南ア❌NZから日本戦を考える

今度の日曜の日本❌南ア戦を占う意味で、プールBの南ア❌NZを見直してみた。

基本的にはキックとディフェンス

南アの戦術の起点は、スクラムハーフのデ・クラークからのハイパントとなる。密集を5~15mライン辺りに作り、タッチラインギリギリのところにボールを落としてくる。キックの高さ、落下点の精度はピカイチだ。相手がキャッチしてもライン近くでのプレー選択を余儀なくされるので、攻撃の方向を1つに絞ることができ、次のディフェンスもしやすくなる。

1列目の当たりのつよさ

敵陣に入った南アは、世界一のフィジカルをもって、シンプルにまっすぐ体をぶつけてくる。特に、スクラム1列目のムタワリア、ムボナンビ、マルエルベ、そして3列のデュトイ。ここの突進をどれだけ人数をかけずに止めれるかが大切になる。どれだけ世界一の当たりの強さに日本のフォワード陣が耐えられるか。勝負の分かれ目になる。

快速ウイング、マピンピ、コルビはヤバイ❗️

真ん中の攻撃が行き詰まったり、キックで前に出るときに現れるのがウイングの2人に、左はマピンピ、右はコルビだ。特に、コルビは福岡と似たような体格だか、ボディバランスと細かいステップでどんなに囲まれていてもスルッと抜け出す。一度抜けたら早々追い付けない。マピンピも長身でキックキャッチに長けている。松島、福岡との高速バトルは見物である。

長距離砲、ポラード

南アのキッカーは、スタンドオフのアンドレ・ポラード。前回大会も出場していたし、トップリーグでもプレイした馴染みのある選手。ポラードは長身の上に、キック精度、距離ともにずば抜けている。ペナルティキックはもちろん、ドロップキックもハーフライン辺りから決めてくる。三点を刻んでジリジリと差をつけたいときに、彼に右足を振り抜かれたら、後は外れるように祈るしかない。キックのシチュエーションでどれだけプレッシャーをかけれるのかが鍵になる。

どうやってNZは勝ったのか?

NZの勝因は、一言で言えば、ぐちゃぐちゃした中での組織プレー、といえる。ボールがごぼれたり短めのキックをしたり、とにかく綺麗に構造化された組織をわざと崩す。そして、あれ?自分の役割なんだっけ?一瞬足が止まる瞬間を作り、その隙に攻め混む。しかも、世界一の切れのよさで。短いキックを蹴ることは、相手にボールを渡してしまうリスクもあるが、体をぶつけ続けて体力を消耗するよりはましだと思う。

また、ラインアウトディフェンスも素晴らしく、ゴール前であってもいい場面を作らせなかった。ここ最近の日本は、ラインアウトディフェンスが素晴らしい。それを南アにもぶつけてほしい。

ラインアウトのスペシャルプレイが必要か

南アのロックは、エツベスとデアハーという超長身コンビで、同じ場所で飛んだらまず勝てない。W杯前のテストマッチでは、前半はかなり苦戦したが、後半はタイミングをずらすなどして改善された。しかし、確実に取れるばかりではないので、ロングボールを最初から投げたり、一番にクイックで投げたり、色んな工夫をする必要があるだろう。

まとめ

・デクラークのハイパントキック
・真ん中でのフォワードの強固な当たり
・最速ウイング対決
・ポラードの長距離砲
・ぐちゃぐちゃを制す!
・ラインアウトのスペシャルプレイ

こんなことは誰でもわかってるのだが、何とかしないと勝てない。それが、南アフリカ・スプリングボクスだ。

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