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不安と向き合う方法は?心理学的なアプローチから解説します

みなさんはどんな不安がありますか?将来の先行きが見通せない、不確実性が高い社会においては不安になりやすいものです。不安を抱えて生活している人が増えています。大きな不安や複数の不安を抱え続けていると心と体にネガティブな反応が起きます。

■そもそも「不安」とは何か?

漠然とした心配や恐怖などの感情(気持ち)のことを指し、危険が迫っているアラーム、落ち着かない状態など、不快な心身の反応です。適度な不安は危険を察知するために必要なものです。

不安の症状は2種類あります。
生理的反応:動悸、発汗、震え、息詰まり、熱感・冷感、腹部の不快感など
心理的反応:緊張、おびえ、不気味、、怖じける、など

不安がなく穏やかに生活したいものですが、適度な不安は必要なものです。何かしらの危険が迫っている可能性を知らせるアラームです。不安があるからこそ危険に備えることができます。危険に対処、回避するために必要なものです。また、不安は人生のスパイスの一つです。たとえば、お化け屋敷やジェットコースター、ホラー映画などはお金を支払って不安や恐怖を体験しています。

■心理学的な観点で、夜勤を不安に思うときの解決方法6つ

心理学的な視点から、夜勤を不安に思うときの解決方法を6つお伝えします。

1.クリアリング・ア・スペース(心の整理術)

不安を考えないようにすればするほど、不安を意識してしまい逆に不安は大きくなっていきます。不安だなぁ~、嫌だなぁ~と考え続けるとネガティブに覆われてしまいます。不安は不安のままでOKなんです。不安な気持ちになった時は、不安を抑圧、回避しようとせずに、不安を認めて、眺める。不安の「置き場所」をつくってください。そのうち距離がとれて気にならなくなります。

クリアリング・ア・スペースは「フォーカシング」の中の1つの方法です。部屋の掃除をするように心の部屋もお掃除をするイメージです。心の部屋を掃除して整理整頓しできると、スッキリして気にならなくなり、楽になります。
不安や心配、モヤモヤなどの気持ちを「認めて、眺める」。認めて眺めていると、自分と「不安や心配」との間におのずと「間」がとれてきます。
自分の内側に意識を向けながら、「どこに置いておけばいいのかなぁ」とやさしく問いかけてみましょう。

机の引き出し、ビンの中、金庫の中、公園のベンチ、山の上、海がキレイな砂浜など、自分が落ちつく場所に置いておきましょう。うまく置けないようなら、場所を変えてみましょう。
※置くことがしっくりこない時は、不安がどこにいきたかっているか問いかけてみてください。

2.心の仕組みモデル(プチ認知行動療法)

不安な場面(環境)を具体的に特定して、その時の自分の反応(思考・感情・行動・身体反応)を書き出してみましょう。書き出す(外在化)ことで体験を整理、理解することができ不安が軽減します。対処をすればさらに効果がでます。

たとえば、夜勤の前日、19時にリビングで横になって1人でテレビのニュースを見ていたとき。
思考:明日は苦手な夜勤だ、やりたくないなぁ・・・。
気分:不安70%、緊張60%、憂うつ50%
行動:お茶を飲む
身体反応:胃がキリキリしてきた。

コーピング(ストレス対処):ぬるま湯でゆっくり15分間入浴する。
コーピングの効果検証:ゆっくり湯船に浸かったからホッとして安心することができた。
不安70%→30% 緊張60%→20% 憂うつ50%→20% 安心50%

自分にとって健康的で建設的なコーピング、ちょっとしたコーピング(質より量)を100個つくりましょう。これが不安から自分をまもるお守りになります。

3.不安ではない例外を探して増やす

四六時中いつも不安であることはありません。夜勤をあまり不安に思わなかった。不安を感じずに夜勤をすることができた。いつもより不安感が少なく夜勤ができた。このような例外を探していきましょう。ここに大切な要素があります。この例外を一つずつ増やしていくことで不安が減少していきます。

4.筆記療法(不安を書き出してみましょう)

何が不安なのかを紙に書き出してみましょう。不安や感情を紙に書き出すだけで効果があります。時間があれば、書き出した不安に不安強度の点数をつけていきましょう。不安を具体化、理解することによって不安への対策しやすくなります。不安への対処ができれば不安が軽減されます。

5.何度も夜勤を繰り返し、慣れる

外的刺激に対する慣れを「馴化」といいます。ざっくり言うと、慣れることによって不安が軽くなります。
夜勤が苦手であっても何度も夜勤を経験し、慣れることで不安感は弱まります。反対に不安なことを回避し続けていると不安が強化されます。

6.職場の同僚や先輩、上司に相談する

自分ひとりで不安を抱える必要はありません。夜勤が不安なことを周囲の人に相談してみましょう。不安に思っているのはあなただけではないかも知れません。みんなも不安であることを知るだけで少し気持ちが落ち着きます。また、不安なときの対処法をアドバイスしてもらえるかもしれせん。

■すぐできる!不安に対処するためのテクニック(Tips)7選

・安心するグッズを身につける 持っていると安心できる、落ち着く、リラックスできるアイテムをお守りとして携帯しましょう。不安がでてきたときに、そのアイテムを眺めてみましょう。
・アロマオイルの匂いで気分を変える
・コーピングワード(ストレス対処の言葉)を言う。たとえば、大丈夫だよ!!なんとかなるよ!!
・不安を吐き出す、安心を吸い込むイメージで深呼吸する。
・体をやさしくさすったり、なでたりする。
・背筋を伸ばして「い~」と声を出します。口角があがり笑顔になります。
・お相撲さんのように四股を踏む。足の裏を床にべったりつけてグランディングすると落ち着きます。

■自信を持って夜勤をこなせるようになるには?

自信をもてると良いですよね。自信を持つためには小さな成功体験を積み重ねていきましょう。気持ちや感情はコントロールしにくいものです。不安で緊張しているときにリラックスと言われても、なかなかリラックスできないように、自信を持てない時に自信を持つことは難易度が高いです。まずは、自分でコントロールできる認知や行動にフォーカスしていきましょう。

できるようになったことも多いはず。少しずつできることを増やしましょう!

夜勤初日と今と比較したら、今のほうができること、覚えたことが多いですよね。業務の流れ、覚えた業務、できるようになったこと、ほめられたこと、感謝されたこと、わからないことなど、こまめにメモをしておきましょう。
仕事が終わったら振り返りをし、次回の夜勤前にイメージリハーサル(イメトレのこと)をしましょう。大切なことは手間や暇がかかります。スモールステップで積み重ねていきましょう。

重要なことはやるべきことにしっかり取り組むことです。不安であろうがなかろうが、自信があろうがなかろうがやるべきことをやることが重要です。やるべき業務を洗い出し、一つずつ着実に取り組んでいきましょう。不安で自信がなくても、できることが増えてくれば自信もついてきます。

■自信がないとき役立つ行動テクニック(Tips)5選

・声を大きくする
・背筋をのばす
・笑顔で話す
・ゆっくり話す
・大きめなジェスチャーをする

専門家・島田さんの場合は…?

余談ですが僕は知力が低いのですが、恥力は高めです笑。不安で自信がなくてもとりあえずチャレンジします。もちろん失敗することが多く、できなくて笑われることもあります・・・。それはそれとして、試行錯誤を繰り返し、コツを覚えて実践し、できることを増やして、自信をつけるパターンです。

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