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細胞と記憶

久々の暦通りの3連休だ。

子どもたちは忙しい。

息子は日曜日の卒業検定にむけ教習所通い、そしてバイト。
娘は進研模試で、その後高校の部活の中国大会で島根に泊まりで行く。

私は何かとその子らの送迎で、車の運転ばかりしている。

母が早々に免許返納しているので、
たまには大きいスーパーに買い物にとまた車の運転。

子らが留守の間にいろいろ用事を済ませておこうとまたまた運転。

せっかくの3連休だし、完全に仕事のことは無視しよう。
で、セブチのライブに向けて、練習に専念しようとか思っていたのに
めちゃめちゃ家事をしてしまうし、なんだかんだで運転ばかり。

寝る前に布団の中で借りたての本を読んでいてると
なんだか、
そのうち、子どもたちは家を出て、親たちもいなくなって
仕事もなくなって、推しているアーティストもいなくなって・・・
誰もいなくなって、楽しいこともなくなったら、どうするのよ、、私、、と心細くなる。

でもまた車の中で歌っていたら、
ここには「空気」があるじゃないかと(^-^;
ああ、、空気。
空気があるから音楽はあり続け
この空気がある地球にいられて、私は超ラッキー。
どうせ死ぬくせに、私の細胞はこんなに貪欲に”今!!今!!”って
気持ちよさを感受している。

早朝に娘を送るために運転しながら、朝焼けを見る。
流れ星みたいな銀色の飛行機雲。
影絵みたいに林が流れ、派手な対向車がすれ違う。
太陽はまだ出ていないのに、こんなに美しい朝。
たくさん歌って空気を体に入れて、たくさん美しいものを見て、
綺麗だなって、好きだなって思っていく毎日があって
そのうち一人になっても、私は私の細胞(感受性たち?)と一緒。

教習所の卒検に合格した息子はその足で「ゴジラ」を観ると映画館に行った。
世話になった先生に渡そうと思っていた黒豆茶と芋けんぴの差し入れは
結局会えなくて渡せなかったという。

島根の大会で2位だったと娘からLine。
自分がもっとできたら1位になれたかもと言うが
準優勝じゃん!!
で、全国大会に出られる、次は静岡に行くという。

二人とも抱きしめたかったが、抱きしめていない。
「らびゅ~」とLineで送る。
毎日めちゃめちゃ愛している。

私が、こんな生きることがいいことみたいに思っているのは
彼らも一因で
それは蓄積されていく彼らとの記憶で。

その記憶っていうのは、細胞の外にあって、
どこに保持されているのかというと、”細胞と細胞の間の関係”に保持されているのだと
福岡伸一先生がそんな話をされていた。

アイデンティティー、自分の過去を支え、未来に希望を持たせてくれるものが記憶。

いつかひとりになっても、私は私の細胞と記憶と一緒に生きていけるかもな。

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