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いい一日、いい一週間だった!

 2週間前に友人と『せんだい短編戯曲賞』の共同執筆の話がありまして、今週の日曜日から本日土曜日までの、日火水木金土の6日間で400字詰原稿用紙換算枚数33枚の『今日はいい一日だった!』という短編戯曲を、私の本名と友人の本名とから取ったペンネーム「小丸和夫」名義で完成させ、本日応募しました。

 友人はアメリカ人といえど、とても日本語が達者なうえにその日本語の語彙も豊富で、プロットもセリフ回しもほとんど友人が担当したようなものですが、日本語の縦書き戯曲作品の書き方には「ト書きは3字下げ」、「セリフは改行時一字下げ」等のルールがあり、せりふ回しの細かな推敲・校正を含めた最終原稿は、普段から日本語の縦書き文章で文学作品を創作している、日本人である私が担当しました。

 仕事を別にしたら、その日人様と会ったら最低でも2日3日はひとりで自由きままに行動して充電するタイプの私としては、正直なところ、共同制作3日目である水曜日の時点でヘトヘトになっていましたが、出来不出来はさておき、共同での創作物が形をなしていくこと、最初は相手が提示した「プロット」や「ことば」が単なる「点」で要領を得なかったのが「線」となり、やがては「面(めん)」となっていく過程を体験するのは、ひとりで創作執筆している時とはまた違った発見がありました。
 それはすなわち「面(めん)」が「面(おもて)」となる瞬間であり、共同制作した相手の「表情」、そしてその「表情」に秘められた「心情」の一端をも理解することの出来た瞬間ともいえます。そして、戯曲はこの「面(めん)」を「演劇」という「立体世界」を前提にして制作するので、その点においての発見もありました。
 
 最初こそ「どうせ創るならもっと制作期間が欲しかった」と思いつつ、中盤ヘトヘトになりつつ、「暗くて暗ーくて、作者の性格の悪さをうかがい知ることの出来るような作風」である私の作風とは異にする作風の友人と取り組んだ今回の戯曲制作プロジェクトですが、制作にあたって「Notion」という、これまで未体験であったアプリも使うことが出来ましたし、何よりも今回の一件で彼との親交が以前よりも深まったのが一番の収穫だと思います。

 いい一日、いい一週間だった!

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