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新年

言葉が雪となって、思念は溶岩の体裁で
初春は突拍子もないところから芽吹き生まれ
このどうしようもない感情の絡まりを
世界と呼んで迎え入れる。
そのための途方もない研鑽をつみ
人は人として人となる。

記憶の背景には、いつも焔の形をした影が踊っていて
道化師がおどけているように
ちら、ほら
ちら、ほら
と、真実と虚偽を織り交ぜながら
いつか鼓動を描いた巨匠がいた。
その程度のことが、主軸となって日々を始点終点
周回させている。

あけましておめでとう
ことしもよろしくおねがいします
されど昨年は血縁者で鬼籍に入った者がおりますので
ご挨拶は申し訳ありませんがお断りさせていただいております
ご了承のほど、よろしくお願いいたします。
繰り返される、
繰り返されて、
繰り返された、
鬼籍の流転、円形演芸団の軌跡
誰一人として降りることのできない舞台にて
何某かの感情を素にした劇
その構成員。

誰のための命か、求められた生まれか
そんな平坦なことは蝶の羽音にさえ譬えられないほど
退屈で偽善で。
暦をいくら辿ろうとも答えに該当するものは未だなく
従って生きる、闇雲に生きる、命の傀儡として生きる
受け入れるのみ。

言葉が雪となって、思念は溶岩の体裁で
初春は突拍子もないところから芽吹き生まれ
このどうしようもない感情の絡まりを
世界と呼んで迎え入れる。
そのための途方もない研鑽をつみ
人は人として人となる。

記憶の背景には、いつも焔の形をした影が踊っていて
道化師がおどけているように
ちら、ほら
ちら、ほら
と、真実と虚偽を織り交ぜながら
いつか鼓動を描いた巨匠がいた。
その程度のことが、主軸となって日々を始点終点
周回させている。

『新年』

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