業性の両面を兼ね備え、世の中に役立つことを本業としながら100年先も事業を続けていけるかどうかが選定基準になります。私自身がその会社で働きたいと思えるかも大きなポイントです」(記事より引用)

稼いだお金をいいことに使っている会社は対象になりません

特にこの一行です。このたった一行が鎌倉投信の信念を象徴していると個人的には感じています。言い換えると「本業そのものが社会貢献になる事業かどうか」ということです。彼ら自身からはここまでしか名言はされていません。で、ここからは個人的な解釈として、これによって「社会貢献は事業をやって得た利益ですればいい」とか「ガンガン稼いで雇用したり税金払ってることも社会貢献だ」というある種の正論に対して「そういう会社ばかりでは社会はよくならないんだ、その結果が今の社会なのだから」というメッセージが込められているんじゃないかと(勝手に)感じているわけです。だからこそ「お金をまわしてさえいればいい」を真っ向から否定し、経済活動そのものが社会貢献といえる活動をもっとふやしましょうよと、そう彼らは世の中に訴えているんじゃないかと思うわけです。激しく共感し、今日に至ります。

そもそも投資(投資家)ってなんだっけ…を問いただす活動なのかも

そんな感じで、彼らのメッセージを勝手にビンビンに感じているわけですが、さらに感じているのは、投資そのものを問いただす活動でもあるんじゃないかということです。つまり、金融の世界において「早く、効率的に、1円でも多く!」を突き詰めた結果、投資家と企業は分断され、お互いの顔すら見えない希薄な関係となり、極めつけにデイトレード(なんなら秒単位で売り買いする)なるものまで出てきました。そんな中にあって、「100年続く企業に投資」を標榜し、「社会にとっていい企業に投資していれば長期的に見れば必ず社会に貢献し、結果的に経済的な見返りとなって返ってくるのだ」という理想論を地でいって、証明してのけた。これって、投資そのもの、もしくは投資家のなんたるかだったり、その矜持的なものを再度見つめ直そうよ、というメッセージがそこにあるんじゃないかと感じられたのです。

伝説のエピソード

一つ、鎌倉投信を象徴する伝説のエピソードを紹介しようと思います。

2011年東日本大震災後、あらゆるファンドから資金撤退が相次ぐなか鎌倉投信には「こんなときこそいい会社を応援しないと」とむしろ入金のほうが多かった、という信じられないエピソードがあります。

このエピソード、色んなところでさらっと書いてありますけど、ヤバくないですか?僕には学生のころ生まれて初めてレッチリのアルバムを聞いたときくらいの衝撃的な話でした。。ロックに目覚めるあの原体験に匹敵する、第二次バンドやろうぜ!期の到来でした。(若い人よくわからない話ですみません笑)

鎌田社長曰く、「金融を通じて平和への祈りをささげているようだった」と。金融の世界とは真逆の、そんな「祈り」だったり「まごころ」のようなものが投信事業を支えるという前代未聞の奇跡が起きた会社が、この鎌倉投信なのです。

これって、なにより綺麗事が素晴らしいって話だけではなく、こうした共感をベースとした投資が行われるという仕組みが、こういった有事の際にむしろ運用残高が増えるという、強烈で強力な経済合理性を生み出しているというところがあまりにも美しいというかクールだということです。従来の金融市場のセオリーや財務諸表的なものの見方だと、説明がつかない現象なんです。前段でもある通り、本来の投資家とはかくあるべきものだよなぁとは思いつつも、これが実際の数字に現れたのです。。あ〜もうヤバい、書いてて興奮してきた。

それが鎌倉投信なんです。あまりにカッコよすぎませんか?

僕が目指すのは鎌倉投信のデザイン会社ver.

で、ここからは僕が代表をしているワンソードという会社の話になるのですが、僕が目指しているのはまさにこの鎌倉投信のデザイン支援会社版、ということになります。信用創造や資本提供の先にある「現場」を共にする支援部隊をつくる、という着想です。

つまり、ソーシャルグッド(cf. 彼らは「いい会社」と表現されています)な企業に特化して、伴走型でデザイン支援を行うというモデルです。僕らにとってのソーシャルグッドの定義はまたあらためて書きたいなと思いますが、ここで重要なのが、なぜ「デザイン支援」なのかです。

まず、デザインというのは視覚的なグラフィックのイメージをする人が多いと思いますが、僕たちにとってのデザインは「なぜ?」を突き詰めて事業戦略から創りなおし、あらゆる施策を実行するまでのプロセス全体を指します。具体的な施策としては下記のようなをおこなっています。

ワンソードが行っている施策まとめ(コーポレートサイトより抜粋)

ソーシャルグッドな企業はその業界や領域においての知見では圧倒的で唯一無二の価値を持っているものですが、そういった企業というのは得てして、コーポレート・コミュニケーションやマーケティング、システム開発などといった「ビジョンやミッションを達成するために必要なあらゆる施策とリソース」「それらを有機的に繋ぎ合わせて成功へのストーリーと持続可能なエコシステムを描く」ことのどちらかもしくは両方が機能として手落ちになっていることがとても多いです。また、世の中的には未知な価値を提供しよとすることが多いため、資本が集まらず、予算が満足につかないということも多いです。

実際に起業してから出会ってきた企業や社長さんが仰る悩みはほとんどこのどれかに集約されると思います。

そういったソーシャルグッドな企業を勝たせるために必要な戦略を一緒に考え、伴走型で施策を共にするというデザインプロセス全体をワンストップチームで提供する。それがワンソードのコンセプトです。鎌倉投信が「社会にとっていい会社専門の投資会社」だとするならば、僕たちはまさに彼らのデザイン会社版を目指しています。

実際に支援している企業やプロジェクトについてはぜひこちらもご覧ください!

ワンソードの目指すエコシステム

「エコシステム」つまり生態系をどう創るのか。これが非常に大事になってきます。まとめるとこんな感じになります。

ワンソードが目指すエコシステム

今はまさに③の結果がやっと少しずつ形になって見えてきたところで、デザイン支援を継続しながら、出てきた結果を一つひとつ丁寧に内外と共有し、メンバーにはしっかりその価値を感じてもらいつつ、新しいパートナーやメンバーとの出会いが生まれる流れを創っていくというフェーズです。

このnoteもそういうモチベーションで始めたところもあります。気になったかたはぜひお声がけくださいね♡ (コメントやFB、ワンソードのコーポレートサイトお問い合わせからなどどこからでも大丈夫です!

起業して5年が経ち、やっとある程度網羅的なデザイン支援ができる体制は整ってきたように思いますが、ありがたいことにソーシャルグッド・パートナーからいただいているオファーに対して、正直まだまだ人も知見も経験値も足りていません!一つひとつの施策のクオリティを洗練させ、結果を出すことが全てです。偉大なる日常を日々がんばってくれているメンバーの皆、ありがとう。(このnoteを書ける時間をもらえてるのも本当にありがとう。)

まとめ

はい!というわけで今回は僕が勝手に思う鎌倉投信の魅力とその理由、そしてワンソードはそのデザイン会社版を目指しています、という話をさせてもらいました!

軽く紹介だけするつもりが、なんだかんだ熱くなっていろいろ書いてしまいましたね♡

またこんな感じで、ソーシャルグッドな企業を支援する活動現場からあれやこれや記事をお届けしたいなと思いますので、ぜひフォローもお願いします!スキやシェア・コメントもぜひお願いします!

というわけで、また次回お会いしましょう!今日も最後まで読んでくださり、本当に本当にありがとうございました!

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