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【アート鑑賞部】「クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ」東京都現代美術館 

開催地の東京都現代美術館は清澄白河駅から歩いて10分。
この日は午後休を取って、職場からいそいそと電車に飛び乗ったのでした。

東京都現代美術館
クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ

人数規制されているとはいえ平日にも関わらずなかなかの観覧者数。
20代の方々が多い印象、続いて中高年の方々も見られ盛況のご様子。
展覧会オープニング部分からディオール氏のやる気元気がみなぎる金言なども拝めます。

展覧会のコンセプトなどはホームページを読んでいただければと思うので割愛しますが、やはり特筆すべきは今回の展示の仕方がこれまでになくドラマチックだということ。こんなに土地ありましたっけ、と思うくらいの贅沢な空間づくりは必見です。お金かかってるな、などと最近大人になった人が言いたがるようなありきたりな発言はここでは控えますが、お金かかってます。

ドレスを見せるプレゼンテーションが秀逸……

ディオール少年がドレスを作り出した経緯、ブランドの名を世界に知らしめた最初の1着のドレスパターン、代々のクリエイティブ・ディレクターが生み出したブランドコンセプトにのっとったドレスたち。

暗闇に浮かび上がる芸術作品ともいうべきドレスたちは鑑賞者をディオールの世界へ……かと思うと次の間では吸血鬼もビックリのハイルクスな明るさで目くらまし的な白いドレスの世界へ誘われたりと、自律神経への刺激が半端じゃありません。

真っ白な世界

美しい、可愛い、という言葉すら寄せ付けない気高き生き物のように佇むその様は、むしろドレスのほうが鑑賞者を見ていると言ったほうが正しいのでは、と錯覚するほどの堂々たる貫禄です。

圧巻のドレスの滝

美しいものがこれだけの数一堂に会し、文字通り夢のような空間に整然と飾られ、こちらを見つめている……まるで怖い夢を見ているようで、ちょっと気が狂いそうになりました。

多くの人々を魅了するクリスチャン・ディオールのドレス。
デザイナー、パタンナー、お針子さんの血のにじむような努力と情熱。
生み出したい、というその気持ちに圧倒される展覧会でした。

展覧会最後に位置された、凡人を排するクリエイティビティに完敗





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