死ぬまでにつくりたい10の本と埋名著(my名著)Epi.2 竹中労の〝一発筆誅〟
夢だった芸能ジャーナリズムの世界へ足を踏み入れた20代のころ
無頼な生き方にあこがれました。複雑な家庭環境から逃げたかった10代のころ、東京の山谷で日雇労務者になろうと思い、職安に相談したら「きみの行くところではない」と諭され、仕方なく別の仕事に就きました。皮切りは夕刊紙の三行広告の営業です。古びたビルの一室にあった小さな広告代理店で宇崎竜童似の胡散臭い社長から電話勧誘のコツを仕込まれました。他にも書店員や大手就職情報誌の営業外回り、スポーツ新聞の整理部記者など職を転々と