ユベントス

【マッチレビュー】18-19シーズン セリアA 第17節 ユベントス対ローマ

さて、今回は初めてセリエAからユベントス対ローマを取り上げてみます。
試合の内容と関係ないですが、今回は画像の背景を変更してみました。
芝が背景だと濃い色がにじむようになるというか。ともかく見えづらくなってしまっていたので、こっちのほうがいい気がしますね。
本当に関係ない(笑)
では早速試合の方に入っていきます。

●スタメン

ユベントスは4-3-3(4-3-2-1)。
CR7はレアルだと中央でやっていたし、サイドで出てるけど幅を取るとかポジションを固定させるイメージは湧きませんでした。
始まる前まではマンジュキッチが左でCR7が中央だと思っていたので。
前半は上記の図の形になる時間が長かったです。
ローマは予想の並びと変わって3-5-2。ユベントス対策だったのだと思ってます。詳しくは試合内容のところで。

かみ合わせだとこんな感じ。
両チームのSB・WBに距離があります。
そこを縦にズレて埋めるのか。
横のスライドで見るのかがまず初めに気になりました。

●●前半
●ユベントスのビルドアップ×ローマのビルドアップ阻止

ローマは試合を通して長い時間、前に出て圧力をかけていました。
外にボールを出させるように、前の5人が中央を閉じる位置取りをしているように見えました。
そして外に出るとSBに対してはWBが前に出て縦を切って、
再び中にボールを入れさせて中盤と前線が挟み込んでボールを狩ることを狙いとしているようでした。
それに対してユベントスは後ろからロングボールを蹴ることなく繋きます。
ユベントスの思惑としては、
①ローマを走らせて体力を奪いたい。
②前に出させることで後ろのスペースを前線の3人に使わせたい。
といったところがあったのだろうと推測しています。

試合序盤の元気なうちはローマのWBも縦に出るスピードも速く
SBを捕まえることが出来ていましたが、
試合が進むにつれてSBが縦パスを入れる余裕が出てくると、ユベントスの速い攻撃によってローマゴールを脅かすようになります。
前プレを交わすと一気に5~6人を置き去りにすることが出来、スピードのあるCR7を中心に疑似カウンターを仕掛けられたからです。
ユベントスの攻撃の狙いはここにあったと思います。


●ユベントスのビルドアップ阻止×ローマのビルドアップ

ユベントスも前に出る時間もありましたが、ミドルゾーンで構えることが多かったです。
前に出なかった要因としては、
①CR7とディバラを擁しての前プレはリスキー
②DFラインのスピードがローマの前線に対して不安
③中盤3人+マンジュキッチの運動量が強み
といったところでしょうか。キエッリーニもボヌッチも球出しは非常に正確で前線に効果的な縦パスを出せるプレイヤーですが、スピード勝負となると分が悪くなります。CR7とディバラも守備をしないわけではないですが、マンジュキッチに比べれば献身性では劣りますし、パワーをゴールを奪うことに使いたいはずです。

といった兼ね合いから自チームの弱点をカバーして、強みを活かすように作られていたのかなと。そしてミドルゾーンで構えるユベントスは前線がボールを外に誘導→WBに入ったところをSBと中盤ラインがスライドして挟み込んで奪っていました。ここも、WBを前に出させることでショートカウンターを狙っていたのかなと思います。
ユベントスもここで取り切れればチャンスですが、取り切れないと逆サイドにスペースができており、その場合はローマはそちらに展開して前進をしていました。
ただ前半の得点シーンはこういった形からではなく、時折見せていたボヌッチからシンプルにサイド深くへロブパスを入れて前進する形から。
更にシンプルにサイドからクロスを入れてファーでSBと競り合ったマンジュキッチがヘディングでゴールとなりました。

●●後半
後半開始から24番フロレンツィ(変換しづらい)から34番クライファートに交代。フォーメーションも4-2-3-1(4-4-2)に変更してきました。
ユベントスSBにボールが入ったところで縦ズレするなら最初からいればいいじゃんってことなのか。
前プレ時は人を捕まえられていたと思いますが、選手の配置を変えたことでどう変わるのかが気になりました。
ユベントスも後半スタートから選手の配置を変更。
左にいることが多かったCR7をトップに上げて、マンジュキッチが左に移動。ディバラはCR7の下に入り4-4-1-1のようなポジションを取っていました。マンジュキッチを下げることで中盤の人員補充をしてスペースを消す目的かなと思いました。

●ユベントスのビルドアップ×ローマのビルドアップ阻止

配置が代わっても前から圧力をかけるローマ。
対するユベントスはGKも交えて数的有利を作り、相手がズレたところにボールを出していくことでプレスを回避していました。
CB+CH2人でボックスを作って中央で4対2もしくは3(ローマは2トップ+CH1人)で前進するか、ローマのSHが中に絞ってきたらマークが解けたSBに預けて前進といった形。ローマは前半の疑似カウンターを警戒していたものと思われます。後ろに人数を残していたので。

それだけでなく、マンジュキッチがサイドに出たことでロングボールのねらい目として機能。対峙するのがSBなのでマンジュキッチに分がありました。
マンジュキッチがサイドに出てくるのなら、前半の形でもよかったのかなーと思いました。そんな単純な話ではないんだと思いますが(笑)

●ユベントスのセットDF×ローマの崩し

ユベントスはディフェンシブゾーンで守る場合は、4-3で守るのが基本でマンジュキッチはDFラインに入ったり中盤ラインに入ったりマチマチ。
ここの意図は分からなかったというか、マンジュキッチ個人で判断しているように見えました。
SBを外に出してCBと並んでクロスボールに備えたりしていましたしね。
本当になんでもやるなぁと。(笑)

逆にローマはユベントスのセットDFに対してスペースを作りたい。
中盤ラインはサイドにもスライドして来るので、サイドにボールを散らしてスライドを遅らせてスペースを作り、ゴールを目指す狙いだったように感じました。
ですが、中盤に疲れが見えたところですかさず選手交代によって出来かけたスペースを塞ぐあたりはさすがというか。
正直、この試合でのローマの攻め筋は前半ではまってた時間帯の前プレと後半中盤頃に疲れが見えだした中盤ラインから攻めるところくらいだったと思いましたので、ピャニッチに代えてジャンが入ったところで厳しいなぁと感じたところでした。

●ユベントスの崩し×ローマのセットDF

ユベントスのセットOF時はベンタンクールがサイドに出て相手SBをピン止めし、ディバラをフリーにすることでチャンスを生み出していました。
図のようにハーフスペースでディバラが余裕をもってボールを持てる状態があったかなと。このハーフスペースから逆サイドのハーフスペースへとクロスを入れてそこで競るのがマンジュキッチという狙いだったのかと思ってます。ここからクロスが入ったシーンは多くなかったですが。。
逆サイドでは、サンドロがハーフスペースからクロスorミドルシュートといった形は多く作れていました。


試合の方はというと、後半中盤以降にお互いメンバーチェンジ。
ユベントスは前述のとおりに70分にピャニッチ→ジャン。
このタイミングでマンジュキッチが右サイドに移動します。
ローマも70分にウンデル→ペロッティ・78分にエンゾンジ→ジェコとアタッカーを投入します。
80分にユベントスはディバラ→D・コスタ。マンジュキッチが再び左サイドに戻り、コスタは右サイドに入りました。
コスタは一人で前進してローマから時間を奪うことに成功。
ゴールも決めて試合を終わらせたと思いましたが、VARでノーゴール判定。
それでも終盤はローマは何もさせてもらえず(という表現が妥当かと。。)
1-0でユベントスが勝利。
やはり試合が進むにつれて、1ゴール差なのにローマが勝てる気がしないなぁと感じていたままの結果となりました。

●感想
今節のユベントスを見て、ユベントスってチームは各ポジションにトップレベルのプレイヤーがいるくせに、組織内での役割を各選手が全うできるエグイチームってことが分かりました。
CR7が入ったところでどうなんだって見もせずに思っていた自分を恥じましたね(笑)このユベントスとシティ・リバポ・バルサ・パリSGなど世界トップチームとの試合が早く見たくなりました。
こうやって色んなチームのレビューをやっているのだから、
「頭の中で対戦させてみた」っていう脳内マッチレビューも面白いかもしれない(笑)それってプレビューと何が違うの?って話ですがね。
そういうのもやってくうちに生まれるかもしれないですね。
今回はこの辺で。それでは。

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