生前退位と免許返上にかけまして

平成から令和へ。僕のパソコンは「れいわ」と入力すると「例話」とでてきて、ワープロあるあるだなぁと思いながら今日を迎えている。Facebookでは昔の友人たちが、平成回顧録みたいなものをupして各自自分の歩んできた平成を総括しており、さながらゆく年くる年の様相だ。

先日池袋の痛ましい交通事故があったわけですが、高齢ドライバーの免許返上について、改めて法整備をして免許更新に厳しくなるべきなど言われている。単純なようで、根深い問題だと思いながら見ているが、ここはひとつ「今上天皇の退位」と「高齢ドライバーの免許返上」をかけてみてはどうでしょうか。

身内でも高齢者への説得は相当難しいと聞く。おそらくまだまだ自分はできるんだといったプライドが邪魔をするんだと思う。また、家族のほうも「今おじいちゃんから免許をとりあげたところで、おじいちゃんの世話できないよ」、的な不安があるのだと思う。そこで、「生前退位みたいに来年の5月1日に免許を返上しようよ」と今回の陛下の退位とかけて身内を説得するのはいかがだろう。

陛下が生前退位を決めた理由に「既に80を越え、幸いに健康であるとは申せ、次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています。」とあり、「天皇が健康を損ない深刻な状態に立ち至った場合、これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。」とある。自分の健康状態を振り返り、何かあった時に国民に影響を与えてはならないとしている。そこで、「国民」を「家族」におきかえると免許返上にしっくりくるのだ。「陛下も国民のためを思って生前退位をお決めになったのだから、おじいちゃんも家族のためを思って免許返上を考えてみてくれない?」と。大事なことは、急に返上を迫るのではなく、来年の5月1日などある程度余裕をもってもらうことだと思う。また、決して高齢を否定するものではなく、あくまで、いままでご苦労様でしたありがとう、という感謝の念を込めることだと思う。

今上陛下から全国の高齢ドライバーにむけて免許返上についてのお言葉があればそれが何よりなのだが、陛下が身を以て国民に示して下さった生前退位というものが高齢ドライバーに響いてくれると、あのような悲しい事故は減るのかなと思い書きました。