石井強詞

『東京ウォーカー』『毎日が発見』(KADOKAWA)などの編集長を務め、大学生のデート…

石井強詞

『東京ウォーカー』『毎日が発見』(KADOKAWA)などの編集長を務め、大学生のデートバイブル誌から熟年ライフスタイル誌まで幅広いユーザーへ情報を発信。昭文社へ移籍後、『○○県のトリセツ』シリーズ、『地図でスッと頭に入る○○』シリーズなどヒット作を手がける。現在フリーランス。

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死ぬまでにつくりたい10の本と埋名著(my名著)Prologue

 今年(2023年)からフリーランスとして、書籍編集に携わる石井強詞と申します。40年近くの版元生活を経て、残りの人生では、組織では企画できなかった本をつくるつもりです。  仕事柄、制作した本の売れ行きを確認するため、出先の近くにある書店には必ず寄るのですが、新横浜の「三省堂書店」が閉店していたのには驚きました。日本の書店数は出版科学研究所のデータによれば、2003年の2万1000店弱から2022年の1万1000店強まで、20年間でほぼ半減しています。  流行作家とはよく

    • 死ぬまでにつくりたい10の本と埋名著(my名著)Epi.3 水丸さんとの約束

      民藝の里めぐりを連載、最終目的地はセント・アイブス  安西水丸さんが逝ってから、今年(2024年)3月で10年が経ちました。私が担当していたシニア女性向けライフスタイル誌『毎日が発見』の表紙を2年にわたり描いていただき、打合せにかこつけては水丸さんの事務所があった北青山界隈で、よく夕食をご一緒しました。  表紙だけではなく、不定期の特集記事にもお付き合いいただきました。タイトルは『水丸が行く!酔眼 慧眼 目利き旅 手仕事のニッポン 現代民藝の里巡り』。柳宗悦が推進した民藝

      • 死ぬまでにつくりたい10の本と埋名著(my名著)Epi.2 竹中労の〝一発筆誅〟

        夢だった芸能ジャーナリズムの世界へ足を踏み入れた20代のころ  無頼な生き方にあこがれました。複雑な家庭環境から逃げたかった10代のころ、東京の山谷で日雇労務者になろうと思い、職安に相談したら「きみの行くところではない」と諭され、仕方なく別の仕事に就きました。皮切りは夕刊紙の三行広告の営業です。古びたビルの一室にあった小さな広告代理店で宇崎竜童似の胡散臭い社長から電話勧誘のコツを仕込まれました。他にも書店員や大手就職情報誌の営業外回り、スポーツ新聞の整理部記者など職を転々と

        • 死ぬまでにつくりたい10の本と埋名著(my名著)Epi.1 流行語の神様大宅壮一

          出版不況の一因となった老舗雑誌の相次ぐ休刊  昨年度(2023年)に休刊した雑誌は、Wikipedia「2023年の出版 出版関係の出来事」より拾いだすと、紙媒体だけで12誌ありました。  特に、日本最古の総合週刊誌として100年以上の歴史を誇る『週刊朝日』をはじめ、駆け出しの編集者・記者として所属した『週刊ザテレビジョン』など著名なタイトルが多く、感慨深いものがあります。  都市情報誌として一世を風靡した『東京ウォーカー』は、既に2020年に休刊しましたが、私が関わっ

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