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ネット系ピアノサークルと呼ばれた時

2000年頃と言えば、インターネットは「テレホーダイ」や「ISDN」が主流で、回線速度はキロバイトレベル。画像が1枚表示されるのにも時間がかかっていたほど。写真なんてとんでもない。

まだ「ADSL」のようなブロードバンド サービスが出る前だ。

当時の、いわゆる「ネット系ピアノサークル」のメンバー募集は、府中の森芸術劇場の演奏会の出演者を募集していたのと同じで、ネット上の掲示板で行われていた。(ホームページビルダーのようなソフトでサークルのホームページを作っている人もいた)

掲示板には「サークルメンバー募集」や「バンド仲間募集」などの書き込みがたくさんあり、気になったものがあれば、記載されているメールアドレスにメールを送る。実際に会って、そこからまた繋がりが広がる。

私は演奏会に参加したことで知り合いが一気に増え、1日に何度もメールの送受信をして「新着メール」を確認したものだ。インターネットのおかげで、そうした「仲間募集」の間口は飛躍的に広がった反面、リスクも存在する。

メールのやり取りだけでは、その人がどんな人なのか、実際に会うまでイマイチ分からない。「ちゃんとした人」だと思っていても、実は「とんでもない奴だった」なんてことも珍しくなく、サークルのメンバー募集などは、大げさに言うとバクチ的要素を含んでいた。

そして、2004年にSNSの火付け役となり、爆発的人気を誇った「mixi」が登場してから、それらは一気に加速し、変化する。

SNSは自己紹介や日記などで、その人の「人となり」や趣味嗜好が第三者にもある程度見えるため、実際に会う前に「一体どんな人だろう」という緊張と不安を軽減できる。

文字や文章には書き手の個性が出る。メールはビジネス的に書けば個性は消せるが、SNSは物事に対する考え方や価値観がモロに出る。しかも、SNS上でメッセージのやり取りができるため、メールソフトでのメールのやり取りが激減した人も多いのではないだろうか。相手に自分のメールアドレスを明かさなくて済むのも利点だ。

SNSで繋がっていればある程度の付き合いができるため、必ずしも実際に会う必要がない。

確実にフィールドは「SNS」に移っていった。



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