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ブラック企業で働いていたときの話

4月だしやっぱ就労の話。


僕はブラック企業で働いていたことがある。雇用契約はアルバイトだが、正社員や契約社員との境目は特に無かった。


「ブラック」と聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろうか。

定義はいろいろある。

賃金や福利厚生、雇用形態、休日の有無、労働時間、社内の雰囲気etc...。


もちろんすべてが達成されている会社など稀だし、いろんな帳尻を合わせて働くというのが、結局「雇用される」という物事の本質なのだろう。

さて僕が働いていた会社は、どんな色の「ブラック」だったのだろうか。


そのA社は営業会社だった。


「営業」という職種ではない。「営業会社」だ。

つまり「他社のサービスを売りさばくだけ」なのだ。自社に開発力や製造力があるわけではない軍団だ。何も無い。あるのは営業力だけ。


だからとにかく売らねばならない。


数字が強ければ、アルバイトでも時給が2,000円ぐらいになる。

休みもなんだかんだ自由だ。

朝イチに「おなかいたい」とミスターサタンになっても、代わりなんか探さなくていい。入社だって誰でもできる。面接も有って無いようなものだ。

だが売らなければ上司からデカビタのビンが飛んでくる。

ビンの激励でも数字が上がらなかったメンバーは熱湯をかけられるか、火炎放射の刑(ライターの火に制汗スプレーを噴射される)だ。

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