マガジンのカバー画像

SaaS企業のマーケターが気になったnoteまとめ

101
SaaS企業でマーケティングを担当する うみみ( https://note.mu/umimi0425 )と竹前太朗( https://note.mu/tarotakemae )が… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

メルカリ10周年企画を通じて感じた事業KPIに直結"しない"マーケティング活動の重要性

色々な場でメルカリの10周年企画について聞かれることが多いので、久しぶりにnoteを書いてみようと思います。それぞれの会社には個々の事情や状況があるため、参考にならないかもしれませんが、何かの参考になれば嬉しいです。 周年企画は何のためにやるのか 周年企画を任されたときに色々調べてみましたが、「何をやったらいいのか?」のイメージを掴むものがあまりインターネット上にありません。そもそも周年企画はなぜやる必要があるのでしょうか? 周年といっても、消費者目線では、会社が勝手に

多くのマーケターが誤解しがちな主要施策の「できること」と「できないこと」のまとめ

(2023年12月11日 追記) この記事が読まれすぎてついに本になりました! 2024年1月17日出版です。 (追記ここまで) マーケティングの現場にてたびたび発生する「期待していたほど効果でないじゃん!」という不幸は、いったい何が原因で起こってしまうのでしょう。 その不幸の大半は、「診断と処方の間違い」によるものです。 図にするとこうなります。 マーケティングは医療と同じです。病気(売れない理由)を特定し、その病気の治療に最も適した薬を飲む。ただこれだけ。たった

Mentallyの挑戦と失敗〜創業からの1年をふりかえる〜

僕がMentallyを創業したのは、今からちょうど1年前の今日、2021年10月11日のことでした。 それから約1年。今月頭に僕は断腸の思いで以下の文章を投稿しました。 創業からわずか1年足らずで、資金が枯渇し、チームの解散(従業員の解雇・パートナーの契約終了)・サービス終了を余儀なくされることになるとは、1年前の創業時は思ってもみませんでした。 正直、目を背けたくなるほどつらい結末ですが、しっかりと失敗に向き合うことなくして、次のチャレンジの成功はありえないと思い、創

PdM/UXリサーチャーのためのプロダクトディスカバリー勉強会を開催しました

こんにちは。野澤です。先日プライベートで参加しているDesign Research TokyoさんのコミュニティでPdM/UXリサーチャーの方向けにプロダクトディスカバリーについて学ぶDRT読書会「Continuous Discovery Habits」を開催しました! 開催から時間が立ってしまい恐縮ですが、本記事では簡単に本の内容とイベントの様子をお届けします。 今回の課題本と選書の理由今回はTeresa Torresさんの書かれた「Continuous Discove

IT業界で働く人が読むべき本をマンガだけで選んでみた (厳選15選)

株式会社ベーシック執行役員 CAOの角田(@takeshisumida_)です。 私はこれまで仕事をする中で、知識面やモチベーション面においてマンガに助けられてきたことは多く、同じような立場の方の参考に少しでもなればと、これまでいくつかの切り口にてマンガをご紹介するnoteを書いてきました。 その中の一つに「新社会人」をテーマに書いたnoteがありました。この中では、これからまさに社会人として働き始める人が、「読むことを通じて社会人の働き方や仕事の内容が学べ、仕事に対して

おすすめのマーケティング本を教えて下さい、と言われたときのリスト(とあるケース・その1)

 現在、東証一部上場の大手老舗企業からスタートアップまで複数社でアドバイザーをしていますが、たまに「マーケティングのわかる人材を育成したいので書籍を紹介してほしい」と言われます。  マーケティング関連書籍は、いわゆる「オレ定義」が跋扈し、玉石混淆な状況なのですが、それぞれの会社の状況にあわせて書籍リストを都度作って送っています。  以下のリストアップは、そのうちの一つ。東証一部上場の大企業で、ある部署でマーケティングへの意識が高まっているということでまとめたリストです。 

マーケティングだけ勉強しても、マーケティングできるようにはならない〜その(1)〜

筆者は1992年に社会人になってから、ずっとマーケティング業務に携わってきています。 ので、その立場から例えば、マーケティングの核にあるのは人間理解であると発信したり マーケティングと人事の融合(=マーケティングの本質が人間理解に基づく認知変容や態度変容の設計なのであれば、人事は社内に向けてマーケティングを実施することに等しい)にかかる発信をしたりしています。 なのですが、ある程度記事を書き溜めてきた今、このような整理の仕方では、どんな全体構造の中で人間理解・マーケティン

マーケティングだけ勉強しても、マーケティングできるようにはならない〜その(2)〜

「マーケティングが出来る」とはどういうことか、の構造を考えるために始めた本記事。 前回はマーケティングを下のスライドの様な四階層 に分け、手始めに「仕事のOS」階層の「メンタルモデルを操る」を解説してしました。 *前回の記事は、こちらです。 第二回の本稿では、「仕事のOS」階層の「関係性で観る」について考えてみたいと思います。 まずはじめに。この写真の商品について、ちょっと考えてみたいと思います。 言わずとしれた「箒(ほうき)」です。 もし筆者が「箒」は周りとの関

ベンチャー企業のマネージャーが読むべき本をマンガだけで選んでみた (厳選15選)

株式会社ベーシック執行役員 CAOの角田(@takeshisumida_)です。 私は、これまで仕事をする中で、知識面やモチベーション面においてマンガに助けられてきたことは多く、同じような立場の方の参考に少しでもなればと、これまでに、以下2つの切り口にてマンガをご紹介するnoteを書いてきました。 どちらも予想以上に多くの反応をいただけたこともあり、その後も違う切り口のテーマを継続的に考えていました。そして、そのうちの1つに"マネジメント"がありました。 ご承知の通りビジ

207で1年間磨き続けた1on1のフォーマットを公開します

いつでもどこでもモノがトドク、世界的な物流ネットワークを創りたい、207株式会社のイナバです。 207の1on1、めっちゃ良いんです!! 先日の忘年会で業務委託の方に「207に所属していて良いところは何か?」とお聞きして「1on1、めっちゃ科学されていて良いですよね」という話題に上がるくらいには良いです! 私自身、業務委託で色んな会社を見ているのですが、たしかに207の1on1は凝っていると思います。 という事で、本記事では「どんな質問を」「どんな意図で」しているのか

ハードシングスへの突入と脱出

こんにちは、HiCustomer代表の鈴木と申します。 HiCustomerは2017年創業のSaaSスタートアップです。累計2億円強を調達しカスタマーサクセス領域のプロダクトを提供してきました。業界黎明期から続けてきた情報発信のおかげで、カスタマーサクセスに取り組む方は名前くらいは聞いたことがあるかもしれせんが、実のところ直近2年間は事業が停滞し、eNPSが下限の-100を叩き出すほど組織が壊れ、窮地に追い込まれていました。 なぜ僕たちは暗黒期に突入してしまったのか、その原

起業後、プロダクトを営業せずに一人でどうやって2年で3,000社に広めたのか?

よくある質問。起業後、プロダクトを営業せずに一人でどうやって2年で3,000社に広めたのか? この回答を自身のTwitterで投稿したところ、ややバズり、ここnoteで少し補足をしながら簡単にまとめました。ご参考までに。 ※2022年1月1日時点で4,000社突破 ①1日1アポのみ ②自らマーケに専念 ③営業チーム作らない ④Twitter 10,000投稿 ⑤Facebook 600投稿 ⑥YouTube 40本 ⑦はてブ 100本 ⑧note 50本 ⑨TikTok 3

マーケティングを”真剣に学びたい”実務家のためにオススメしたい、今どきの勉強方法

長い前段〜でもこの大前提の理解が大事 Twitterでツイートした件をこちらで。 まず、このようなことをわざわざ言う理由は、以下のような理由です。 誤りの内容に言っておきますが、日本でも(日本語で読めるものでも)素晴らしいマーケティング本はあります。例えば、 今一番オススメしてる、黒岩先生たちがまとめられた、 とか、今ほどご本人がメジャーじゃない頃に某ファミマCMOが共同翻訳者になってるこれとか、 あるいは基本の基本を学ぶなら、常にオススメしている放送大学の教材と

SaaSプライシングの教科書【決定版】

こんにちは。プライシングスタジオ株式会社代表の高橋です。プライシングスタジオではこれまで数十サービスのSaaSプライシングを支援してきました。国内では誰よりもSaaSプライシングに向き合ってきた自負があります。 このnoteは、そんな私だからこそ書ける、これだけ読めばSaaSのプライシングは大丈夫、そんな内容です。プライシングに悩んだら、いつきても大丈夫。そんなSaaSプライシングの教科書です。 SaaSのプライシングはの教科書ということもあり、総文字数16,000文字超