未来に悲観的だった私に娘が教えてくれたこと
2016年11月、私はテレビ局のニュースルームにいた。アメリカ大統領選でのドナルド・トランプ氏の勝利を伝える速報原稿を送り出し、アドレナリンがまだ残る頭の中で、「トランプ大統領」というつい数時間前までは想像もしていなかった言葉をゆっくりと反芻していた。繰り返すごとにぼんやりとしていた言葉の輪郭がはっきりしていく。大学生活を過ごし、愛着のあったアメリカ。自由と寛容性がある国だと思っていたけれど、変わってしまったのだろうか。いや、そもそも私の洞察力が足りなかったのか。
「もう世