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100円ショップnative

デジタルnative:生まれた時からIT機器がある、現代の子供たちを象徴する言葉。
・・・らしいんだけど。

そうかなぁ?
確かに道具としては使いこなしているけれど、nativeって感じとはちょっと違う。
もうちょっと外側、そんな感じ。

ある日の買い物ついで、子どもに聞く。

「消しゴム買っておく?」
「いらない」

買っておけばいいのに、たかだか100円の消耗品。
まだ小学校入学したばかり、すってんころりんと、いつ失くすかわからないのに。

ほどなく、その理由がわかる。

”100円ショップがあるじゃない”

徒歩圏内に複数店舗。
幸か不幸か最寄のそれは、24時間営業。

必要な時に必要なだけ。
ジャストインタイムなお買い物可能。
・・・生まれた時から。

ある時はその日学校に持っていく物を、朝、登校前にお買い上げ。
当日の朝!!これ絶対に教育上よろしくない!!!
そう思いつつも、入手する手段があるのに忘れ物させる、という手はなく。
本人だけでなく、周りにも迷惑かける持参品、ということもあって。

・・・ジャストインタイムも、程々に願いますわ。


「消しゴム買ってくる」
すっかり一人で買い物するようになった子どもが向かった先は、やっぱり100円ショップ。

買ってきたのは、不揃い消しゴムがいっぱい入った、"訳あり袋詰め”。
それが、最近イラスト書くのがブームな我が子の選択。

たった100円、日用消耗品のお買い物。

けれど本当に必要になった時に初めて、財布を開く。
意思を持って商品を選び取り、そこに個性が滲み出る。

その姿に明らかに親世代とは違うnativeな感覚を、私は見たのだ。

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