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時間を飲み込んだ

疾走する 夏の終わりに

ランプが照らす やわらかな夜のはじまり

なくしたくないものばかり目について

言い様のない 切なさと愛しさが迫る

うっかり見落とすところだったな

ちゃんと季節が ぼくらに“さよなら”をしてた

苦味と甘味を その風に漂わせながら


きっと思い出せると思う

見えにくかったものに気付けた夏だったから

ノートに書き留めておくのを

よしておく事にした

こんな風に感じているぼくは

頑張ったって 書き表せられないと思うから

想い出は 思い出してこそ生きて

虹の様に溶けたらもう ぼく自身になるんだ


未熟な香りの 小さな秋がぼくを覗いていた

鳥が飛び立つ方向に

列になった波模様の雲が浮かんでいて

手招きしているみたいなんだ

“たまらなく好きになるよ きっと”って



もう落ちたんだろうな

ぼくは








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