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100の悪いことが1の良いことで言いくるめられるのが親子関係


ここまでの記事で、自分の家族や母との間にある問題について度々書きてきた。
こうやって振り返ると、母が完全悪のようである。

実際には、親にも良いところはあったのだ。
ご飯をたくさん作ってくれたとか、学びにお金を出してくれたとか。

でも、自分の家族は機能不全家族であったと、家族のことを良く思えない気持ちがあると、家族の良い部分を話すことには抵抗が出てくる。

親子問題は、100の悪いことが1の良いことで「家族は素晴らしい」という結論に言いくるめられるように感じるからだ。


◇『親子や家族は素晴らしい」という幻想

日本では、「家族は素晴らしい」という幻想が広く普及している。
会社の広告で「まるで家族みたい」というメッセージを見かけることが良い例だ。

だから、親を悪く言うことは嗜められがちである。仲良くなれる、分かり合えると焚き付けられる。

これが怖いのだ。



◇100の悪いことを1の良いことでひっくり返すな

100の悪いことがあっても、1の良いことで「ほらぁ!やっぱり素敵な家族愛ね」みたいに言われたくない。
反抗期の子供に言い聞かせるみたいに言うな。

あなたの目に見えない長い年月の葛藤を、ごく一部のことで、安易にみんなが納得する結論に丸く収めようとしないでくれ。

本果汁1%配合のオレンジジュースを、100%フレッシュオレンジジュースとして売ったら詐欺だと言うくせに。

自分たちが綺麗な世界だけ見てたいからって、他人を捻じ曲げないでくれ。



◇でも、どちらも等しくあった事実

1の良いことで100の悪いことを無かった事にしないでくれ、と思う。

でも、これはその逆もそうなのだ。
100の悪いことで、1の良いことを無かった事にするのも、同じく不当な扱いなのだ。

家族との間に抱えてきた困難を理解してもらいたいために、家族との苦痛を話すとき。親の悪いところだけを話すことが、少し心苦しい。
自分に都合の悪いことを、無かったことにしているようで。


悪いことも良いことも、等しく事実として存在していた。自分に都合が悪いからと無かった事にしたら、無かった事にされたら、可哀想だ。


だから、家族にあった良いこともここに書いておこう。

・母は手料理をたくさん作ってくれた
・母は私に読書を教えてくれた
・自分は親に強制的に加入させられたのに、母はわたしのことを宗教には入れなかった
・父は生活するお金を稼いでくれた
・親は私の進路を止めなかった
・親は学ぶ事にお金を出してくれた
・親はお金に困る生活をさせないでくれた
・親は生活必需品を買ってくれた
・親は私にゲーム機を買ってくれた


悪いことも良いことも確かに存在していた。それを全部ひっくるめて、私と家族の関係は不健全であったし、私は親のことが嫌いだ。関わりたくない。

できるだけ、フラットに、公平に家族を振り返って、私が得た結論はこれだ。

誰かに、安易に無かった事になんてさせない。

何の秤ですか 
何を量っているのですか 
本当に図れていますか

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