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SNSは「すでに買ってくれた人」と話す

vol.73

SNSの企業アカウントを運用する上で、非常に大切な視点を示唆してくださっている記事があります。

現代ビジネス【フォロワー80万人超の「シャープさん」が明かす、SNS宣伝の「意外すぎる盲点」…“いいね”だけでは商品は売れません】という記事です。

〈現代ビジネス / 2023年11月2日〉

こちらは、タイトルにあるように「X(旧Twitter)」の企業公式アカウントとして異例の80万人を超えるフォロワー数を集める人気アカウント、「シャープさん(@SHRP_JP)」へのインタビュー記事。

SNS運用をする上でのポイントの1つに

「すでに買ってくれた人と話す」

ことを挙げていらっしゃいます。

SNSは、それまでのマス広告の時代を一変させました。

テレビCMや新聞広告などに出稿するお金がなくても、いわば0円で自社製品をアピールできるようになったわけです。

シャープさんのように80万人ものフォローワーがいらっしゃれば、マスメディアを利用せずとも、たくさんのユーザーに宣伝できるでしょう。

ただ、シャープさんは

インターネットもSNSも「知ってもらうハードル」はすごく下げたけど、そこから先の、「買ってもらう」はまた別の話なんですよね。「買ってもらう」「お金を払ってもらう」というのは、そこからさらにハードルがグッと上がるわけです。当たり前ですけど。

と、高いフォロワーの数・いいねの数をもってしても売上に直結することは難しいと語っていらっしゃいます。

だからこそ、シャープさんが重要視しているのが「すでに買ってくれた人と話すこと」なのです。

良質な対話を行ったことで

なぜ買ってくれたかを聞くことができるかもしれない。
買い続けてくれるかもしれない。
自社製品を推奨してくれるかもしれない。

これこそ、まさに今をときめくファンマーケティングのエッセンス

SNSを「商品を売りつける場」ではなく「ファンを育てる場」という考えなのです。

当社では、インスタグラムの企業アカウントを代行する仕事も行っているのですが、年々「ユーザーは企業アカウントを見て買う」というよりも

一般ユーザーの投稿を見て買う傾向が強まっていると感じています。

要するに、飲食店を初めて利用する際に、そのお店のサイトを見るよりも、ぐるなび食べログ口コミを見てから選ぶのと一緒です。

膨大な口コミ(投稿)が溢れているので、それを頼りに消費を選択する。

だからこそ、まだ買っていない人(潜在顧客)に売りつけるという意識よりも、すでに買ってくれた人の好きな想いを高め、広めてもらうことを考えた方が、実は回り道だけど「新規購買」の近道ということです。

いかに、ファンを「エバンジェリスト(伝道師)」として育んでいくか。

そして、自然と彼らから啓蒙してもらうように関係を築いていく。

それこそが、企業アカウントの重要な視点になるでしょう。

SNS運営のKPIを「(直接的な)売上アップ」にしないこと。

ここに気づけた企業が、シャープさんのように、SNS時代における「選ばれる企業」になっていくのでしょう😊


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