やっぱり「現場」は大切なんだけれど、あなたにとっての「現場」ってどこですか?
(写真は英国マンチェスターで見上げた空に拡がる雲:2016年7月撮影)
「答えは現場にある」
しばらく前に放映されていた佐川急便のCMがこの言葉を一般に広めたと言って良いかもしれません。
この言葉を最初に発したのが誰であるかについては異論があるようですが、「現場」の大切さについては、異論は全くないでしょう。
現場・現物・現実の「三現主義」を大切に実践している組織は、トヨタやホンダだけではないでしょう。
モノづくりの「現場」ですとイメージしやすいのかも知れません。
製造業でない方は「現場」と聞いて何をイメージしているでしょうか。
「現場」について考えてみましょう。
「現場」の大切さ
当り前のことですが、簡単にもう一度おさらいだけしましょう。
1.生の情報を自分で捉える
他者から「聞いた」本で「読んだ」だけの情報で、ビジネスを発展させて成果をあげること、特に成果を上げ続けることは難しいでしょう。
自分の「主観」で捉え、それを他者の「主観」とぶつけ合って「客観」を形成していくためにも、「現場」が大切ですよね。
2.協働の土台
一つのサービス、商品を提供することによって、顧客への価値提供する訳ですが、たとえ一人会社であったとしても、たった一人で価値提供をしているわけではありません。
協働するベースになるのも「現場」です。
3.顧客の声がある場所
お客さまアンケートやリサーチ会社のデータで、顧客の商品やサービスについての顧客の動向を知ることも大切ですが、直に顧客の声を聞くこと、顧客に接することの重要性には代わりがないでしょう。
顧客と言った場合、商品やサービスを利用する最終顧客(エンドユーザー)だけではありません。それも含めて顧客です。
他にも「現場」の大切さは様々な面から説明できるでしょう。
「現場」はどこですか?
さて、タイトルにあげた質問ですが、あなたにとって「現場」とはどこでしょうか?
「現場」:物事が実際に起きている(起きた)場所
ここで取り扱っている「現場」は、「物事」つまり商品やサービスに関する「物事」が起きている場所としての「現場」です。
商品やサービスがつくられている「現場」
商品やサービスが販売され購入されている「現場」
商品やサービスが顧客に利用されている「現場」
エアコンで考えてみましょう。
エアコンの商品開発をする「現場」があります。
室内機、室外機やそれぞれの部品を製造する「現場」があります。
エアコンを販売店が購入する「現場」もあります。
販売店がエンドユーザーが購入する「現場」があります。
購入したユーザーが実際にエアコンを利用する「現場」があります。
どれも「現場」」なのですが、最終顧客が商品やサービスを利用している「現場」が究極的な「現場」と言えるのではないでしょうか。
全ての商品やサービスは、顧客の不満や問題解決をして、顧客の願望を満たしているわけですから、顧客満足が軸になります。
「現場」から顧客視点を
「感情で語れるくらい顧客になりきる」そういったマーケティングの有効性が語られています。
西口一希さんは、「1,000人により1人の顧客を知ればいい」と帯にセールスコピーを打って「n1分析」を提唱しています。
西口さんの本を読むつもりはないが、n1分析を理解したい方は、松本健太郎さんが分かり安く説明して、訂正(?)までして下さっています。
「現場」に出かける理由は、やはり「顧客視点」を得るためでしょう。
あなたの「現場」がどこであったとしても、「最終顧客」が商品・サービスを利用する「現場」に行きましょう。
技術革新が進む現在だからこそ、「技術起点」ではなく、「顧客起点」の商品開発が求められているのではないでしょうか。
最後までお付き合い下さりありがとうございます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?