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”治療”における手部の重要性

こんにちは!!
寒い日が続きますね、、、

寒いテンションで外に出ると暖かくて、厚着を後悔したり、暑いと思って薄着で飛び出ると寒くて凍えたりなんだかよくわからない気温です( ;  ; )

寒いと、
決まって手に息を吹きかけたり、ポケットに忍ばせたりと”手”を温めることと存じます。手袋をしない限り、手は外気に触れていますし、当然表面温度は低下します。そして、痛みを感じ、麻痺し、、、と手に対しての施策を打つことと思います。

上記の話は直接的には関係ないですが、、笑

本日は、治療における手部の重要性について深掘りしていきます。

"治療対象としての手"

”治療道具としての手”


どちらの観点からも触れていこうと思います!!

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そして、、、
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1.ホムンクルスにおける手部の支配領域
2.中枢神経系と手部
 ・脳のシナプス形態
 ・New M1領域
 ・Old M1領域
3.筋膜連結から見た手部
 ・Superficial Front Arm Line
 ・Deep Front Arm Line
 ・Superficial back Arm Line
 ・Deep Back Arm Line
 ・リーチ機能とGrip操作
4.手のアーチ機能
 ・近位横アーチ
 ・遠位横アーチ
 ・縦アーチ
 ・なじみ機構(補助機構)
5.治療における手部の熱移行

Synergist Labo

1.ホムンクルスから見た手部



引用文献 投稿内画像に記載


カナダの脳神経外科医、ペンフィールドが描いたホムンクルスの図で手指と手関節は脳の運動野全体の1/3を、感覚野全体の1/4を占める。手指と手関節は全身の表面積の1/10程度に過ぎないが大脳皮質は1/3を手指と手関節の制御に充てている。これらのことから手部(手指・手関節)の活性化は脳の活性化に最も効果的で第2の脳とも呼ばれている。

S. Fo ̈rderreuther et al, 2004


脳における手部の重要性は、ホムンクルスでの表現で見れば一目瞭然です。

人間は、発達学的に魚類→両生類→爬虫類→哺乳類→猿人類→人類という過程を辿っています。

元々、浮力があり非重力下で生活していた祖先が陸に上がり、抗重力位を取る過程で、胸椎→頸椎→腰椎が誕生し抗重力位での生活に適応したと言われています。


Synergist Labo Spiral セミナーから引用
Synergist Labo Spiral セミナーから引用
Synergist Labo Spiral セミナーから引用
Synergist Labo Spiral セミナーから引用

その過程の中で、
様々な環境に適応するため脳における手部・手関節からの情報は非常に大切であり、変化する外部の環境(接触部からの接触覚(深部感覚や表在感覚))を最優先で処理する事が必要だったのかも知れません。

※この部分は、上記文献からの個人の推察です。

故に、人類の発達も
乳幼児は床をハイハイで移動し、重力下での身体操作を手部からの刺激を通して学び四つ這いで各関節と体幹のコントロールを覚え、二足直立歩行へと移行していきます。

そして、幼い頃には危険を顧みずものに触れ、口に運び、”それが何か”を学びます。すなわち探索活動が生じます。


この探索活動が、手から始まること自体に意味があり、それは最も中枢部にとって入力しやすい(認知しやすい)情報であり、そこから次動作への波及(運動連鎖含むフィードフォワード系の作用)が容易になるからだと報告されています。


では、その中枢部にとって、
手部がどれだけ重要かを見ていきます!


2.中枢神経系と手部


Synergist Labo 会員限定Instagramより引用



手の支配には、大きく二つの領域が関与することが示唆されています。
そしてこれらは脳から直接脊髄にシナプスする(単シナプス)ものと、脳から脳幹を介して脊髄前角に投射(多シナプス)する部分で異なります。


☑︎New M1領域(単シナプス)

この名称は、比較的最近の論文で報告される様になり、Old M1領域とは異なる機能を有するため”New”という名称が使われています。

New M1領域は、中心溝の前側と一次運動野の尾側領域に集中し直接脊髄前角へと投射している。

Rathelot JA,et al:Muscle representation in the macaque motor cortex :an anatomical perspective .proc Natl Acad  Sci USA 103:8257-8262,2002


単シナプスは多シナプスと比較し介在ニューロンが少ないため、目的地(脊髄前角)へと情報を速く送る事ができます。細かく、繊細な操作の必要な手部には、この単シナプスが適しており、NewM1領域の重要性が唱えられています。

しかし、瞬発性に優れた単シナプス接続は持続的な操作は苦手とし、神経性疲労が強くなるといったデメリットがあると報告されています。


ここは遅筋と速筋の関係性に似ているかなと思います。

※Movement analysis of stroke .Tadashi Kaneko. 169P


☑︎Old M1領域(多シナプス)


Old M1領域は、粗大な手指の操作に関与すると言われています。


そして、これは脳幹を経由する多シナプスの特徴を持ちます。


Old M1からの投射は脳幹を経由するため、近位筋の活動を伴った手の制御が可能となる。

Rathelot JA,et al:Muscle representation in the macaque motor cortex :an anatomical perspective .proc Natl Acad  Sci USA 103:2002


すなわち、手指の随意性よりも肘・肩・肩甲帯や体幹といった近位部との協調性に重きを置いた経路となります。


すなわち、、、

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