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【小説】インドで旅をして服をつくる、なんてしあわせなんだろう。

割引あり

こう暑いと、カレーが食べたくなりますよね。

そして、ふと、インドのことを思い出します。もうかれこれ20年も前のことになりますが、仕事でインドに行ったのです。

インドに、服をつくりに。あ、仕事です。

エッセイをnoteに投稿していたら「そのときの話をもとに、小説を書きませんか?」と文学サークルの秋さんにお声がけいただいて、短い小説を書きました。

大学で「小説」を書くことにものすごく苦手意識を感じているころにお声がけいただいて、「じぶんの体験をもとに創作して小説を書く」という貴重な体験をさせてもらいました。

その体験はとても役にたち、卒業研究の小説もじぶんの体験をもとに書くことができました。それはぜんぶ、この小説を書かせてもらったおかげだと思います。

じぶんでは、べつに自力でインド放浪の旅をしていたわけでもないし、商社の担当者さんといっしょの出張なんだから、とくに小説にするほどのことでもないと思っていたのですが、秋さんに言わせると、インドを旅して仕事をするなんてすごいことだと。

へえ〜そんなもんかと思って小説にしてみたのですが、書いてみたらすごく楽しかったです。じぶんの体験を小説にしたところで誰が読むんだろう。と思っていましたが、もしかしたらインドに行って服の仕事をするなんて、ちょっぴり変わった体験なのかもしれません。

この小説の主人公の「カオル」は、もちろんわたしとは違う人物です。そしてきっとわたしとは別の生き方をするのだろうと思います。でもなんとなくもうひとりのじぶんみたいな感覚があります。彼女はアクティブで、思ったことははっきり言う、仕事大好きな女の子。彼女のキャラクターはのちに卒業研究の小説にも登場させました。

今回はその小説を、少し加筆修正したものを限定公開します。おまけとして、この小説には盛り込めきれなかったインドの旅のプチエピソード付きです。


暑い夏の週末のお供にぜひどうぞ。

スパイスを効かせたチャイもごいっしょに。

⭐︎この小説は「きょうのご機嫌いかが」でも読むことができます。


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ドレスの仕立て屋タケチヒロミです。 日本各地の布をめぐる「いとへんの旅」を、大学院の研究としてすることになりました! 研究にはお金がかかります💦いただいたサポートはありがたく、研究の旅の費用に使わせていただきます!