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【一人旅】2024.03映画『ゴールデンカムイ』が最高すぎたので北海道へ①小樽

北海道で人口の多い町といえば
札幌、函館、旭川…

そしてここ…

小樽だ

どぉおおおん
BGM Journey's Genesis(1:24)

と言うわけで、

2024年1月19日から公開されました実写映画『ゴールデンカムイ』

圧巻だった。
想像を遥かに超えてました。
マジで凄すぎて、1回目見終わったあとしばらくちいかわ状態でした(わァ…ァ…)

ストーリー構成も映像もセットも衣装も音楽も、そして難しい役柄を演じる俳優さんたちも何もかも素晴らしく、どのシーンも瞬きするのが惜しいほどのクオリティです。
しかも愛情たっぷり込めて作ってもらえたのが映画を見ていて伝わってくるんですよ。

大好きな作品が、こんなにも最高の形で映画化してもらえて本当に幸せです。

CUTの表紙が1番お気に入り

で、ですね。
なんだか居てもたってもいられなくなってしまって、衝動に突き動かされるような形で北海道へ…

来ちゃった♡
1泊2日の弾丸1人旅です。

行き先は物語の始まりの地、小樽。
運河沿いに歴史ある建物が立ち並ぶ、私の大好きな街です。

小樽駅構内

ずっと冬の北海道に憧れがあったので、思わぬタイミングで来ることができて嬉しい。
映画の感想と共に、ゴールデンカムイの舞台になった場所やゆかりのある場所を巡ろうと思います。

※この先は映画及び原作の内容(コミックス1巻~4巻)に触れています。ネタバレご注意ください。


新千歳空港から電車で1時間半弱。
やってきました小樽。

外気温は-7℃。
意外と体感寒くない!

ゴールデンカムイファンにとっては2月中がベストシーズンでした。さっぽろ雪まつりに大雪像が出ていたり、映画関連の展示も多くあったり。
杉リパの出会いも2月だし。

私は真冬の積雪量(と雪まつりの価格高騰)にビビり散らかして3月にしたのですが、これなら2月でも行けたかも…。
でもこの日たまたま3月1日で、主人公・杉元佐一の誕生日だったのは何かの運命かもしれない。

ちなみに小樽の積雪状況はこんな感じです。
旧手宮線。

2024/03/01

在りし日の旧手宮線。

2023/05/18

同じ場所と気付かずに通り過ぎた。


▶︎天狗山

雪景色の小樽を一望すべく、真っ先に天狗山へ向かいます。
ロープウェーの往復チケットと、バスの1日乗車券がセットになったお得なチケットを購入。

クソデカ日付け入り

2,050円なので天狗山まで行って登って帰ってくるだけでも元取れるんだけど、これが結構使える!
雪道でキャリー引けなかったり、ちょっと疲れてるときに徒歩15分かぁ…みたいなときにめちゃくちゃ有効活用できたのでオススメ◎

小樽駅から20分ほどで山麓に到着。

天狗山はスキー場になってます。
今なら独り占めのゲレンデ。

平成のポップソングが流れてるのもいとおかし

で、歩いて3歩くらいで大転倒した。
膝が逝った…。試される大地の洗礼を受けつつ、ロープウェー乗り場へ。

10分間隔くらいで運行されています。
マツコの知らない世界でロープウェーは降り側を見ろって言ってたので、後ろの席を陣取る。

おおおお!
うおおおお!

木々の印象が普段見てる山と全然違う。
すでに世界観が映画で見たやつなんだが!
これだけでもだいぶテンション上がったけど、ロープウェーを降りて展望台へ上がると…

これー!!
この景色が見たかったんです。

小樽の街と石狩湾を一望。
雪が積もって、白くて綺麗だ。
真冬だともっと真っ白なんだろうか。

アニメ1期2話[のっべら坊]で杉元とアシリパさんが小樽の街を見渡す「そしてここ…小樽だ」のシーンは、地形や雪の感じ、色合いも割とこの雰囲気に近いかなと思います。
ここから2人の旅がはじまる…!

これは旅のお供に連れてきたノベライズ版。
※まだ1ページも読んでない

ほらご覧、これが小樽よ

コミックス1巻3話[罠]で登場するこちらのシーンは、もっと低めの位置からの眺めで街の景色になっています。

映画だと両サイドが山に囲まれてて、真ん中に川が流れてたのでまた少し違う場所な印象。

--3/25追記--
映画は新潟での撮影だそうです!すごい!

色んな「そしてここ…小樽だ」が存在するねぇ。
原作では何度か小樽の街の眺めが出てくるのですが、細かく考察して場所特定してらっしゃる記事があってめちゃくちゃ面白いのでぜひ。

左手側(余一方面)に見える景色も素敵でした。
山々の奥に海が見える。

映画で映し出される北海道の自然の映像がとにかく綺麗で。
でもただ綺麗なだけじゃなくて、凍てつく美しさで形容し難いなって思ってたんですけど、これがいわゆる「気高き大地」ってやつかと思ったらストンと腑に落ちた。


展望台の下はお土産屋さんとカフェスペースになってます。

転倒した膝の痛みをまだ引きずっていたので、一旦ここでひと休み。

たしかクラムチャウダー ¥500

ずっと見たかった景色を前にして過ごす、贅沢な時間。
また小樽の好きな場所が増えてしまって、やっぱり移住するしかねぇな。

一息ついたあと、雪山をちょっとお散歩。

ヒグマはいませんかね

映画で良いなと思ったのは、杉元の人物描写が過去のシーンも入れてめちゃくちゃ丁寧に描かれていたこと。

帰る故郷も失って、死んだ幼馴染の言葉に縋るしかなくて、ひとり見つからない砂金を探して冷たい川底をさらってる杉元は何を思ってたんだろ。
今までそんなこと考えもしなかったんだけど、映画見てからそう思うようになりました。

唯一残ったのは自分の命だけで、それを守るためには殺すしかなかったのに、アシリパさんに「人を殺したら地獄に落ちる(要約)」って言われるのなかなか残酷ですよね。

倫理的にはアシリパさんの「人殺しはなしだ」「殺したくない」は正しいことではあるけど、戦場の悲惨さを知らない子供から綺麗事を言われたらそりゃ「はぁ?」って顔になるわなぁ…。

なので尾形が谷底に落ちたあと、アシリパさんに非難の目を向けられて「弱い奴は喰われる。あんたもそう言ってただろう?」って睨み返すシーンがめちゃくちゃお気に入りです。
ここ、とても良い…!
映画で1番好きなシーンかもしれない…
これは映画でしか見れない貴重なシーン。
殺す、殺さないの話はこの先ずっと出てくる問題なので、それぞれの価値観でちょっとギスギスしてるのいいね。

映画の杉元は好戦的なところとか、凶暴なところを秘めてる感じが強めに出ててすごく好きです。
それなのにフチに味噌をすすめる時の「おばあちゃ〜ん、これが"味噌"で・す・よぉ〜」って言い方が死ぬほどかわいいんだよ。
「(巣穴にヒグマが)居るかもぉ…」もかわいい。
(かわいい)(かわいい)(かわいい)

二百三高地での狂気的な表情、そのあとの雪原を歩くシーンで映る空っぽの瞳。白石にドン引きしてる顔。馬橇でアシリパさんと再開して目が泳ぐところ。
そして映画のラストシーンで、アシリパさんに向ける優しい眼差し。
どのシーンのどの表情をとっても、全部ちゃんと杉元そのものなので山崎賢人くんの表現力すごいなと。

1000回くらい言ってるけど、山崎賢人くんが杉元役をやってくれて本当に良かったです。
はやく「とことん一緒に煌めこうか」って言われたい。

天狗山神社
これは埋まってる鳥居

そんなことを考えながらの雪山散歩でした。
雪山を背景にタイトルが入るシーンで流れる劇伴FrozenPathが切なくてめちゃおすすめです。

ふわふわの雪

季節によってだいぶ雰囲気違うだろうし、天狗山も春や夏にまた来たいと考えてたけど。
この雪景色を見てしまったら最期、冬の北海道の虜かもしれないです。

これはノブの親友のサイン


▶︎旧小樽倉庫

長くなってきたのでサクサクっと回ります。
天狗山から市街地に戻ってきて、運河沿いに佇む旧小樽倉庫へ。

コミックス4巻30話、31話

屋根の鯱鉾が特徴的なこの建物。
コミックス4巻31話[二百三高地]で、大七師団が武器商人のトーマスから銃を買うシーンに出てきます。
映画だと終盤に挟まれるこのシーンは、こちらの旧小樽倉庫ではなく北海道開拓の村にある旧札幌拓殖倉庫が使用されていました。

旧小樽倉庫は現在は博物館やお土産屋さんとして使用されていて、ゴールデンカムイファンにとってはなくてはならない場所です!

・小樽市総合博物館(運河館)

小樽市総合博物館。
小樽の歴史を中心とし、文化、産業、自然など多岐にわたる内容を学ぶことができる施設。

この博物館には、アシリパさんが着ているテタラペのモデルが展示されています。
去年来たときは札幌のゴールデンカムイ展に貸し出し中だったので、今度こそという気持ちでやってきました。

そう、この展示室に入って…
ここに…
テタラペが…

あったー!!

いや、札幌の展でも見たけど、やっぱり本来在るべき場所に置かれてるところが見たいじゃないですか(こだわりオタク)
繊細な刺繍がとっても美しいテタラぺ。
イラクサの繊維で編まれた草衣です。
濃紺の飾り模様とのコントラストも鮮やか。

野田サトル先生のサインと、1巻の裏表紙も一緒に展示されています。
全国に散りばめられた野田先生のサイン色紙を巡る旅がしたい。

アシリパさんは作中で自分の服を「アットゥシ(樹皮衣)」と誤って紹介しているのですが、アイヌ語監修されている中川裕先生の本でそのちょっとした秘密(考察?)が語れていて面白かったです。
あぁ、納得という感じ。

他にも小樽の歴史に関する資料がたくさん。

小樽倉庫の模型
屋根の鯱鉾の模型も

サントラのジャケットになっている雰囲気の蓄音機もありました。

劇伴オタなのですが末廣健一郎さんのアニメ版サントラもめちゃくちゃ好き。3期4期のサントラは「怒り毛」が好きでそればっかり聴いてます。
オーケストラコンサート行きたかったな…。

こちらの博物館は入場料300円と激安なのにたっぷり楽しめるのでおすすめです。
小樽に訪れたらぜひ。

エタシペの骨格標本もあるよヴェッ
お気に入りのきのこコレクションコーナー
きのこはなんぼでもあっていいですからね


・運河プラザ

博物館のお隣。
中央通りの交差点にある小樽市観光物産プラザ。

”運河プラザ”の愛称で、観光客の憩いの場として親しまれています。
自由に座れるスペースもあるし、カフェでケーキも食べられるしお土産も揃う。小樽の歴史展示やサカナクション山口一郎さんの展示も。

もちろんゴールデンカムイのグッズも置いてあります。

いつも食べられるオソマ買おうとしてやめる

そんな運河プラザですが、残念ながら3月末で閉館とのこと。
私が今回小樽に来る後押しになったのが、これ。
島口暉生氏のポストカード。

左:旧百十三銀行小樽支店
右:カトリック小樽教会富岡聖堂

昨年来た時に購入して気に入ってたので、全部の絵柄を揃えるべくポストカード回収にやってまいりました。

このポストカードを持って実際の建物を見て回りたいものですなぁ。

札幌や函館の建物のポストカードもあるようで。
ゴールデンカムイにでてくる日本基督教団札幌教会や旧ロシア領事館などの絵柄もあります。
通販で購入しようかな…。


▶︎ランチ:ISO(イソ)

お昼は前回も来たISOへ。

赤レンガの倉庫を使用したレストランで、こちらも小樽市指定歴史的建造物に指定されています。

…右上の氷柱すごくない?
これ頭に落ちてきたら死ぬんじゃないか?

落ちてた氷柱拾ったらこのサイズ。
死ぬなこれは。

そして人生で1番美味しいかったパスタがこちら。
生ウニといくらのクリームパスタ。

生ウニ初めて食べたけど、味が全然違っててめちゃくちゃ美味しかった。生クリームのソースも濃厚で、蟹とウニの塩味がマッチ。
生ウニは時価のため値段が変動するのですが、この日は通常の値段+300円で3900円でした。
サラダ、スープ、ドリンク付きです。

他にも1500円~のリーズナブルなランチメニューもありますので是非。予約は必須で!


▶︎北のウォール街

お腹を満たしたところで色内大通りへ。
小樽は多くの銀行や郵船、商社が立ち並び、世界の金融地区であるニューヨークのウォール街をなぞり「北のウォール街」と呼ばれていたそうです。

日銀通りと境町通りの交差点
日本銀行旧小樽支店
旧三井銀行小樽支店

その多くが小樽市指定歴史的建造物として現在も保存、再利用されています。
ゴールデンカムイに登場する建物もいくつか。

・旧百十三銀行小樽支店(浪漫館)

狙いは銀行だ

コミックス4巻 第34話[接触]
アニメ1期8話[殺人鬼の目]
土方歳三が愛刀・和泉守兼定を取り戻すため襲撃し、鶴見中尉と撃ち合いになるシーン。

ニッコリ会釈し合う窓

映画では百八十四銀行(だったよね?)として登場。

小樽で映画のロケをしていたという噂を小耳に挟んだことがあったので、ほほぅ浪漫館を爆破したのか…撮影班やりますなぁ〜と思ったのですがそっくりに作られたセットでした。

このシーンの舘ひろしさん演じる土方の格好良さよ。
映画にでてくる俳優さん、みんな膝下が長い。


・旧名取高三郎商店(大正硝子館)

コミックス2巻 第16話[死神]
アニメ1期4話[死神]
杉元の蕎麦屋での大立ち回りのあと、鶴見中尉が銃を打って牽制するシーンで登場。

そこまで
まだ殺すな

ここで銃っぽいものを構えて、構図を真似して写真を撮るなどするのも良いですねぇ。(やりたかったけど強風で諦めた)


・旧日本郵船株式会社小樽支店

コミックス1巻3話[罠]で「そしてここ…小樽だ」のあとに登場する小樽の紹介シーンの背景となっている建物。
運河プラザで購入したポストカードにも入ってました。

こちらは2018年からずーーーっと修復工事中なのですが、やっと今年の6月完工予定だそうです。
工事が終わったら見に行こう。


▶︎花園公園名物 串団子

コミックス2巻 第16話[死神]
アニメ1期4話[死神]
大七師団のねじろに連れて行かれた杉元に、鶴見中尉がご馳走してくれる花園だんご。
和菓子屋さんの新倉屋で購入できます。

小樽の花園公園名物の串団子だ

何店舗かあるのですが、駅前だとイートインスペースはなさそうなのでホテルに持って帰ってお団子タイムしました。(※紙皿は持参)

ふーじーみー
ふーーじーーみぃー

え、こいつ1人で3本も食べるのかよって思いました?
違います、正確には5本です。
胡麻団子と餡子も買っちゃった。

柔らかくてもっちりしてて美味しかった!1本がそんなに大きくないのもあってペロリ!ホテルで仕事片付けなから食べてたら無くなってました。
実質、本日のおやつ&晩ごはん。

みたらし意外にも三色団子や草餅のお団子もあるし、他の和菓子もすごく美味しそうだったので小樽に来たらまた立ち寄りたいです。

映画版のフード協力で使用されたのはいちご大福専門店「ぽたぽたいちご」さん。
小樽だと堺町通に店舗があるほか、札幌にも何店舗かあるようです。
みたらし団子は定番メニューではないっぽいのですが、運が良ければ催事とかで出会えるかも◎


▶︎夜の小樽散歩

この日は小樽のホテルで一泊しました。
いつもは札幌から日帰りで小樽へ行くのが定番だったので、小樽で夜を過ごすのは初めて。

夕方から雪が降っていたので、新しいふわふわの雪がしっかり積もった。

ホテルの向かいが旧三井銀行小樽支店だったのですが、ライトアップされてて良い雰囲気。

白い外壁が美しい

この建物に使用されている白い石は、岡山にある北木島の「北木石」」で作られています。

北木島といえば!
私が愛してやまない千鳥・大悟さん出身地。
ノブに「獄門島みたいな島じゃ!」と言われてたけど、実際に横溝正史の金田一耕助シリーズ『獄門島』の舞台である笠岡諸島の島です。

いつか北木島も行ってみたいなぁ。
千鳥の大悟さんのこと猛烈に好きなんですけど、同様に白石由竹のことも好きです。ゴールデンカムイで誰が好きかと言われたらそれは白石。

…ヤダ、もしかしてあたい、坊主が好き?

ちなみに坊主好きかも…と思った始まりは初代ドラマGTOで村井役だった池内博之さんです。
ぜひ「GTO 池内博之 若い頃」で検索してください。白石そっくりだから笑

池内博之さんがキロランケ役で参加されるのとても嬉しい。やるならこの人しかいないって思ってたので、映画館で見たとき心臓飛び出した。
続編のドラマ楽しみだなぁ。

坊主はさておき、岡山から北海道まで石材運んでくるのね。
今ほどインフラが整ってない時代、石を切り出してここまで運ぶってすごい労力だろうな。
金あるよなぁ。

運河プラザ前

つるつるの道路に気をつけつつ、運河の通りへ。
雪の影響もあってか夜の小樽は昼間とは全然違う雰囲気で、まるで外国に来たような気分。

どこ見ても好きなもので溢れてて、小樽ですごす時間は幸福度がとっても高い。
冬だと色々不便だろうなと思っていたけど、歩きづらい雪道すらも楽しかったです。

1泊2日でしたが、翌日はホテルをチェックアウトしたらすぐに北海道開拓の村へ。
やっぱり全然時間が足りないので、小樽メインで3泊くらい滞在したいです。
次こそは鰊御殿の方へ行きたいな〜。

杉元お誕生日おめでとう!


②北海道開拓の村編へ続く

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